PR 夏の息 作者: 檸檬 掲載日:2026/08/08 車道に背を向けガードレールに立つ白鷺が見る先にはただ広がる青い田園の波 風に揺れる木立と蝉の鳴き声 青葉の筆が描く雲は山肌に戯れてやがて空へと昇る 白鷺の視線は遠く何を見つめているのだろう 車の音は白鷺の身体を横に真っ直ぐに通過してゆく 痛みのように 車を走らせているわたしはあの白鷺にあなたの姿を見た わたしはあの白鷺が見ている世界をただ見てみたいと今それだけの息をこの夏にしてみようとした 車を走らせながら ───────────