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ダンジョンコアに触れないのだから、来た道を自力で戻る。
地下二階で、会う冒険者会う冒険者に、三階が焼け野原になった事を告げる。驚かないようにと。
山谷の三人とも会った。何度目かの同じ説明をすると
「魔剣?何それすげー!」
「マックスすげー!」
「ヨシトもすげー!」
「「それ見たかった!!」」
三人とも大興奮だ。
や、すごいけど!そんないいもんじゃないよ!死ぬほど驚いたし!
それに、これからギルドに報告だ。
やっぱ怒られるのかなー。賠償金とかあるのかなー。と、遠い目になる。
それじゃ、と力なく別れて地下ニ階を戻って行く。
もうトレントとやり合う気力はなくて、マックスと二人とも隠蔽セットをかけて走る。
冒険者を見つけるたびいちいち説明して、またかけ直すから地味にめんどくさい。
しゃあない、自業自得だ。
そうやって地下一階も走り、そのまま町まで戻った。
ダンジョンの町の冒険者ギルドにて。
「すみません、ギルマスに会いたいんですけど、取り次ぎをお願いできますか」
「どのような要件でしょう?」
受付のデイジーさんに、もはや定型文になった説明をする。
「そういう事でしたら少しお待ちください」
ビックリ顔のデイジーさんはすぐに二階に行って戻ってきた。
「二階へどうぞ。一番手前がギルマスの部屋です」
「ありがとうございます」
マックスと二階へ向かう。階段を上る足が重い。
怒られるのヤダなー。三十歳になっても怒られるのは気が重いよ。
ドアをノックすると、短く「入れ」の返事。
意を決して中に入る。
中に入ると、執務机からギルマスがこちらを見ていた。
眼光鋭い強面の大男だ。怖っわ!
「お時間をいただきありがとうございます。良人といいます。こっちはマックスです」
「ギルマスのカンファ―だ。デイジーから簡潔に聞いたが、詳しく話してもらおう」
そんなギラギラした目で見ないでよ!ちゃんと説明するからさ!
大いにビビりながら詳しく説明した。
「なるほど……」
カンファ―さんはちょっとの間考えていたけど
「まぁ、済んだ事はしょうがない。前例はないが、ダンジョンだからそのうち復活するだろう。
それより! 魔剣だと? ヨシト、魔剣が作れるのか?」
え…。
いいの?済んだ事といったらそうだけど。
それよりって…。
ギルマスも男の子だった。
ダンジョンを焼け野原にした事は特にお咎めなしで終了。
その後、魔剣の実証実験?のためギルドの多目的広場に移動した。
「カンファ―さん、鞘から剣を抜いてください」
カンファーさんは、やっぱり元凄腕の冒険者だった。しっかり帯剣している。
言われた通り剣を抜いた。
“剣に火を付与!”
「まずは軽く振ってみてください」
カンファ―さんはうなずくと、言われた通り軽く剣を振った。
ヒュン!という風切り音。
マックスの時と同じに剣の軌道の後を炎が追った!
「おおぉぉ!!」と、カンファ―さんの声。
うん、テンション上がるよね!
炎の剣は、やっぱりカッコよかった!
「マックスの時と同じです。次に、思い切り剣を振りぬいたら、ワンフロアを焼け野原にしたんですけど…、やりますか?」
「やってみたいな…。いや!実証だ!やらなければ!」
それ、いい訳ですよね?
「では結界を張ります。どうなるかわかりませんが、建物は全壊しても人命だけは守ります!」
「え、そんなに?」
…………。
カンファ―さん、長考。
「まぁ、魔剣を作った本人が張る結界だ。大丈夫だろう!」
脳筋か!!
ギルマスの責任感をかなり疑ったけど、トップがいいと言うんだ。やれと言うならやってやる。
まずは多目的広場に結界を張る。
二重…、いや、あの火龍の勢いを思えば五重にしておこう。
それから、半径二十キロ内にいる生物にも結界を張る。
あのフロアは二十キロ四方くらいの大きさだったからな。
「いいですよ」
カンファ―さんに了解を出すと、さすが元凄腕冒険者、現役Aランクに劣らないくらい剣を振りぬいた!
『××××××××××!!!!!』(同じく)
さっきと同じ、軌道を追う炎の代わりに火龍が現れて咆哮すると、剣を離れて上空に飛び上がった!
そして火龍のブレス!
再生を見ているように業火が目の前を赤く染める。地獄の業火再来!
多目的広場もだけど、自分たちにも結界は張ってある。
目の前で繰り広げられる灼熱地獄!数秒だろうけど恐ろしい体験だ。
火龍が消えると、まずは多目的広場の結界を解いて風を通す。
それから自分たちと、半径二十キロ内の生物に張った結界も解く。
「これは…… すごいな……」
「はい」
全身からほとばしるキラキラ感。
カンファ―さんは俺たちより冒険少年だった。
火龍お気に入り^^




