第十六話合格試験編11
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第十六話合格試験編11
『『『キュイキュイ♪』』』
「やってくれますね~」
「……そう思うのならそう言う顔をしてほしいものだな」
「まったくです」
増殖し増えたハリネズミのハリーに囲まれた試験官しかし試験官は焦っている様子はない。
むしろ健二達のほうが余裕がないように見える。
ブンと剣を振り回す音が響き…
パーン!!と爆発する音も一緒に響く
ブワ―――ッと爆風が試験官に向かうがなぜか直撃せず試験官の後ろの方に流れていく。
「ふむ。……なるほどやはりそうでしたか。風を吹き荒れろ!」
ビュウ―――ッ!!という風が試験官の周りの吹き荒れた。
たなびく風がその強さを表しているようだ。
『『『キュ?キュ――――ィ?!』』』
ドッドカ――――――ン。
荒ぶる風に吸い込まれ増殖したハリー達がぶつかり合い爆発を起こした。
「ち、やっぱそうするよな」
「……それまでに決めたかったんですけどね」
「残念ですね~。すぐに決めようと動いたのは良かったんですが起爆性が高すぎたのが仇になりましたね~」
健二や夕季はここまで早く気付かれた事に悔しそうにその様子にご機嫌な試験官。
『こういうことだ…』
『なるほど~』
どこかでさきほど戦闘の事を説明を受けて納得しているカップルがいるが今は無視をしよう。
「仕方ない。……パターンCで行くか」
「そうですね。そろそろ時間も少ないですしここで決めましょう。行けますね、獅迅」
『ガオォォォッ!』
健二は腕時計を見てタイムリミットが近いと理解すると夕季も理解したのかライオンの式神獅迅に指示を出した。
「さて、次はどんな手を見せてくれるんですか~?」
試験官はのんびりな口調とは裏腹に剣を構えると構え夜刀神兄妹に向かい走り出した。
「おいおい、俺達を忘れるなよ」
『全くだ』
視線がよそみしていることに気づいて声をかける光一達。
「いえいえ、忘れてはいませんよ~」
教師はにこにこと笑いながら応える。
「行くよ、カルちゃん」
『了解』
綾菜とその相棒も地面を蹴り、突き進む。
しかし、ここで光一とゴスペルが試験官に向かって火炎弾をぶっ放した。
試験官は慌てる様子もなく剣で火炎弾を叩き落とすがなぜか、消えず試験官の周りに煙に覆われる。
綾菜とカルちゃんが煙に覆われた試験官の位置が分かるのかいつの間にか回収されていた針ネズミのハリーを共に雷で強化された拳で殴り飛ばした。
『『キュ!?キュィ―――イ!?』』
「甘いですね。風のしょ「ガオォォォッ!」ちっ、ならこの双剣で「良いのか斬って?」何言ってーっ!」
試験官は風の障壁を張ろうとしたが獅迅の咆哮で張れなくなったので剣で打ち返そうするが健二の言葉に一瞬止まり。
「し、しまった!?」
「「「これでチェックメイト(です)」」
試験官は慌てて対処しようとしたが雷の力で強化されたハリーのスピードに対処できず四人は勝利を確信した。
ドカ―――――ン!
という甲高い音が響いて空中を揺らす。
「……ケホ……やってくれますね。まさか連携して仕掛けてくるとは思いませんでした。いつの間に作戦の説明をしたんですか?」
「「してない(してませんよ)」」
「成り行きだな」
「光ちゃんを信じてるから♪」
「……そんなんでよくまぁ連携できましたね」
試験官の質問に四人はそれぞれの返事をしながら試験官を観察していた。対して試験官は四人の答えに呆れていた。
「……無傷ですか」
「やれやれ、さすが試験官と言ったところか」
「光ちゃんどうしよう!?」
「……大丈夫だ。俺達は試験官に攻撃を与えたんだ」
試験官は多少焦げたところはあるがほとんど無傷だった。
健二と夕季は試験官の状態に呆れながら綾菜がおろおろしているが光一は冷静だ。
「安心してください。貴方達は合格です。そろそろ合格発表しますから始まりの場所に戻ってください」
そう言って試験官は笑顔で去って行った。
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