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第8ゲーム『二つ目の予言』



 あれからリュフォーは『少し考えを整理したい』と言い残しその場を去った。





 僕らは返事がどうあれ少し気がかりなことが昨日から起こっている以上、協力する気でいた。

 だから帰宅しご飯を食べ、そう思いながらゲームを起動する。

 目玉焼きの件や、失踪事件。何が絡んでいるかわからない。

 なら『ナオト』ととしてではなく『オト』として、いつも通りゲームをしつつ情報を少し集めていこう。







 ■ ■ ■ 

フロントライゲーム・オンライン[ログイン]

 ■ ■ ■ 







 僕が目を覚ますと僕が設定した復活地点、僕らのクラン荒波の家にある二段ベッドの上だった。

「やっほーオト!」

 今、ゲームにインしているのは、一緒に来たミカだけか…。

 窓辺に腰かけてゲーム内の書物を読んでいる。

 せめてあと二人来るまでは少し確認したいことが山積みだった。

 まずは……僕の日記ダイアリー小説ストーリーをアイテム欄から取り出すとしよう、マーリンによって何かされたのは間違いないんだ…。





 ――……あれ?無い!!無いぞ!?





 僕のアイテム欄には現在クランのレベルに応じた数のアイテム……最大29個のアイテムを収納できる。

 そのアイテム欄に日記ダイアリー小説ストーリーはどこにもないのだ。

 あれ実は結構、値が張る代物なのに……。







 ――……………………ん?なんだこれ…。





 日記ダイアリー小説ストーリーがない代わりに奇妙なアイテムがアイテム欄にある…。

 そのアイテムは『奇跡の書[(Victoria)]』という名前だ。これが僕の日記ダイアリー小説ストーリーだったものなのか?ちょっと不気味だ。

 気になるのでアイテムの説明文フレーバーテキストを見てみる。

『奇跡の書:説明文

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莠郁ィ€繝冗オカ蟇セ縲∵嶌繧ォ繝ャ繝ォ繝弱ワ迴セ螳溘€翫Μ繧「繝ォ縲九ヮ[迥カ諷犠

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※このアイテムは捨てることができません。』





 うわぁ…見事に文字化けしてる……。

 どういう意味なのかまるで分らない…。

 ……ん?文字化けしている文に一つだけ読めるものがあるぞ?

 [Victoriaビクトリア]……………………………………あのピクシーの名前だ。

 どういう内容なのかわからないが。一応スクショを撮っておこう…。

 とりあえず、アイテム欄からその場に具現化してみる。

「なんだこれ…。」

 昨日まで日記ダイアリー小説ストーリーのノートのような見た目と違い、きれいな青と金の飾りがついた表紙の本だ。

 表紙には[THE(ザ・)_Victoriaビクトリア・_Bookブック]と変化していた。

 中を開くと別に日記ダイアリー小説ストーリーと内容や機能が変わったようではない……。

 僕はパラパラと奇跡の書をめくってみる。



「ん……?」

 そうしてめくってみた結果、最後の数ページに奇妙な記述がある。

 大体枚数にして背表紙から数えて7ページ目くらいか?

 そのページは他のノート帳の外線もなく真っ黒な背景で、僕が出会った長髪の妖精ピクシービクトリアが青い玉座に座っているイラストが描かれていた。

 さらにページをめくってみる。

 両開きのページが二つとも同じく背景色が黒色だ。

 書いている内容は左側のページには『現在、レベル[2]』

 右側のページには『現在、予言脅威度[2]』『現在、矛盾率[0%]』などが書いてあった。

 後ろの4,3ページ目もめくってみる。このページは何も書いていない…。

 最後の1,2ページに到達する。おそらくここだ。このページに昨日の目玉焼きの件が載っていたはずだ。





 書いてあったのは昨日と違う内容。まったく別の言葉。





【明日、教室の時計が壊れる。】





「ミカ!目玉焼きの内容が変わってる!」

「え!?なんて書いてんの!?」

 ミカが自分の読書をやめて僕のすぐ隣へとやってきて、奇跡の書へと目を通す。

「時計が壊れる………。もしこれが本当ならこれはいよいよ予言だよ!

