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12.ネームド

 次の日。


「あと少しでアラクネの巣に到着します」オウドが話した。


「では、五月雨のメンバーはここで待機だ」ししゃもが話した。


「了解です。旦那」オーダイが答えた。


「お前たちもここで待機していろ」ししゃもがメンバー達に話した。


「先ずは俺と燕ちゃんで敵の様子を探る」二人はアラクネの巣に向かった。


「あれか」ししゃもはバックパックから知者の眼鏡を取り出した。


「隊長、あれは」燕ちゃんが話した。


「ネームドだな」ししゃもが何かを考えていた。


「レベルは百だが、レイドクラスだ。ステータスが大幅に上がっている」


「アラクネ・トーラと表示されていますね」燕ちゃんは学者のパッシブスキル【観察】でモンスターを見ていた。


「五月雨の連中では歯が立たない訳だ」ししゃもが話した。


「マイガさんがレベル百二十ですからね。レベル百のネームド相手では流石に無理です」燕ちゃんが話した。


「まぁ、彼らは後ろで待機だ」ししゃもが話した。


「一旦、戻るぞ」二人は待機しているメンバーの元に向かった。


「敵はどうでしたか」毒蛇さんが尋ねた。


「ネームドモンスターだった。何人かで討伐に出る」ししゃもが話した。


「ちょっとした考えがあるんだ」ししゃもは何かを企んでいた。


「そうだな、七味さん、とろろ君、燕ちゃん、後は俺が出る」


「そして、うすしお君にタンク役を任せる」ししゃもがとんでもない事を言い出した。


「え、まじっすか。俺に出来ますか」うすしお君が慌てていた。


「手順がある」ししゃもが説明を始めた。


「一番最初に最大のスキルで敵を攻撃。その後、五分間。相手から逃げる」


「この指輪を装備するんだ。重戦士の【挑発】が出来る様になる」


「逃げる際は円を描くように逃げる。相手の動きを見ながらだ」


「以上、質問はあるか」


「攻撃を食らったら即死するんじゃないですか」うすしお君が尋ねた。


「燕ちゃんの白魔導士で援護をする。心配するな」ししゃもが話した。


「なんか心配だな」うすしお君がため息をついた。


「レベル上げの良い機会だ。上手く行けば跳ね上がるぞ」ししゃもはうすしお君の肩を叩いた。


「やるしかないですね」うすしお君は拳を握りしめて覚悟を決めた。


「では、行くぞ。残りのメンバーは常に警戒を怠るな。何かあれば信号弾で知らせろ」ししゃもが話した。


 アラクネ・トーラは夕方の平原で堂々としていた。上半身は人間の女性、下半身は蜘蛛だった。


 うすしお君は迷わずに走り出した。トーラに格闘家のスキル【三連撃】を繰り出した。その瞬間、平原にトーラの咆哮が響き渡る。


「半端ねぇよ」うすしお君は追って来るトーラを見て心底怯えていた。足が震えていたが、何とか気力で持ち直した。


 燕ちゃんは【永劫回帰】を唱えた。一定の時間、死亡した場合に一度だけ蘇る。白魔導士のスキルだ。


「怖いっす。まじで怖いっす」うすしお君は涙目だった。


「あと二分」ししゃもは時計を見ている。


「こっちだ。化け物」うすしお君は喉を枯らしながらトーラを挑発した。


 トーラは咆哮を挙げて追いかけて来た。うすしお君の首に大鎌を降り落とすと、うすしお君は一ミリの距離でそれをかわした。


「ふざけるなよ。この蜘蛛女」うすしお君が大声で叫んだ。


 突然、うすしお君の動きが鈍くなった。


「もう体力が限界っす」うすしお君の動きが止まった。


「攻撃開始」ししゃもが仲間に号令を掛けた。


 七味さんが弓使いのスキル【氷雪雪花】を放った。五本の氷矢が深く突き刺さると、トーラの体は氷で覆われた。


 とろろ君が勇者のスキル【無限双斬】で氷に覆われたトーラの全身を切り刻んだ。剣には雷が宿っている。トーラは大きな悲鳴を上げた。


 燕ちゃんがクラスチェンジして狂戦士に変わるとスキル【金剛破壊】でトーラの顔面を攻撃した。トーラの頭が吹き飛んだ。


 ししゃもがクラスチェンジして暗黒騎士に変わるとスキル【黒の衝動】で大剣を叩き込む、トーラの体を真っ二つにした。


 二つに分かれたアラクネ・トーラはゆっくりと地面に倒れた。


「討伐完了」とろろ君が話した。


 ししゃもはうすしお君のステータスを知者の眼鏡で見ていた。


「おめでとう。レベル百三十だ」ししゃもは笑顔で話した。


「まじっすか。うぉぉ、レベル百三十だ」うすしお君は泣いて喜んだ。


「途中で動きを止めるから本当に心配しました」七味さんが話した。


「七味さん、すいません」うすしお君が謝った。


「良い反射神経だったよ。流石、うすしお君」とろろ君がうすしお君の肩を叩いた。


 ししゃもは完了の合図を信号弾で仲間に知らせた。


