第十問 合格試験偏5
ここから秋雨さんの作品の久遠光一君と光闇雪さんの作品の夜刀神夕季ちゃんが登場します。
第十問 合格試験偏5
二本の双剣を狙撃した候補生たちののど元に向け女性の試験官は終わりを告げた。
『はい不合格♪』
『『畜生!!』』
『それと……(チョイチョイ)』
狙撃した候補生たちをあっさりと倒す女性の試験官は、振り返り笑顔で手招くと狙撃された場所に戻って行った。
それらの光景を双眼鏡で見ている候補生は二人いた。
一人は、スナイパーライフルをボストンバッグに入れ変わりに二丁の自動拳銃を手にした貧弱な体躯の少年。
もう一人は、自動小銃を弄っている標準的な体躯の少年。
その二人は、先ほどの光景を思いだしながら考えていた。
「……我慢が足りないな」
「確かにあれでは、狙ってくれと言ってるようなもんだな」
「「しかも俺達の場所も把握済みと言うわけか」」
試験官に向けて弾丸を放ったまでは良かった。しかしこれで怯んだと思い不用意に近づいたのがいけなかった。
さっきまでの行動から狙撃した候補生は我慢が足りないと言える。
さらに警戒もせずに近づけばどうなるか予想がついたはずと二人は、結論を出すとさらに考察していた。
問題は、その後だ。試験官はこっちの方にも気づいていて手招いたのだ。
つまり、不合格者を倒した後で見ていた二人を倒すことも出来ていた。試験と言うことで見逃されたのだ。
「……面白いじゃないか」
「へぇ。……久しぶりに倒しがいのあるのを見つけたという目だな光一」
「当然だろう。弱いのばっか倒したってつまんね―だけだ。……それにな、健二。俺には、お前のほうが熱く燃えてる見えるがな」
「クックック。それは、お互い様だ。どうだ一勝負しねぇか光一?」
「ははっ、いいぜ。どっちが先に試験官に当てるか勝負だ健二!」
試験官の行動にますます倒す気になった二人の少年いや、久遠光一と夜刀神健二。
その上勝負をする気満々だ。
気があうからこその態度だろう。
「ふふっ。兄様は、楽しそうですね♪。ついさっき知り合ったばかりなのに♪」
「そして私たちも仲良しだよね~♪」
「ええ、そうですね♪」
「ねぇ~夕ちゃん♪」
身長186cmくらいの大柄な体躯にミルク多めのミルクティーのような色で、ふわふわした癖のあるロングヘアの少女と銀色のロングヘアーの少女も楽しそうに見守っていた。
どちらもにこにこ笑顔である。
「さて行くぞ、綾菜」
「あ、待ってよ!こうちゃん」
そう言って立ちあがると少年をてぺてぺといった感じで走り寄る。
「……いつもいつも言ってると思うが、こうちゃんはやめろと言ってるだろう?」
「え~。でもこうちゃんは、こうちゃんだよ?」
ちらっと綾菜と呼んだ少女を見て言うときょとんとした様子で気にした様子もなく言うと
「……はぁ…もういい。さっさと行くぞ」
「ほーい♪」
ため息をついてから綾菜と共に歩き出す少年。
「……あいつも苦労してるな」
「兄様?どうして私の顔を見て言うんですか?」
どこか同情した様子で少年を見ていたら、少女が不思議そうに聞いた。
「いや…何でもない。行くぞ夕季」
「??あ、はい」
話をはぐらかして歩き出すと夕季と呼ばれた少女は歩き出す。
一方別の場所でも試験官の動きを見ていた。
『残念だったね♪。不意打ちは見事だったけど私には、効かないよ☆』
『何で最強と呼ばれた七……ぐはっ』
にこにこ笑顔で少女が言うが、候補生は気絶する。
『う~ん。ここで私の秘密をばらしちゃだめだよ☆お姉さんとの約束だよ♪』
『……』
にこにこ笑顔でそう言うけど候補生は気絶している。
『って気絶してるから無理だね。それより、いつまで私を見てるの? あまり観察ばっかしてても合格できないよ』
候補生をスマキにしている縦ロールの髪を3本、右に纏めた髪型と、水色のゴスロリ風の服が特徴の少女。
候補生はその手際で正体に気づくも少女によって眠らされる。
候補生を気絶させといて約束もくそもないのに関わらず子供向けの番組のおねぇさんのように言っている少女。
しかも後から気付いたみたいに言うのだから性質が悪い。そして、こっちの方でも気づいてるようだ。
『……では、戻りますか』
そして、さっきまでいたはずの少女が消え変わりにさえないおっさんがいつの間にか現れて戻って行った。
「ふん」
「思った以上に性質が悪いね」
「全くだ。それより準備は大丈夫かありす?」
「ふっ、誰に物を言ってるのかにゃ、当麻?」
「クッ。確かにそうだな」
さっきまでの戦闘を見ていた茶髪で鋭い目をしている少年と金色のふわふわロングヘアーにツーテールの少女。
二人は、先ほどの情報を冷静に分析し仕掛けるようだ。
で一方の主人公組はと言うと
「行くぜ!甲賀!」
「違うよみーくんだよ」
「そうだよ。リッくん。」
「わうん♪」
「……(そうだね。甲賀よりもみ―くんの方が可愛いね♪)」
「だそうだが……どうするんだ?」
「……もうみーくんでいいよ」
すでに名前のネーミングで進んでなかった。
陸の発言をことごとく却下しているヒロインズに龍星は苦笑いしながら陸に尋ねていた。
それに疲れた様子で答える陸。
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