第12ゲーム『6人とファミレス事情聴取』
僕らはとりあえず今までの状況をまとめることにした。
「まず僕らの身の回りに起こったことから振り返るよ。
第一に、僕がバグに巻き込まれて謎の予言書を手に入れたこと。」
「予言書?」
リュフォーは手にメモを持ちつつ首をかしげる。
そうだ、まだ奇跡の書について詳しく説明してないんだった。
「ああ、それは数日前のことで……。」
僕は現代のことが記された不思議な予言書についてリュフォーに教えた。
話を聞いているリュフォーは怪訝そうな眼で僕らを見つめ。
「うー……む。なぜゲームの内容が現実のボクらの日常に……。
それも未来の出来事が……。なぜ……。」
「これは僕らも調査中なんだよ。ただ、僕らもこれを放っておくことはない。
無差別に未来の出来事が記載されるなら何が起こってもおかしくはないからね。
…………危険な代物ではないといいんだけど……。」
「次の議題に移るよ。少し時間軸は前後するけどその一週間前、リュフォーの妹ちゃんが失踪したんだよね?」
メルカがイチゴパフェを口元に運びながら質問をする。
「ああ、ボクの妹『リュウナ』が目を離した隙に忽然と消えたんだ。」
「状況を詳しく教えてくれ。」
ルビはリュフォーに食い気味に答える。
「まず……。リュウナがご飯になかなか来ないから僕が二階の個室まで呼びに行ったんだ。
『ご飯だぞー』って扉開けて『今行くー』って妹はゲームしながら答えたんだ。
その時は姿を確認した。
で、約10秒後。
どうせ、なかなか食卓に現れないことを見越して扉を開けながら、『今日の献立はハンバーグだぞー。』と伝えようとしたらゲーム機だけしかなくて、妹が消えてしまったんだ。」
「……待って……10秒間で人が消えたのか…………!?」
短い…………本当に目を離した一瞬の間じゃないか!!
「少し考察をする前に、次の事件のことを振り返ってから考えるの。
そう……メルカたちの仲間、ロウスのね。」
「ロウスは約4日前、メルカたちがリュフォーの事件のことを知った後、ゲーム内で最後にあった後に失踪したの。」
「あの時は確か豪快に暴れたり、リュフォーの件にどう協力したものかと頭を悩ました日だったな。」
あの時……最後にロウスを目撃したのは…………僕か……。
「僕がログアウトする前にロウスを最後に目撃したんだ。
『警察とともにこの事態を切り崩します。』
と最後に会話して僕が先にログアウトしたんだ。
つまり、先にログアウトした僕はロウスがそのあと何をしたのかはわからないんだ……。」
僕らの話を聞いてナミカはパフェに使っていたスプーンを口に当てて少し考えながら。
「うーーーん……。私、さっきから聞いていて思ったんだけどさ。
共通点は『フロントライゲーム・オンラインをやっていた。』ってのと、『大体が夕方以降の時間帯』。
そして『まるで消えたと認識できるようになってる』ってことなのよねん」
「消えたと認識できる……?」
「実は警察が私たちに事情聴取した時に色々とボヤいているのを聞いた感じ、状況的にはリュウナちゃんとほぼ同じだったりするのよ。
親が『おやすみ』とロウスに言いに行ったあと、偏差的にロウスに学校の予定について聞きに行ったあと、消えたことが発覚したって……。」
つまりほぼほぼ同じ状況だったのか……。ゲーム終了時の時刻は寝る前だったし……。
ただもしもまだ寝る前にフロントライゲーム・オンラインをやっていたなら…………。
――あのゲームには『10秒間』で人を跡形もなく消してしまう『何か』がある。
その何かと予言…………。普通ではない超常が僕らの周りで起こっている。
せめて……ロウスとリュウナちゃんの行動が分かれば糸口がわかるはずなんだが……。
僕らは警察じゃないし、その警察でさえどうにもならないことが起こっている……。
鑑識みたいに現場を検証できるわけではないし…………。
「とりあえずさ、君らはゲーム側で調べておいてほしい。ボクは現実側から調べる。」
「……1人でやるのか?それこそ危険じゃないか?」
タクローの言葉にリュフォーは口元についたデミグラスソースをふき取り心強い返事をする。
「実は仲間はまだいる。彼らにも協力してもらう。」
「リュフォーの仲間…………あ!探偵団!!」
「いたな~!そういう連中!」
「探偵団~~??なんだその豪快に御大層な名前の連中は?」
