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こっちの世界に来て、二週間ほどになった。


順調に稼いでいて、貯金は俺が金貨三百三十枚ほど。酒代の金貨百枚はでかいな。

マックスは金貨四百枚ほど。マックスは鍛冶屋の出費が地味にでかい。


もっと全面的にマックスを援助してやらないのかとお思いのあなた!

男だからな、そんなの嫌だろう。俺だったら嫌だ。自分で稼いだ金で自分を買い戻したい。

Aランクという強さと、健康な身体を持っているんだ、ガンガン稼いでガンガン貯めればいい。


なんて鼻息荒く思っていたら、ちょうどいい依頼がおこった。

この町にいるAランクとBランクに、ギルドからの指定依頼で北の森の魔獣討伐だ。


暁の三人と知り合った時に、森に調査に来ているといっていた。暁以外にも何組ものパーティーが調査をしていて、とうとう討伐するほどの魔獣の数になったという事だった。


北の森は、北の山の裾野に広がっている。

毎年、秋の終わり頃から強い魔獣が山から森に降りてくる。

魔獣も寒いのは嫌なのか?冬眠しないのか?

よくわからないけど。

そういう訳で一年に一度、大規模な魔獣討伐があるそうだ。


この町にいるAランクは五組、Bランクは二十組以上。

この大所帯を指揮するのは、もちろんゼルコバさんだ。このムダに声のいいギルマスは、現役時代A+の凄腕冒険者だったらしい。


どうりで貫録があると思ったよ。前世の俺と年変わらないのに。




「毎年言っているが、この時期はつがいになっている魔獣も多い。ムリせず応援を呼べ。死ぬなよ」


短い言葉で討伐が始まった。


応援を呼べといわれても、広い森の中でどうやって?と思っていたら、そういう魔石を持たされるのだ。


助けを求めるパーティーが発信すると、そこに一番近いパーティーの魔石が受信して方向を示す。後は走るんだけどね。

瞬間移動とかないんだ。


Aランクくらいになると連携してはやらない。

魔獣は番はいるけど群れは少ないから、やり方の違うパーティー同士だとかえってやりづらいらしい。


AランクパーティーならAランクの魔獣はやれる。(二頭)でも。

Bランクは何組かまとまって行動する。

強さが足りないなら数で勝負という訳だ。


俺とマックスは二人だけど誰からも心配はされなかった。

この二週間ほどの成果をみんな知ってるからね。


いつも通り隠蔽(いんぺい)と消音と消臭をかける。身体強化とスピードアップとマジックシールドも。

俺にはそれを三重にかける。マックスにおいつけないからな。


準備完了、いざ出陣!


探索をかけて、大物がいる場所を特定する。

最近の決め事として、頭数が少ないか、距離が近い魔獣から順番に行く。

マックスに方向を指さすと、俺は走り出した。


Aランク以下の魔獣は素通りして森の中に入っていく。

お馴染みになりつつあるフォレストウルフを一頭倒して、次の大物に向かって走り出す。


少し走ると、妙に不穏なざわめきが伝わってきた。誰かがやられてるのかもしれない。

慎重にその先を窺おうとすると、顔だけは知っているBランクの冒険者がよろけ出てきた。血だらけだ!


「何がありました?」


声をかけると、隠蔽が解除されて相手に見えるようになる。急に現れた(ように見える)俺に驚きながらも、Bさんは激しく訴えた。


「キングフォレストベアが出たんだ!俺たちだけじゃどうにもできない!みんなだいぶやられちまった!」


初耳の魔獣だ。マックスに聞いてみる。


「キングフォレストベアって強いの?」 

「森の魔獣では一番です」


しゃべった事でマックスの隠蔽も解除された。

Bさんは再度驚いている。


「マックスやれる?」

「ヨシトさんの援護があればあるいは」

「じゃあ行こう。マックス頑張れ!」

「はい」


Bさんに回復魔法をかける。これでひとまず大丈夫だろう。

それより、だいぶやられちまったといわれている人たちが気がかりだ。


「にーさんは応援を呼んできて」

「お、おぅ!」


俺たちとBさんは別方向に走り出した。


Bさんが出てきたその先には


おおぉぉ!! でかっ!! 怖っ!! 凶悪!!


父ジャイアントボアくらいでかい熊?がいた。

なんか熊に見えねーよ!!

五メートルって、二階建ての家くらいあるんだぜ?何だよ魔獣!


父ボアよりヤバく感じるのは凶悪な存在感のせいか?怖っわ!!

や、そんな事考えてる間はなかった!


“スロウ!”“スロウ!”“スロウ!”


マックスはすでに切り込んでいる。

慌てて、何とかベアにスロウをかける。


それから重力魔法もかけて、って!父ボアと同じようにそこそこ動けるし!!


重力魔法と弱体化魔法も三重でかける! 

よし!動きが鈍くなった!


辺りを見回す。結構な人たちが倒れている。

俺は近い方の人たちに声をかけた。


「大丈夫ですか?今回復魔法をかけますから!」


みんな血だらけですごい事になっているけど、生きているなら何とかなるだろう!


完全回復ヒール!”


倒れていた人たちが起き上がった。

よかった、みんな生きてる!


熊に近いところにも何人か倒れている。

離れていても魔法は届くか? 


いや、というか、意識が戻った時に目の前にあの熊がいたら、そっちの方が怖くねーか?







Bランク冒険者だからBさん。安易^^;





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