26.ガイアの記憶
「ガイア教か、邪神ガイアを崇拝する宗教だな」タリバンは煙草に火を点けた。吐き出す煙が部屋の中に漂う。
「この世を滅ぼして新しい世界を作るというのがガイア教の教えだ」タリバンが話した。
「現在の既得権益を変えたい連中が信仰する宗教と言えば分かり易いか」タリバンは飲み物を口に入れた。
「ファルランド大陸ではマリア教が主な宗教だが、それに反する連中がガイア教とも言えるな」タリバンは水晶を眺めている。
「マリア教とは」ししゃもが尋ねた。
「マリア教は女神マリアを崇拝する宗教だ。全ての命を愛するとも言われている」「愛の女神だ」タリバンが微笑んだ。
「ガイア教の連中が盗賊ギルドを襲ったのか」ししゃもが尋ねた。
「多分、そうだろうな。目的は怨嗟の指輪だろう」タリバンが話した。
「何故、指輪を狙うんだ」ししゃもが話した。
「ガイアを復活させるつもりなんだろう」
「怨嗟の指輪は元々、ガイアの七つ道具の一つだからな」
「七つ集めれば復活すると噂で聞いた事がある」 タリバンが話した。
「危ない道具だな」ししゃもが話した。
「使い方による、恨み、憎しみなどの感情をコントロールする指輪だからな。毒にも薬にもなる」タリバンが話した。
「何故、この工房は襲われなかったんだ」ししゃもが尋ねた。
「指輪にはフェイクの魔法を掛けていたからな」「盗賊共が知らずにフェイクの魔法を解除したんだろう」タリバンは煙草の火を消した。
「さて、報酬を三十万ピクスに上げよう」「依頼内容は指輪の奪取だ」タリバンが話した。
「分かった。指輪を取り返してくる」ししゃもが話した。
「くれぐれも気を付けるんだぞ」タリバンが話した。
ししゃもと燕ちゃんは西の外れの教会に向かった。
「どんな連中なんですかね」燕ちゃんが尋ねた。
「多分、危険な相手だろう。盗賊ギルドを皆殺しにした程だ」ししゃもが答えた。
「あれか」ししゃもは教会の前に辿り着くと周囲を確かめた。
「外には誰も居ないな」ししゃもは短剣をゆっくりと構えた。
二人は教会の中に突入した。数人の男たちが教会の中で休んでいる。
「何者だ」男は剣を構えた。ししゃもは素早い動きで男を倒した。男が地面に崩れる。
「盗賊ギルドか」もう一人の男が槍を手に取った。槍はししゃもの頭を狙って突き出されたが、ししゃもはそれを回避した。
ししゃもは無言でもう一人の男を倒した。男が蹲る。
「バトルカード」別の男がししゃもにカードを使用した。ししゃものスタミナが半分になった。
「スタミナ奪取か」ししゃもは短剣を構えると別の男と睨み合いになった。
「死ね」男が大剣を振り回したが、ししゃもには当たらなかった。ししゃもは男の隙を狙って短剣を胸に投げると突き刺さった。男が地面に倒れこんだ。
「バトルカード」奥にいる男がカードを使用した。
「こ、こいつのステータス値は異常だぞ」奥にいる男が話した。次の瞬間、燕ちゃんが大斧で奥にいる男を始末した。
「バトルカード」また別の男がカードを使用した。燕ちゃんのスタミナが三段階減った。燕ちゃんは体の向きを変えると別の男を大斧で倒した。
「お前たちは何者だ」リーダー格の男が話した。
「何者かなんてどうでも良いだろう。指輪を渡せ」ししゃもが話した。
「この指輪はガイア様の指輪だ」「死んでも渡す訳にはいかないな」リーダー格の男が話した。
「後悔するなよ」ししゃもは短剣を突き出すとリーダー格の男はそれを避けた。
「やるな」ししゃもは更に短剣を突き出す。リーダー格の男はそれらを回避した。
「バトルカード」リーダー格の男はカードを使用した。
「インパクトアタック」鋭い刃がししゃもの体を貫いた。ししゃもは片膝をついた。
「必中か、今のは効いたぞ」ししゃもが話した。
「ここから去れ、命だけは見逃してやる」リーダー格の男が話した。
「今度はこちらの番だ」ししゃもが話した。
「お前のスピードは見切っている。無駄だ」リーダー格の男が話した。
「まだ、本気じゃないぜ」ししゃもは盗賊にクラスチェンジをした。
ししゃもはスキル【影移動】で影と影の間を飛び回った。リーダー格の男はそれを見て冷や汗を流している。次の瞬間、ししゃもの短剣の柄がリーダー格の男の首筋に当たった。リーダー格の男はゆっくりと地面に倒れた。
「これが怨嗟の指輪か」ししゃもが指輪を手に取ると不思議な事が起こった。
「これは一体」様々な映像がししゃもの意識に入り込んでくる。懐かしさ、約束、世界の果て、裏切り、絶望。誰かの人生を映像で見ていた。
「これはガイアの記憶か」ししゃもは映像を見ながら涙を流していた。
「この女性は何だ」優しく微笑む女性がガイアの心を満たしている。
「この女性が裏切ったのか」ししゃもは深い絶望を感じていた。
「隊長、大丈夫ですか」燕ちゃんが心配そうな顔でこちらを見ている。
「指輪の記憶を見ていた。ガイアの記憶だな」ししゃもが話した。
「ガイアは実在するんですか」燕ちゃんが尋ねた。
「あぁ、本当に実在するな。誰かに嵌められて封印をされているみたいだ」ししゃもが答えた。
「世界を滅ぼすほどの力を持っているんですよね」
「まぁ、それは分からないな。でも相当強いだろう。俺たちでも瞬殺されるかも知れない」
「封印されたのには訳がありそうだが、一体何だろうな」
「寝てる子は眠らせておきましょう。復活したら厄介ですよ。隊長」
「そうなんだけどな、記憶を見る限り、悪い奴では無さそうだったんだよ」
「うーん、何で封印されているんだろうな」
「隊長、早くタリバンの元へ帰りましょう」燕ちゃんがししゃもの手を取って歩き出した。
◆登場人物
◆ししゃも 物語の主人公。【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のリーダー。
◆燕【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆毒蛇【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆うすしお【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆岳【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆緑川【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ああああ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とんかつ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆麦茶【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆小麦【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とろろ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆森羅万象【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆七味【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆こてぺそ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆阿修羅【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ふみふみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆りこっち【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆タリバン【水の都オーハン】の呪術師。