もしかしたらテストの内容とかも教えてくれるようになるかも!」

「いやいや…さすがにそれはない……と思う。」

 だがなぜゲーム内で現実の出来事が予言されるんだ?







 ……いやちょっと待てよ………………。

 僕は昼間の一件と合わせて『天才的な発想』を思いついた。






 ――この予言をうまく使えば、失踪事件解決できるんじゃないか?







 淡い期待だがありえなくはない。





 そう思っていると突如タクローこと、クロスが荒波の家へ大声で戻ってくる。

 どうやら先にログインしていたらしい。

「どーん!メノと一緒に本日の試合予約マッチングを行ってまいり参りました!

何かを調べるにしてもまずはバトル!豪快に勝利して気持ちをすっきりさせてから!」

「はぁ~。もうちょっと慎重にって言ったんだけどね……。」





 ――まぁいい、いい気分転換にはなるか。





「まぁいろいろとあったしね。対戦相手は?」

「ん~…全部見たことがないクランばかり。無名って感じかな。

場所は運がいいことに大海のフィールド。俺様たちの豪快なサブマリンを出そうぜ!」

「ああ。そろそろ操作に慣れたいと思っていたしね。」

 緑の柱国アイビーが空中戦艦の名産地なら、こちらは潜水艦や水上戦艦の名産地だ。

 僕らのクランだって潜水艦を1隻、巡洋艦を2隻、駆逐艦を4隻保有している。

 大手なんかだと戦艦や航空母艦なんかを10隻以上保有しているのが当たり前だ。

 ただし戦闘で壊れたら直す必要性があったり、自分や対戦相手のクランの大きさやレベルによって、フロントに持っていける乗り物に限りがあったりする。

 僕らの場合だと潜水艦と駆逐艦1、2隻が限界だ。



 クランメンバーがスキルを自らにセットしていく。

 いくら得意なステージだからってスキルや道具選びで間違えていたらおじゃんだ。

 そういう敗北を中堅なりに経験してきたんだ。

 そして僕は、今回潜水艦を使用することを想定してあるアイテムをセットし、あるスキルを自らに付与する。

 少し絡め手だが、ようはフラッグを落とせればいいのだ。と思いつつ限りあるスキル欄を埋めた。

 このゲームで戦闘をする場合スキルは三つだけ使用できる。アイテムは、個人で四種類持ち込める。

 オペレーターのみ兵器や乗り物、上昇(バフ/デバフ)系、回復を含めて現ランク的に合計十種類持ちこめて目的や状況に合わせてプレイヤーやフロント内に転送していくことができる。

 限られた物資や選択肢の中でどう行動するかがこのゲームでのポイントだ。







「今回は二方面で奇襲を仕掛ける。クロスが緑、僕が確実に落とせる赤だ。そして…………。」

 僕は得意なステージなので軽く想定している戦術を語る。

 多少意見はあったもののうまく落としどころを見つけ皆が作戦に納得する。

「それで行こう!」

「オーキードーキ!」

「わかったなの!」



 僕らが作戦を伝えたのちアナウンスが鳴る。

『開始まで10…9…8…。』

 とりあえずいろいろとあるけど勝って考えよう。

物は試しだ。もしかしたら何かが進展するかもしれない。



『2…1…0…GAME_START。』




※ブックマーク、評価、レビュー、いいね、やさしい感想待ってます…!!

この物語の『更新』は現状『毎週金、土、日』に各曜日1部ずつとなります。

※作中で出てきた文字化け分は実際に解読できる……かもしれませんね。



■ ■ ■ ■

~FrG豆知識のコーナー~

■ ■ ■ ■

オト「僕らの道具とかは実は基本オーダーメイドだったりするんだよね。運営が販売しているのが雑魚すぎて……。」

ミカ「生産系、並びに加工系のクラン様!ありがとう!」

クロス「オーダーメイド品を初めて加工してもらって、買った時の感動を俺様は今でも忘れやしないぜ!」



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