第十五話合格試験編10
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第十五話合格試験編10
「こうちゃん……大丈夫~?」
「あ、ああ。大丈夫だ。……それより戦闘はどうなった?」
綾菜が心配そうに尋ねると苦笑いしながら答えて、式神に尋ねる。
『主よ。現状だが、候補生が呼んだ式神が敵の魔法を吸収し増殖しさらに攻撃をすれば爆発した。
これらの事から敵は魔法を封じられさらに通常攻撃を封じたようだ』
「なるほど。健二達は魔法や通常攻撃を無効化させさらに動きを限定させることにより動きを予測しているわけか」
式神が光一にそう言うと光一はすぐに理解した。
「うわ~っ。夕ちゃん達の合格は決まったね☆」
綾菜がそれを聞いてはしゃいでいると
「いや……それは、難しいな」
『我もそう思う』
『私も同意見ですよ、綾菜』
光一は綾菜の考えを否定すると式神達も光一の意見に賛成する。
「ええ~っ!どうして!?」
綾菜が疑問を口にすると
ドッドドド―――ン!
という爆発音がある。
『ち、やっぱそうするよな』
『……それまでに決めたかったんですけどね』
『残念ですね~。すぐに決めようと動いたのは良かったんですが起爆性が高すぎたのが仇になりましたね~』
悔しそうな声が聞こえてご機嫌そうな試験官の声も聞こえる。
「こういうことだ…」
「なるほど~」
光一の説明に納得する綾菜。
その頃別の場所では…
「む、何処からか知らんが爆発させた音を感じる」
「リッくん。とつぜんどうしたの?」
ぴくっと反応して呟くとひばりが不思議そうに訊いて
「む…すまないな、ひばり。いやどこかで爆発させたような音が聞こえた気がしてな」
「……(駄目だよ陸君。むやみに爆発させちゃ)」
陸がありのまま答えると芹香が呆れたように注意した。
「そうだよ。リッ君。爆発物を仕掛けちゃいけないよ」
「あとで、解体しろよ陸。ただしもし芹香たちが爆発したらどうなるかワ・カ・ル・ナ」
「わきゅう!爆発させるのは危ないのですわ」
つぐみ・龍星・白姫が腰に手をあてて陸に注意していた。
「待て、今日初めて来たのに仕掛けられると思うのか!?」
周りのみんなを見て叫ぶ陸がいた。
どうやら陸は全員から誤解を受けていたようだ(笑)
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