表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/47

25




二日目、待ち合わせ場所の町の門の前に行く。

朝の挨拶を交わして、今日も昨日と同じような一日を過ごす。


休憩の時の水はサービスだ。

人もだけど、馬たちも喜んでいるように見えてホッコリする。


昼になって、今日も定食屋ヨシトの開店だ。

手持ちは三種類だけなので、これがあと五日続くならレパートリーを追加しなければならないだろう。

って、俺定食屋の親父じゃないんだけど!


夕方、日が落ちる前に二日目の町というか、村に到着する。


今日も俺たちは皆さんと別れて自分たちの家で過ごす。

ゆっくり飯を食べて、ゆっくり風呂に入って、ゆっくり休む。


ここんとこ魔獣討伐もしてないしな。生き物を殺す事は、やっぱ心がすり減るんだよ。

だから(尻は痛いけど)こんな一日が幸せなんだとしみじみ思う。




三日目、今日も朝早くからダンジョンの町(ラビュリントゥス)に向かう。


初日、二日目と同じように過ごして違うのは、今日は野営になるという事だ。


う~ん…。自分たちだけ家のベッドで眠る訳にはいかないよな。交代で不寝番もあるというし。

睡眠不足は翌日に響くんだよ。十代、二十代前半の頃は問題なかったけど、三十近くになってから疲れが残るようになった。


アイテムボックスの容量がでかいとバレるのは痛いけど、無限とまではわからないだろうし、家は全員が泊まれる広さもある。

しょうがないか。


「えっと…、うちに泊まります?結界がはれるんで不寝番も必要ありませんよ」

「えぇっ!どういう事?!」

「うちに?泊まるって? 結界? 何それ?」


うんうん!! 皆さん同じ顔で頷いている。


「驚かないでくださいね」


言って、家を出す。


「「ええぇぇぇ!!!」」


邸宅が出現して、皆さん驚愕。

うん、やっぱそうなるよね。

マックスが、同感。みたいな顔をしているのが解せないけど。

おまえさんはこっち側の人だからね!


「とりあえずどうぞ」


驚いたままの皆さんを案内すると、


「ふおおおぉぉぉ!!!!!」


青の四人は語彙力がどっかに吹っ飛んだようだ。


「これは…、いったい…」


フィリップさんたちも言葉少なく、その後絶句。


まぁね。

どうしても風呂付の家が欲しかったから、新人冒険者には分不相応な、十… L?DKの大きな家だ。

二LDKのアパートに住んでいた庶民の俺には、この家の作りを表現できない。

風呂のためだけの、宝の持ち腐れ的邸宅だ。


「ヨシト…さまは、どこぞの御曹司なのでしょうか…?」


青い雷光のリーダー、アレンが変な汗をかきながら聞いてきた。

フィリップさんは商売人の顔つきでギラギラしてるし!

御曹司じゃないから!伝手とかもないからね!


「ただの庶民だよ。この家買ったらジャイアントボアとフォレストウルフとキングフォレストベアで稼いだ金が全部吹っ飛んだから」

「キングフォレストベア!!」


お、商人でも知ってるんだ。

あれは恐ろしかった。


「で、どうします?」

「どうしますって、決まってるじゃないか!泊まらせてもらうよ!」

「俺たちもお願いします!」


全員から食い気味に返答される。

青の四人は(今の俺より)年上なのにどうした!


「酒はないですけど、一泊三食付きで一人銀貨五枚でどうでしょう?」

「「安っ!!」」

「金貨一枚でも泊まれない高級宿並みなのに!」


一食銀貨一枚、三食なら銀貨三枚。単に余ってるだけだから別に金はいらないんだけど、部屋代を払った方が遠慮しないで泊まれるだろう。

きりよく銀貨五枚と言ったら、それにも驚かれた。部屋代銀貨二枚(二千円)はやっぱ安いか。




宿泊と決まったので、さっそく飯にする。腹減った。

九人が席についてもまだ余裕の大きな食堂、初めて使ったわ。


「なんか落ち着かねーよ」

「こんな立派な部屋でご飯食べた事ないわ」


青の四人はソワソワしている。

フィリップさんたちも言葉が少ない。


「ヨシトたちは全然普通だな」

「そりゃもうしばらく住んでるし。自分の家だし」

「こういっちゃなんだけど…、マックスも普通だな」

「マックスの家でもあるし」


ちょっと遠慮がちに言うところに笑ってしまった。奴隷呼ばわりしないで名前で呼んだところも好感がもてる。青い雷光はいい奴らのようだ。


飯の後は風呂だ。

本当はさっぱりしてから飯にしたかったけど、腹が減りすぎていた。若い身体はすぐ腹が減るんだよ。十代の頃を思い出す。


風呂はひとつしかないので、先に女性陣に譲る。十人くらいいっぺんに入れる大きさがあるけど、混浴はダメだろう。


お湯は一瞬でいっぱいにできる。水と火の複合魔法だ。

ザバン!!と浴槽にお湯が満たされたのを見て、皆さん口があんぐりした。


俺の生活魔法、雑なのよ。

魔力量も規格外みたいだし。これは神様の加護のおかげか?


女湯の次は男湯だ。時短のため全員一緒に入る。

町には公衆浴場もあるし、皆さん抵抗はなさそうだ。


風呂に入ったらさっさと寝よう。明日も早い。

馬と馬車も敷地内に入れて、結界を三重にして眠りについた。







宿屋にチェンジ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