 メンバー達がこちらに歩いて来た。五月雨のメンバーも一緒だった。


「一刀両断っすか」オーダイが驚いていた。


「皆さん、近くに何かないか探しますよ」キネスが話した。


「どういう事だ」ししゃもが尋ねた。


「知っているとは思いますが、モンスターは魔力がある物を集める習性があるんです。これだけのモンスターは良い物を集めていそうです」キネスが話した。


 巣の中心に複数のアイテムが残っていた。装備と装飾品だった。


「分け前はどうする」ししゃもが尋ねた。


「今回は全部、旦那の物です」オーダイが答えた。


「私たちは見ているだけでしたからね」キネスが話した。


「俺たちはギャラ半分、貰えるだけで十分ですよ」マイガが話した。


「しかし、旦那たちはどこまで強いんですか、ほとんど一撃じゃないですか」オーダイが話した。


「まぁ、修羅場を歩いて来たからな、このくらいは当然だ」ししゃもが話した。


「英雄、語らずですか、渋いですね。旦那」マイガが話した。


「後はゆっくり町に戻りましょう。今日はここに野営をします」燕ちゃんが話した。


「そうだな」ししゃもはトーラの死体を見つめていた。

◆登場人物


◆ししゃも 物語の主人公。【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のリーダー。


つばめ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。


毒蛇どくへび【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のサブリーダー。


◆うすしお【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


たけ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


緑川みどりかわ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆ああああ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆とんかつ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆麦茶【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


小麦こむぎ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆とろろ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


森羅万象しんらばんしょう【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


七味しちみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆こてぺそ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


阿修羅あしゅら【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆ふみふみ【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆りこっち【バトル・オブ・ザ・フロッグス】のメンバー。


◆マイガ【五月雨】のリーダー。


◆オウド【五月雨】のメンバー。


◆キネス【五月雨】のメンバー。


◆オーダイ【五月雨】のメンバー。


◆クリネ【五月雨】のメンバー。


◇設定資料


◇【カテドラル平原】モンスターの巣窟、おとぎ話の舞台。広大な面積を持つ。


◇【ネームドモンスター】固有の名前があるモンスター、ステータスが大幅に上がっている。


◇【三連撃】格闘家のアクティブスキル、素手で三回攻撃を与える。


◇【挑発】重戦士のアクティブスキル、敵を挑発する。ヘイトが上がる。


◇【永劫回帰】白魔導士のアクティブスキル、一定の時間、死亡した場合に一度だけ蘇る。体力の三分の一を回復する。


◇【氷雪雪花】弓使いのアクティブスキル、五本の氷矢が相手の体に突き刺さる。相手を氷で固める。


◇【無限双斬】勇者のアクティブスキル、雷を刀身に纏い、相手の全身を切り刻む。


◇【金剛破壊】狂戦士のアクティブスキル、攻撃が当たった部分を必ず破壊する。


◇【黒の衝動】暗黒騎士のアクティブスキル、渾身の一撃で相手を斬る。

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