プロローグ:王女様は今日も全力疾走!
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『転生したらバンパイア第3王女だった。』番外編
タイトル:「私を誰だと思ってるのよ!」
〜これは、元気ではちゃめちゃな日和の物語〜
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プロローグ:王女様は今日も全力疾走!
王宮の廊下が――今日も騒がしい。
「そこのカーテンの影! 見えてるわよ! 王宮ネズミ第5号、逮捕しますっ!」
ドドドドドッ!
誰もが振り向く。
白銀の髪に、藍と紅のオッドアイ。
薄紅のドレスをはためかせ、バンパイア第3王女・日和様が今日も元気に走っている!
「おい! また逃げ出したのかあの子は!」 「護衛隊っ!全員で止めろ、日和様だぞ!」
「フフン、私を誰だと思ってるのよっ。『不死の王女』にして、太陽の下でもピカピカなスーパー吸血鬼よ! こんな廊下、余裕でドリフトよっ!」
床すべりすぎて横転、大理石に顔面ヒット。
「いてて……こ、これは戦略的転倒よ!」
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第一話:バンパイア王宮 大脱走!
日和は王宮の生活に――飽きていた。
「ねぇ、イリス。ちょっと外に行きたいな~って思ってるんだけど♪」
「……また?」
「違うの! 今回は“真面目な見回り”よ。ほら、庶民の暮らしを知るのもお姫様の仕事でしょ?」
「昨日もそう言って、パン屋でタダ食いして逃げたじゃん」
「バレた!? ……あれは試食が多すぎただけ!」
> 「というわけで、今夜、王宮大脱走ミッション:ミッドナイトムーン作戦、決行よっ!」
「勝手に作戦名つけてるし…」
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日和のはちゃめちゃポイント!
血を飲まなくても平気なはずなのに、トマトジュースを王宮の高級グラスで飲み干すのが日課
「かっこいい登場」を求めて、三階から降りてくるときは基本バク宙(失敗する)
精霊・ミュレナ(風)の能力で、王宮の旗を使って空を滑空→墜落
護衛のイケメン隊長に恋愛指南(なぜか逆に口説かれる)
ドレスをリメイクして戦闘服に→「王女様、それはない」と兄たちに泣かれる