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地下三階も上二つと同じ、見渡す限りの荒野が広がっていた。

違うのは、スライムとコボルトに、ゴブリンが追加された事だ。


ゴブリン!これまた色んな物語で描写されているゴブリンの姿、ぶっさ!!

ほんとに不細工だな!何あの色!緑の身体なんてリアルで初めて見たわ!!

見た目でいっちゃ悪いけど!悪いとわかってるけど!不気味すぎる!絶対近づきたくない!!


自分とマックスに毎度隠蔽(いんぺい)セットをかけて走り出す。

隠蔽したのは、ゴブリンに近づいてほしくないからだ。至近距離で絶対顔を見たくない!

それに、人型の魔物だから俺には切れないしな。時短だ時短。


それにしても、モンスター一覧表があったら、弱い順に登場してきているようだ。

さすが初心者用ダンジョン?


地下一階二階に見えていた新人君たちは、三階にはいなかった。

まだここまで来られていないのか。


最後に入ったとはいえ、俺たち戦わずに来てるしな。みんなちゃんと魔物と戦っていて偉いな。


隠蔽セットのおかげで魔物たちには気づかれず、やっぱり入り口から真っ直ぐ進んだ一番奥を目指す。


マックスがスライムを狩る。俺が拾って収納を繰り返して、地下三階も十キロくらい走って最奥に到達した。


最奥の壁には扉のない入り口があって、先には続き間があるようだ。


マックスを見る。マックスは大丈夫だというように頷いて先に入った。

後に続くと、そこは薄暗い小さな部屋だった。


中心にダンジョンコアが淡い光を放って浮かんでいる。


マックスが触れるように指をさすので、恐る恐る触った瞬間―――


外にいた!


すぐにマックスも現れる。

入る時に説明された通りだ。だけどやっぱり瞬間移動はびっくりしたよ。


「え、もう踏破したの?」

「えっと…、そうなりますかね?」

「なんで疑問形なの。ダンジョンコアに触れてここに戻ってきたんでしょ?なら踏破だよ」


入場受付のギルド職員もびっくりしている。

別の意味で。


「一番最後に入った子だよね? 三時間……。最速の記録だ。あぁでもその人がいたんじゃ、まぁありか」


見るからにAランクのマックスを見て納得したようだ。


本当は全然戦ってないから早いんだけど。

俺は戦うのが目的じゃないからいいのだ。俺の目的は様子見というか、場慣れだから。


ここは初心者用のダンジョンだから構造も単純だし魔物も弱いのだろう。

安心したり油断したりせず、一つずつレベルを上げていこうと思う。


マックスは、もうちょっと強い魔物になってから戦いだす予定だ。

マックスはAランクだからな、初心者用の魔物じゃ準備運動にもならない。


それにしても、昼前に終わってしまった。

マックスと相談して、ギルド職員に近くに下級ダンジョンがあるか聞いてみた。

昼飯を食べたら行ってみようと思う。




青空の下、ゆっくりと昼飯を食べる。今日は新メニューの親子丼だ。


「美味い」


毎度マックスの一言を聞いて、小さくガッツポーズを作る。


俺的には出汁と醤油がないから、よく知るあの味じゃないんだけど、初めて食べるマックスは、これは()()()()()()()

それが美味いと思ってもらえたのなら成功だろう。安心して俺も食べ始める。


熱々のかきたまスープもよそって渡す。

一口飲むと、思わず低い声が出る。

熱い汁物はホッとするなぁ。




さて、教えてもらった下級ダンジョンに来た。

入場料の銀貨四枚(二人分)を払ってさっそく中に入る。

ここも下に進むタイプのダンジョンだ。というか、上がっていくタイプの方が少ないか。


地下一階は…

見渡す限り荒野だった。あれ?


「下級のダンジョンにもランクがあるようですね。ここは初心者用と近いですし、下の下なのでしょう」

「それじゃあマックス練習にならないね。でも銀貨払っちゃったからしょうがない、踏破だけでもしようか」

「はい」


という訳で隠蔽セットをかけて走り出す。

このダンジョンも薄曇りくらいの明るさがある。どうなっているんだろう。


下級ダンジョンは最初からスライムとコボルトとゴブリンがいた。

初心者用と同じく、マックスがスライムを狩って、俺が拾って収納するを繰り返す。


地下二階、コボルトとゴブリンは群れになっていた。ほぉ。


何組か対戦している横を走り抜ける。


地下三階、おぉ!オークが追加された!


こいつもやっぱり、色んな物語で描写されている通り豚の頭をした人型の魔物だった。

しかもちゃんとでかい。今までがちっさい魔物ばかりだったからちょっと驚く。


う~ん…。


コボルト同様、二足歩行なのに豚の頭なのは気持ち悪い。視覚が受け付けない。コボルトと違うのは不細工という事だった。


『マックスやる?』


ハンドサインで尋ねると、マックスは頷いた。

じゃあ、という事で俺は目を閉じる。


しばらく後。


「もういいですよ」


目を開けると、オークの山できていた。


おぉう…。


オークは食肉になるそうだ。そういえばいくつもの小説の中でもそんな描写があったな。

味は豚肉に似ているとか。俺は遠慮するけどな!


ダンジョン初日は、初心者用と下級を踏破。

オーク二十体の買取価格は、肉と牙で金貨六十枚になった。


明日はもうちょっと強い魔物がいるダンジョンに挑んでみようと思う。




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