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第37ゲーム【02Id ability_AboutMiracle】

これがナオトの秘密。








 ――パァン!!





 耳元につんざくリアルな銃声。

 硝煙の匂い。





 そしてあたりに散らばる血。





 こうして僕は……。



















「いってぇ……!自分の足を撃っちまった……!」

「俺に任せろ。」

 ――パン!

「な、なにが……?」

「あれ?どうなって?」

 ――パン!

「は?」

 ――パン!

「おかしい。」

 ――パン!パン!

「え?」

「どういうことだ?」

  ――ダダダッ!



 ――ようやく、待ち望んだチャンスを得た。





「あ?あれ?外すわけがない!」

「この距離だぞ!!」

「クソガキが!!」



 ――パン!



 また銃声の音が聞こえた。

 銃口から立ち昇る白くどす黒い心の煙。

 だがテロリストが取り囲む中、一人。








「おかしいだろ!!なんでこのガキに当たらねぇんだよ!!」





 僕だけが、()()()()()

 無事であった。



「なんだ?なんなんだ!?」

「僕さ、とても()()()んだ。」

「は?」

 僕はの身体のまま、スッと立ち上がる。

 挙動不審なテロリスト達が、少したじろ気ながら僕を見つめる。

「意味わかんねぇことを言ってんじゃねぇ!」

 テロリストは僕を掴みかかり殴りつけようとしてくる。

 だから僕はよく知った『わかりきったこと』を殴りつけてくる彼に告げる。





「0.67秒後、あんたはバナナの皮で転ぶ。」



「え?」

 ちょうど言葉を発し終わると同時に僕を掴んだ手を放して、言った通り『なぜか()()()()()()()バナナの皮』でマンガみたいにすっころぶ。



「な、なんだ?」

「何が起こった?」

 テロリストたちは目を丸め僕を見つめる。

 だから親切な僕は忠告してやる。

「2.51秒後、右隣のお前は跳弾した弾丸が自分の肩を撃ち抜く。

4.15秒後、左隣のお前はそこの転んだ奴に躓いて、自分の持っていたナイフで指を切る。」

「「え……?」」

 すでに言い終わり行動していた両隣のテロリストは、僕の言った通り

 右隣が僕へ向けて撃った弾丸の照準がブレて跳弾し肩を撃ち抜き、左隣は僕を刺し殺そうとしたが、躓いて指を結構深く切ってしまう。





「……な、なんだよこいつはァァ~!?」

 テロリストたちは恐怖におののく。

 知ってる。

 48.33秒後に行動を再開することも知ってる。

 その間、にけが人が出る前に言っておかなくっちゃな……。



「僕は都合がいいんだよ。どんな状況でも僕だけは無傷だ。

僕は危険が起きると『こいつ』を使うかいつも迷う。」

「こ、こいつ……?」







「この力の名前は【アバウトミラクル】。

都合がいいだけの力。

02(フール・コンフィルム) Idアビリティ・アバウトミラクル】」







「僕はね、僕の脅威とみなした存在に相対した時に【特別で秘密の力】を行使できるんだ。

九死に一生っていうまさに、今こんな状況だけだけしかできないけど。

僕はだけは助かる『強運の攻勢防壁』みたいな力があるんだ。

脅威や危機が差し迫った時、どんな状況もまるでマンガやゲームの『主人公補正』を極限まで上げたみたいなで切り抜けてしまう。

そういったありえない度合いの強力な

あまりにも都合がよすぎる『運命の力』。」





「な、なんだよ……それ……。」

「だから適当に言った秒数や適当に言った状況が『運よくたまたま偶然、当たる。』

これから僕が自分を守るために適当に言った言葉の数々が、お前たちに降りかかるんだ。」

「ひっ……。」

 まぁ正確には適当ではなく、『頭に浮かんでしまった事』なのだが。



 ただしこいつは都合のいい能力だが、()つだけ問題がある。



「ホーリー先生!アカリ先生達を担いで、離れられますか?」

 僕はホーリーに向かって叫ぶ。

 幸いにもテロリストはこっちへ集合している。

 そんな状況のせいか、ホーリーは僕が言うまでもなくすでに体育館の中央当たりの、アカリ先生の元に駆け寄っていた。

「うむっ!!アカリ先生、頑張って移動するぅぞォ!」

 ホーリーがアカリ先生を肩車する。

 足が無いことが幸いしてか運びやすそうだ。



 これで懸念点が一つ消えた。

 あとはヒバナさんから僕が離れればいい。

 ヒバナさんの運しだいだ。

 ()()()()()()()()()()()()()()

 幸いにもここは体育館の裏口のそばだ。

 じゃないと巻き込んでしまう危険性がある。





 ――この能力の最大の問題点はそれは、敵味方関係なしにに叩きのめしつくすところだ。






 昔、カツアゲに襲われたとき都合よく地震が起こってナミカを傷つけてしまった。

 もうあんな使い方は二度と使いたくない。

 さっきまでの教室とかで使っていたら、恐ろしいことになってしまっていたはずだ。

 今やるべきことはテロリストをひきつければいい。





 ▽ ▽ ▽ 





 僕は後ろ向きで歩きだす、そろそろ48.33秒だ。

「う、嘘だ!惑わされるな!!