「「「タクロー……知らないの……?」」」
探偵団……正式名称は『丘の上々雑用隊』と呼ばれているボランティアグループだ。
生活のお困りごとや様々な部活の雑務を率先してこなしてくれるグループで、自由な校風が売りの僕らの高校が無秩序状態になりすぎないように発足された生徒会の互助組織だ。
だがやっていることは『便利屋』ではなく『自警団』『学校にいる迷惑な警察』『傭兵』と呼んでいいものに近く、活動内容は『金を貰って悪を暴き裁く!』という極めて物騒で面倒な組織だ。
風紀員会と稀に対立するが協力することもある、実際救ってもらった生徒も一定数いて、迷惑ではあるが『悪党』ではないという認識からいつから彼らのことを『探偵団』と呼ぶようになってしまった。
なお、探偵団は学校の『十大暗黒深淵組織』という、『ランキング6位』というよくわからない称号もあるとか何とか……。
あ、思い出した……。
「リュフォーそういえば探偵団の一人だったね?」
「う、うん。まぁ幽霊部員みたいなものでまれに顔を見せる程度だけどね。
一応、ボクの事情は『所長』には話をしたんだけど……。
先に片付けるべき案件があってね……そっちを優先されちゃっているんだ。
一応面会だけは可能で、できれば明日にでも会わせたいんだけど……。
いいかな?」
「ん?ああ……僕はいいけど……。」
「豪快な俺様はスケジュールも豪快なのだ!別に構わんぞ!」
僕ら男人陣営が盛り上がっているところに……。
「……あの~~……メルカたち女子全員明日予定があるんだけど……。」
「え……。」
なんだか女子たちはそわそわしている……。
「ナオトたちにはわからんでしょうな~……。」
「うむ……。確かに事件を調べるのは大切だが、先に建てた予定もあるのだ。」
ナミカやルビまでも同じ予定があるらしい……。
「え……その…………予定ってのは……??」
「「「内緒♪」」」
可愛い子ぶって言われましても……。
おそらく男子禁制の何らかのイベントだな……。かかわるのはやめよう……。
ファミレスから出て日が沈み、僕ら6人は互いの帰路へと着こうとしている。
火が長くなりつつあるとはいえもう夜だ。
「とりあえず僕はこれからゲームへログインするけど……。」
「私はナオトにもしものことがあった時に部屋でナオトをじっと見てる。」
ナイス判断だナミカ。
「俺様は家の手伝いがあるから今日は無理だ。」
「メルカは明日のために少し用事があるの。」
「アタシもだ。」
メルカとルビは用事があるらしい。明日何が彼女たちにあるんだろう……?
「ボクは妹のためにネットから少しでも情報を集めておく。
ナオト気を付けてね。」
「うん、予言だけ見たらすぐログアウトする。じゃあまた明日。」
「「また明日~。」」
そう言って僕らは別れた。
そして僕は家に戻り、夕ご飯とお風呂を済ませ…………
予言を見て絶句することになる。
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フロントライゲーム・オンライン[ログイン]
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「何これ……。」
現在、レベル[3]
【超絶怒涛破滅的爆弾猫は午後四時半、四丁目の喫茶店の路地裏にいる。】
【ナミカはパジャマを忘れる。】
【国語の授業の太陽に注意せよ。】
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この物語の『更新』は現状『毎週金、土、日』に各曜日1部ずつとなります。
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~FrG豆知識のコーナー~
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ミカ「オトって私とほぼ同じイン率だけど、デイリークエストとかってやってる?」
オト「一応っていう感じかな?内容大体お使い依頼だし、それにここのデイリーの報酬ってガチャよりランダム要素強いし……。」
ミカ「ガチャより強力な武器や乗り物が出た人もいるって聞いたことがあるよ。」
オト「そういう方法で常にプレイヤーをゲームにインさせている感じあるからね。」




