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実証実験の後、ギルマスの部屋に戻ってきた。

カンファ―さんからは直後のキラキラは消えて、難しい顔をしている。


やっぱ怒られるんですかね?


「ヨシト…。さっきのアレは、いつでも誰の剣にでもできるのか?」


え…。

これ、どう答えるのが正解? 裏はない? 正直に答えていいの?


「正直に答えろ。悪いようにはしない」


えぇ…。

悪いようにはしないって、なんかフラグじゃないですか…。


何が起きるのかわからないけど、ややこしくなる方が困るだろう。

ストレートにいっとこうか。


「まだ二回しかやってませんが、出来ると思います」

「あの効果で?」

「それはわかりません。もしかしたら剣を使う人の力に比例するのかもしれません」


話してから、やっぱそりゃそうだよなと思う。


「つまり、Aランクの者なら火龍を呼べると?」

「やってみないとわかりませんが、たぶん」

「うーん…」


唸りながら、カンファ―さんはますます難しい顔になった。


「何かまずいですか? まぁかなり強力とは思いますが…」


俺の憂いに、カンファ―さんはきちんと状況を教えてくれた。


「ヨシト、その力が国に知られたら召し抱えられるだろう。その力はいくさで絶大な力になる」

「ええぇぇ!! 嫌ですよ! 断固お断りします!!」


マジか!なんてこった!

冒険少年の憧れが戦争に使われるなんてご免こうむる!!


「断るったって、国相手じゃ分が悪いぞ」

「いやいやいやいや!!嫌です!無理です!!」


首が痛むくらい振り続ける。


「そうは言っても、ダンジョンでのアレはすぐに伝わるだろう」


人の口には戸が立てられないって事か。

いや…、ギルマスを見る。


「報告するんですか?」

「ギルドは独立した組織だから報告義務はない。俺は冒険者を守る立場にある。報告なんかしねーよ」


カンファ―さんはニヤリとした。

あざーす! じゃあ!


「俺はこの国出身じゃないので王様に従ういわれはないです!」


カンファーさんはマックスを見た。


「ヨシトはそうだとしても、マックスは国の奴隷だ。免れないだろう?」


…………。


ムカつく! 

だいたい奴隷なんてもんが受け付けない!


カンファーさんの話は続く。


「こんな威力の魔剣の話は王都に伝わる。多分、思っているより早く」


ええぇぇ…。


「王都まで、どのくらいで伝わると思いますか?」

「内容が内容だからな。早くて五日、遅くとも一週間」


ダンジョンの町(ラビュリントゥス)から王都まで馬車で一週間ほどらしい。


「それなら戻ってくるのに十日から二週間くらいは猶予がありますね?」

「確証はないが、まぁそれくらいはあるだろう」


俺は不敵に笑み、宣言した。


「それだけあれば充分です。

カンファ―さん、質問があります。ダンジョンで一番稼げるのはどこですか?」


カンファ―さんはジッと俺を見た。


「一番稼げるのは上級ダンジョンのリバイアサンだ。ドロップも、リバイアサン本体も高額買取だ。ラビュリントゥスのダンジョンでは断トツだ」


リバイアサン…。

ゲームの召喚獣でしか知らない。

たしか龍の魔物だったはず。


「マックス、リバイアサンはやれる?」

「私一人では難しかと…」


(たぶん)龍だもんな、そりゃそうか。

じゃあ


「リバイアサンの次に稼げるのはどこですか?」

「あとは似たり寄ったりだ。上級が難しいなら、中級の稼ぎどころもあるぞ」

「どこですか!」

「ポイズンスネークなんかの毒ダンジョン、マンドレイクなんかのちょっとやっかいな植物ダンジョン、多種多様なゴーレムダンジョンあたりだな」


ゴーレム!


「毒ダンジョンの魔物らは、毒がそのまま素材になるし薬にもなる。ポイズンスネークは牙や鱗、肉も食用で買取する。

植物系の魔物らは、特に錬金術の貴重な素材がドロップされる。それらは高額買取になるぞ。

ゴーレムは多種いるが、鉱物ゴーレムの素材が一番高額買取になるな」


鉱物! 鉄とか?鋼とか? もしやオリハルコンとか?

オリハルコン、よくわからないけど!でもなんか強そう!そんなのドロップしたら、マックスの剣を補強できるかも!

ついでに高額買取も期待できる!!


「マックス、ゴーレムいける?」

「戦った事はありませんが、中級ならいけると思います」

「よし!じゃあ最初はゴーレムに挑もう!」

「はい」


紹介されたダンジョンはどれも挑戦しようと思うけど、まずは剣の強化が見込めるゴーレムダンジョンからだ!


王宮から召喚される前にマックスを買い戻す!

金貨千枚稼ぐぞ!




◇◆◇◆◇◆




「マックス、火剣どうだった?」

「初めての経験で…、なんと言っていいかわかりません」

「俺は震えたぜ!生涯にたった一度だけでも魔剣を振れたんだ。一生忘れねぇ」

「はい!私も!」


冒険少年復活。

火剣を振った二人は興奮しながら話している。


火龍怖くなかったんかぃ! 

俺は怖かったよ!







今回短かかったので小話を。




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