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7.南東へ

 ししゃもは四人組の装備品を売りに、ヨームの村の武器屋に来ていた。


「この装備品を売りたいのだが、まとめて幾らになる」ししゃもが尋ねた。


「レア装備が九つ、その他の装備品を合わせると一万二千ピクスですね」商人が答えた。


「成程、それで手を打とう」


「では、こちらが一万二千ピクスです」「ありがとう、良い取り引きだった」そう言うとししゃもは店を出た。


「緑川さん、これで食料を頼んだ」ししゃもは三千ピクスを緑川さんに渡した。


「お鍋とフライパン、食器も購入して良いでしょうか」緑川さんが尋ねた。


「そこら辺は緑川さんに任せる。うすしお君を手伝いに付けよう」


 村の中央では村人が犠牲になった人々を火葬していた。皆、悲しみに覆われている。


「これも焼いてくれるか」ししゃもは四人組の死体を並べた。


「こんな奴ら、野ざらしにしておけば良いんですよ」村人の一人が騒ぎ立てた。


「こいつらは極悪人だ。だが、今はもうただの死体だ。最後に情けを掛けてやれ」ししゃもは村人に話した。


「カエル様がそう言うなら仕方がありません」村人は渋々と言う事を聞いた。


 夕方、食料の買い出しが終わると、ししゃも達は村を出発しようとしていた。村の出入り口に大勢の村人が並んでいる。


「ししゃも様、この度は本当にありがとうございました」ダインが話した。


「また、この村に遊びに来て下さい。歓迎します」ソルトが話した。


「必ず、来て下さいね」メイヤが話した。


「カエル様、万歳」ししゃも達は大勢の村人に見送られた。次に向かうのはソランの町だ。


 草原を南東に歩いて三時間、ししゃも達は休憩をする事にした。


「隊長、そろそろ食事にしませんか」緑川さんが話した。


「そうだな、小麦ちゃん。この辺に動物は居ないか」ししゃもが尋ねた。


「探索してきますよ。お姉ちゃんと一緒に」小麦ちゃんが答えた。


「では、小麦ちゃん、麦茶さん、探索を頼んだ」


「しかし、様々な問題を抱えましたね」燕ちゃんが話した。


「当面はゲームプレイヤーを警戒しておけば良いかと思います」毒蛇さんが話した。


「そうですね、私の学者スキル【観察】で村人のステータスを見ましたけど、平均二十レベル程度ですから」燕ちゃんが話した。


「四人組はどうだったんですか」森羅万象さんがししゃもに尋ねた。


「レベルはカンストしていた。でも、装備はしょぼいし、無課金の奴らだ」ししゃもが話した。


「隊長はどうして無課金だと分かったんですか」うすしお君が尋ねた。


「無課金はジョブが一枠なんだよ。俺たちは三枠だ。一枠解放するのに課金が二万円必要だからね」ししゃもが答えた。


「うすしお君は初心者パックを購入したんだろう。一万五千円の奴」とろろ君が話した。


「そうですね、初心者パックを買いました」


「それすらも買わないプレイヤーが多いんだよ。まぁ、どうプレイするかは個人の自由だけどね」とろろ君が答えた。


「クラフト、商人。バトルコンテンツ以外も実は楽しいからな」阿修羅さんが話した。


「阿修羅さんは戦闘系のジョブしか無いっすけどね」とろろ君が話した。


「わはは、痛い所を付くね。とろろ君は」阿修羅さんが笑っていた。


「しかし、何者であれ、隊長がいるんだ。大丈夫だろう」ああああさんが話した。


「一年前の決闘世界大会で第一位ですからね」森羅万象さんが話した。


「昔に取った杵柄きねづかだね。まぁ、一対一なら何とかなると思うよ」ししゃもが話した。


「でも、団体戦では見事に敗北した。それを教訓にしている」ししゃもはため息をついた。


「隊長、ディアを十頭ほど狩って来ました」小麦ちゃんと麦茶さんが戻って来た。


「おぉ、ご苦労様、二人とも休んで。俺は薪を拾って来よう」ししゃもは薪を拾いに行った。


 小麦ちゃんは狩人のスキル【動物解体】でディアを解体した。肉の部分を緑川さんに渡すと、残りの部分をバックパックに入れた。動物の皮は高く売れる。


「新鮮な肉ですね。今日は何にしようかな」緑川さんが話した。


「俺、食器の準備をしますね」うすしお君が食器を並べた。


「二人とも、命の石は隊長から貰ったな。これは課金アイテムの閃光弾だ。二人に渡しておく、一分間、敵の視界を遮ることが出来る」「緑川さんがレベル六十で、うすしお君がレベル三十だ。なるべく戦闘は避けろ。いいな」ああああさんが二人に話した。


 二人は「はい」と元気な声で返事をした。それから一時間後、温かい鹿鍋しかなべが出来上がった。


「これは美味いな、すいとんが入っているのか」ししゃもが話した。


「体が温まりますね」こてぺそちゃんが話した。


「これがすいとん、初めて食べました」りこっちが話した。


「すいとんって結局、何なんだ」とろろ君が尋ねた。


「小麦粉を水でこねて作ります」緑川さんが答えた。


「どこの料理なんだ。すいとん」岳ちゃんが尋ねた。


「室町時代からある郷土料理ですね」燕ちゃんが話した。


「食べてみるとすいとんって感じがするな」とんかつ君が笑った。


「寝袋もあるんだ。村で買っておいた。後でみんなに配るよ」ししゃもが話した。


「地面に直に寝ていると体が冷えますからね」森羅万象さんが話した。


「食事、睡眠は疲労度に関連してくるから気を付けないとね」ししゃもが話した。


「さて、食事も終わったし、そろそろ行こうか」後片付けを終えると一行は歩き始めた。真夜中の移動だった。夜空に月が三つ浮かんでいた。

◆登場人物


◆ししゃも 物語の主人公。【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のリーダー。


つばめ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。


毒蛇どくへび【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。


◆うすしお【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


たけ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


緑川みどりかわ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆ああああ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆とんかつ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆麦茶【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


小麦こむぎ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆とろろ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


森羅万象しんらばんしょう【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


七味しちみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆こてぺそ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


阿修羅あしゅら【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆ふみふみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆りこっち【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆ダイン ヨームの村の村長。


◆メイヤ ヨームの村の村人。


◆ソルト ヨームの村の村人。


◇設定資料


◇【ヨームの村】ソーラの森から南東にある村。


◇【ソランの町】ヨームの村から南東にある町。


◇【観察】学者のパッシブスキル、ステータスが見えるようになる。


◇【動物解体】狩人のアクティブスキル、動物を解体する。

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