23.大食い
船が大きく傾いた。うすしお君、とろろ君が海に投げ出された。
「これに捕まれ」ししゃもは船に付いている浮き輪を海に投げ入れた。
七味さんが体制を取り直して弓使いのスキル【真・流星】を放った。五本の矢が巨大な矢に変化する。シーサーペント・サーラーの体に五本の矢が突き刺さった。
サーラーは大きな咆哮を上げた。体を捩ると反動で大きな波を生み出した。
「波が来るぞ」ししゃもが叫んだ。
大きな波が船に直撃すると船は大きく傾いた。こてぺそちゃん、阿修羅さんが船から放り出された。
「やりづらいな」ししゃもが呟いた。
ししゃもはバックパックからユニーク装備【大剣・大食い】を取り出した。
「旦那、久しぶりですね」大食いが話した。
「話している余裕は無い、敵を打つ」ししゃもが海に飛び込んだ。
ししゃもは泳ぎながらサーラーの元に向かった。大きな波が押し寄せて来る。
ししゃもは大きな波を二、三回かわしながらサーラーの体に飛び乗ると【大剣・大食い】を構えた。
「一撃で倒すぞ」ししゃもは【暗黒剣・無限一閃】を放った。次の瞬間、サーラーの巨大な体を真っ二つに切り裂いた。サーラーは最後の悲鳴を上げる事も出来なかった。
「一先ず、終わったな」ししゃもが呟いた。
「旦那、塩水は勘弁してくださいよ」大食いが話した。
「悪い、緊急事態だったからな」ししゃもが話した。
「旦那が慌てるなんて珍しいですね」大食いが話した。
「海での戦闘は慣れなくてな、お前を使う羽目になったよ」ししゃもが話した。
「しかし、助かったよ。大食い。ありがとう」ししゃもが礼を述べた。
ししゃもは【大剣・大食い】をバックパックに入れた。
波が落ち着くと船がこちらに向かって来た。ししゃもは船に乗り込むとみんなの安否を確認した。
「みんな無事だな」ししゃもが話した。
「隊長の大剣は何なんですか、あんな化け物を一撃で倒すなんて」うすしお君が尋ねた。
「話していた様に見えたのですが」緑川さんも尋ねた。
「大食いの事か、二人は見たことが無かったな。あれはユニーク装備だ」ししゃもが答えた。
「ユニーク装備って最大、最高の装備じゃないですか」うすしお君が話した。
「初めて見ました」緑川さんが話した。
「うちのメンバーはみんなユニーク装備を所有している」ししゃもが話した。
「まじっすか」うすしお君は目を丸くした。
「隊長、シーサーペント・サーラーのドロップ品はどうしましょうか」毒蛇さんが話した。
「海底にあるんだろうな。誰が取って来る」ししゃもが話した。
「自分が行って来ますよ。泳ぎは得意ですから」とんかつ君が話した。
それから一時間後、とんかつ君が海底から装備品を引き上げた。
「誰か鑑定を頼む」ししゃもが話した。
「では、私が」ふみふみさんが装備を見ている。
「マスターレアが二つ、エピックレアが五つ、グレートレアが三つですね」
「何か気になる装備は無いか」ししゃもが尋ねた。
「緑川さんとうすしお君にマスターレア装備を与えるのはどうでしょうか」ふみふみさんが答えた。
「そうだな、二人ともじゃんけんで勝負だ」ししゃもが話した。
「緑川さんが先で良いですよ」うすしお君が話した。
「私はこの短剣を貰いますね」緑川さんが話した。
「じゃ、俺は防具を貰います」うすしお君が話した。
「残った装備は売却して分配する」ししゃもが話した。
「お前たちは驚く程に強いな」「わしは生まれて初めて見たよ。シーサーペントが真っ二つになる瞬間を」年老いた男が話した。
「孫に自慢が出来るな」ししゃもが年老いた男の肩を叩いた。
「お爺ちゃんもこの船も良い動きだった」岳ちゃんが話した。
「お前たち、名前は何と言うんだ」年老いた男が尋ねた。
「俺たちはバトル・オブ・ザ・フロッグスだ」とろろ君が答えた。
「わしは冒険者ギルドの理事長と繋がりがあってな。お前たちの事を話してみるよ。素晴らしい冒険者だ」年老いた男が話した。
「それは有難い、宜しく頼むよ」ししゃもが話した。
船が水の都オーハンの漁港に辿り着いた。大勢の人だかりが出来ている。
「シーサーペントを討伐して来たのか、早いな」若い船頭がししゃも達に尋ねた。
「討伐は完了した」ああああさんが答えた。
港で一斉に歓声が沸きあがった。
「お前たちは英雄だ」漁師のまとめ役がししゃもと握手を交わした。
「少し、照れるな」ししゃもが話した。
「報酬は冒険者ギルドで貰ってくれ。本当にありがとう」漁師のまとめ役が話した。
ししゃも達一行は第三冒険者ギルドに向かった。
「本当に倒して来たんですか」受付嬢が目を丸くしている。
「あぁ、倒して来たぞ」ししゃもが話した。
「貴方たちはフローライトですよね」受付嬢が尋ねた。
「そうだ」ししゃもが答えた。
「嘘の報告は厳罰対象ですよ」受付嬢が話した。
「だから、討伐して来たよ。嘘じゃない」とろろ君が話した。
「申し訳ありません。一応、確認してから報酬を渡します」受付嬢が話した。
「明日、また来るよ」ししゃもが話した。
ししゃも達一行は宿屋に向かった。
「温泉に入って洗濯をしないとな。海の汚れがこびり付いている」ししゃもが呟いた。
「洗濯場は宿屋の外にありましたよ」燕ちゃんが話した。
「洗濯機は無いんでしょうか」りこっちが尋ねた。
「手洗いだろうな」阿修羅さんが答えた。
「まぁ、仕方が無い。手洗いで洗濯しよう」岳ちゃんが話した。
「洗濯板とか売ってますかね」とんかつ君が話した。
「洗濯板は雑貨屋で見かけたよ」とろろ君が話した。
「一先ず、自由時間だ」ししゃもが話した。
「俺は温泉に入って来るよ」ししゃもはタオルを頭に乗せた。
◆登場人物
◆ししゃも 物語の主人公。【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のリーダー。
◆燕【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆毒蛇【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆うすしお【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆岳【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆緑川【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ああああ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とんかつ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆麦茶【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆小麦【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とろろ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆森羅万象【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆七味【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆こてぺそ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆阿修羅【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ふみふみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆りこっち【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◇設定資料
◇【装備のレア度】一番下から【レア】【ハイ・レア】【グレート・レア】【エピック・レア】【マスター・レア】【レジェンダリー】【ユニーク】になる。
◇【大剣・大食い】ししゃもが所有するユニーク装備の一つ。途轍もない力を秘めている。




