19.黒の狩人
「世話になった。俺たちは王都に向かうよ」権蔵が一礼をした。
「あぁ、また会おう」ししゃもと権蔵は握手を交わした。
「私たちの事も忘れないで下さいよ」蟹ちゃんとぴえんが挨拶をした。
「勿論だ」ししゃもは二人と握手を交わした。
「では、また」ザ・ルーツのメンバーが王都に向かって歩き出した。
「行っちゃいましたね」燕ちゃんが呟いた。
「そうだな」ししゃもも呟いた。
「ところで五月雨に呼ばれていたが何の要件だろう」ししゃもが話した。
「冒険者ギルドで待ち合わせですよね」燕ちゃんが話した。
二人は町の中央にある噴水の前を通りながら冒険者ギルドに向かった。
「旦那、お疲れ様です」オウドが挨拶をした。
「お疲れ様、今日は何の要件だ」ししゃもが尋ねた。
「旦那は闇の組織【黒の狩人】をご存じですか」マイガが話した。
「黒の狩人、知らないな」ししゃもが答えた。
「裏社会を牛耳る組織なんですが、この町にも現れたそうです」マイガが話した。
「裏社会を牛耳るって相当大きい組織だな」ししゃもが話した。
「はい、規模は二万人を超えるそうです」マイガが話した。
「とても狡猾で非合法な事なら何でもやるそうです」オウドが話した。
「旦那たちは強いんで大丈夫かと思いますが、念の為に」マイガが話した。
「情報をありがとう。気を付けるよ」ししゃもが頷いた。
「それと、またモンスターの討伐依頼なんですが」マイガが説明をした。
「多分、二人いれば十分だな。後で誰かを向かわせる」ししゃもが話した。
二人は五月雨のメンバーと別れた。丁度、昼頃だったのでランチを食べにカフェの中に入った。
「今日は何にするかな」ししゃもはメニューを眺めていた。
「黒の狩人、遭遇したらどうするんですか」燕ちゃんが尋ねた。
「敵に回すと面倒な相手だな」ししゃもはハンバーグ定食を注文した。
「でも、そいつらなら鬼人薬を持っていそうだ」ししゃもが話した。
「あの薬ですか、手に入れてどうするんですか」燕ちゃんが海鮮パスタを注文した。
「レベルをカンストした者が服用するとどうなるのか気になる」ししゃもが話した。
「三十分後に死ぬんですよ」燕ちゃんが話した。
「命の石を使ったらどうなるんだろう」ししゃもが話した。
「試してみないと分かりませんね。でも死んじゃうかも知れませんよ」
「万が一の為だ」
「確かにそうですが、私はおすすめしませんよ」「隊長が本気なら誰も敵わないでしょう」燕ちゃんがため息をついた。
「まぁ、そうなんだが、何かが起きてからでは遅いんだ」
「そこまで言うなら反対はしませんよ」
「黒の狩人の関係者を探そうと思う。どうだ」
「賛成ではありませんが、深く関わらないで下さいよ」
「あぁ、鬼人薬だけだ」ししゃもはハンバーグを食べながら相づちを打った。
二人はカフェで食事を終えると一旦、宿屋に戻った。
「小麦ちゃん、麦茶さん。五月雨の討伐依頼を頼む」「他のメンバーは自由に行動して構わない」ししゃもが話した。
「俺と燕ちゃんは用があるから、何かあった場合は毒蛇さんに任せる」
「何かあったのか」岳ちゃんが尋ねた。
「黒の狩人という組織を探す。鬼人薬を手に入れる為に」ししゃもが答えた。
「あれか、ボウドが使った薬だな。確かに興味がある」岳ちゃんが話した。
「使い方次第で化けるかも知れないから」ししゃもが話した。
「隊長、行きますよ」燕ちゃんが促した。
「そうだな、岳ちゃん。また後で」
二人は一先ず、酒場に向かった。
「黒の狩人を知らないか」ししゃもは店員の女の子に尋ねた。
「それっぽい人たちならさっきまでお店で飲んでいましたよ」女の子が答えた。
「そうか、行先とか分からないか」ししゃもが話した。
「それは分かりませんね」女の子が話した。
「この近くを探索してみてはどうでしょうか」燕ちゃんが話した。
「そうだな、散歩代わりに歩いてみよう」ししゃもが話した。
天気がとても穏やかだった。二人はゆっくりと歩きながら町を探索した。
「あれは」ししゃもが足を止めた。
「多分、黒の狩人ですね」燕ちゃんも足を止めた。
三人組のガラの悪い連中が町の公園でたむろしていた。何やら三人で話をしている。
「お前たちは黒の狩人か」ししゃもは三人組に話しかけた。
「何だ、お前」一人の男がししゃもを睨みつけた。
「黒の狩人か聞いているんだ」ししゃもが話した。
「そうだけど、何の用だ。気安く話しかけるんじゃねーよ」男の一人が凄んだ。
「鬼人薬を探している。持っていないか」ししゃもが尋ねた。
「何だ、誰かを殺すのか」男の一人が答えた。
「何故、そう思う」ししゃもが話した。
「あれは決死の覚悟で使う薬だ。誰かを殺す為にな」男の一人が話した。
「まぁ、理由はともあれ、手に入らないか」ししゃもが話した。
「在庫なら一つだけある」男の一人が話した。
「幾らだ」ししゃもが尋ねた。
「一つ、三万ピクスだ。金は持っているんだろうな」男の一人が答えた。
「ほら、三万ピクスだ。数えろ」ししゃもはピクスを手渡した。
「これが鬼人薬だ。他に要件はあるか」男の一人が薬を渡した。
「何故、この町に来たんだ」ししゃもが尋ねた。
「何故、それを聞きたいんだ」男の一人が答えた。
「興味本位の話だ」ししゃもが話した。
「ボウドという男から金を徴収しに来たんだよ」男の一人が話した。
「でも、そいつはもうこの世に居ない。分かるか」
「無駄足だった訳だ」ししゃもが話した。
「そう言う事だ」男の一人が話した。
「鬼人薬がもっと必要な場合はどうすれば良い」ししゃもが尋ねた。
「王都にある『狩人の森』という酒場に来い。俺たちの溜まり場だ」男の一人が答えた。
「了解した。では、失礼するよ」二人は公園を後にした。
◆登場人物
◆ししゃも 物語の主人公。【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のリーダー。
◆燕【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆毒蛇【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。
◆うすしお【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆岳【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆緑川【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ああああ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とんかつ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆麦茶【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆小麦【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆とろろ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆森羅万象【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆七味【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆こてぺそ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆阿修羅【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆ふみふみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆りこっち【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。
◆権蔵【ザ・ルーツ】のリーダー。
◆蟹ちゃん(かにちゃん)【ザ・ルーツ】のメンバー。
◆ぴえん【ザ・ルーツ】のメンバー。
◆マイガ【五月雨】のリーダー。
◆オウド【五月雨】のメンバー。
◆キネス【五月雨】のメンバー。
◆オーダイ【五月雨】のメンバー。
◆クリネ【五月雨】のメンバー。
◇設定資料
◇【闇の狩人】裏社会を牛耳る影の組織、構成員は二万人にも及ぶ。とても狡猾で非合法な事なら何でもやる。