う、撃てー!!」

 テロリストたちはいっせいに僕へレーザーポインタを向ける。

 当然なんだけど銃弾はたまたま障害物とかに当たって、僕には一切当たらない。



 だから僕も指をさす。

「1.55秒後、お前はボールに当たったのち前歯が折れる。」

「ふごッ!?」

 僕の言った通りになる。

「2.03秒後、お前も武器を変えようとしたところでボールに当たり指と爪の間にナイフが刺さる。」

「ぎゃああ!!」

 あーあ、痛そう。知っていたけど。

「1.01秒後、ホーリーがすっころぶ」

「いてェ……!」

 後ろの方から声が聞こえる。

 まだ範囲内にいたのか……。そろそろでかいのが来るというのに……。

「2.21秒後、2.34秒後、2.45秒後。

銃弾のせいで脆くなった鉄骨が、お前とお前とお前に偶然降りかかる。」

「「「え……。」」」

 たまたま浮かんだとおりの言葉通りになっていく現状に、おもわずテロリストたちは上を見上げ口を開ける。

 すると鉄骨が落ちる轟音と共にテロリスト3名が下敷きになる。

 流血と粉塵がすごいが、僕は少し口を押える程度で、ただただ無表情でその通りの光景を眺めていた。





 どんな時もいつもこれだけはわかりきっていた。





 彼らが銃を向けようと。

 ゲームで人が失踪しようと。

 どれだけ恐ろしい死の予言が書かれようと。

 なにかおぞましい恐怖が起ころとも。





 いつだってわかっていた。





 ――なぜなら僕だけは都合よく大丈夫だって、いつも知っていたから。





 僕だけは都合よく生きていけるって知っていた。

 だから教室であんな無茶をしたんだ。

 ゲーム感覚が抜けないのも、『ゲームだけは都合のいい出来事が起きない』からだ。







 ――だから僕はゲームに真剣なんだよ。







 お前らが生きる『都合のいいリアル』と違って、負けることができるゲームに真剣でいられるんだ。



 でもやっぱり、お前たちを『叩き潰すこのゲーム』は『僕だけが都合のいいリアル』だったみたいだ。

 残念だ。

 でも10.21秒後に複雑骨折のする首謀者であるお前が言ったんだよ?

()()()()()()ってのはな、()()()()()()()はうまくいかねぇんだよ!!』

 って。





 ――だから自業自得だ。





「スナイパー!!」

「すでに0.31秒前に自分の腹部をたまたま飛んできた、ゴミ箱の蓋で強打しているよ。」

 僕がそういうと、体育館の2階通路からゴミ箱の蓋が落ちてくる。

「ば、爆弾ッ!」

「3分10.24秒前にたまたま入り込んだカミキリ虫が起爆に必要なコードを切ったよ?」

 首謀者は悔しがるように地団駄を踏む。







「ふざけんんなあああああああああああああああああああ!!」







 ――……地団駄さえ踏まなければ回避できたのに。





 そろそろ10.21秒だ。

 僕は迫ってきていたものが来る体育館の壁をじっと見つめる。





 直後、体育館へ向け轟音の車輪と巨大な光が迫る。

「へっ!?」

 テロリストへ向けて唐突に何の前触れもなく、たまたま偶然10㌧トラックが壁を突き藪入り勢いよく突っ込んでくる。

 だが地団駄を踏んだせいで床が抜けて動けない。

 すさまじい衝撃をモロにくらい、べしゃりという嫌な音と血を出しながら首謀者だったものは、生き絶え絶えでトラックと体育館の壁の間にシミの様にへばりつく。



 さらにトラックが突っ込んだ衝突の衝撃は連鎖し、壁を伝い体育館中に体育館を構成している鉄骨が降り注ぐ。

 もちろん、僕には落ちてこない。ほかのテロリストは大けがでパニックだ。





 粉塵とともに僕はゆっくりとシミになったがギリギリ生きているテロリストへ語り掛ける。





「最後に1つ、教えてあげる。」

「……。」

 喋ることもできないのか。

 ま、いっか。




挿絵(By みてみん)




「あんたは6年10か月2日10時間24分32.41秒後に獄中自殺するらしい。」

「……。」



「せいぜい、頑張ってね。ゲーム嫌いのリアリストさん。」







 ▽ ▽ ▽ 





 ふぅ……終わった。

 1名逃がしたが残りの残党たちは警察でも対処できるはずだ……。







 ――まずい。








 体中から力が抜ける。



 身体が支えきれず、倒れ込む。





 ――()()()()()()()だ。





 勝ったはいいが……久しぶりの()()()()だ……。





 はは……ぎりぎりだった……。危なすぎる……。





 誰かが僕の名前を叫ぶ。




 目がかすんでよくわからない。



 だが誰かが抱きかかえる……。



 誰だろう?ナミカか?ホーリーか?






 ――ぼやけていく意識の中、聞いたことのあるような男性の声で誰かが僕へ語り掛ける。








「久しぶりに会ったと思ったら、『の予言書』の持ち主は君だったか。

無茶するよ…………だが、同じ能力ちからの持ち主として敬意を表するぜ。

……自分の『の予言書』がなければ危ないところだったな少年。」


※ブックマーク、評価、レビュー、いいね、やさしい感想待ってます…!!

この物語の『更新』は現状『毎週金、土、日』に各曜日1部ずつとなります。



■ ■ ■ ■

~FrG豆知識のコーナー~

■ ■ ■ ■

???「はぁ……無茶をするといつもコレだ。まるで地震の時、救ったのとまるで同じだ。

だがよくやった。少年。よく敵しかいなくなるまで粘ったな。

はぁ…………自分も残量が尽きてきた。反動が来る。」

???「あとのことは任せて!ボクはこう見えて家で一番のお姉ちゃんだから!」

???「はぁ……一応聞きますが、職場に途中退社の連絡しましたか?」

???「……え?……あ。ごめーん……経理課の課長に連絡しておいて~~!」

???「……はぁ~…………。」

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