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うまい具合にフォレストウルフを一頭狩れた。
受けた数は二頭だから、もう一頭で依頼完了。
それ以外にもガンガン狩って行こう!マックスが。
探索をかけて、ハンドサインで獲物を決めると、また走り出す。
獲物の方向と位置がわかるのが俺だから俺が先になる。隠蔽がかかっているから大丈夫とは思うけど、やっぱりちょっとびびるわ。
これ、いつか慣れるのかな。
走り出してすぐに、発動しっぱなしの探索に小さな生き物の反応があった。
こっちに向かってくる!
防衛のため、サイズに関係なく向かってくる生き物はわかるようにしてあるのだ。
慌てて止まって、マックスにハンドサインを出す。
短いやり取りが終わる前に、それは現れた!
「え、女?」
しまった声だしちゃった!
「え! あぁ!!」
俺を見た女の子がしがみついてきた。
血!血のついた手で!!
「おいっ「助けて!! 向こうに仲間が!フォレストウルフにやられて動けないの!!お願い!!」
抗議にかぶせてくる、涙でぐちゃぐちゃな顔は必死だった。
十代に見える女の子が助けを求めてるんだ、大人として助けない訳にいかない。
「マックスいける?」
「問題ありません」
「え!いつの間に?! 何でもいい!お願い助けて!!」
俺の問いかけに答えたマックスも隠蔽が解除される。
いきなり現れた(ように見えた)マックスに女の子は驚いたけど、俺よりはるかに強そうなマックスに瞬時にターゲットを変えた。
うん、まあそうなるよね。
「じゃあ行こう。マックス頑張れ!」
「はい」
三人に隠蔽の魔法をかける。
女の子には回復と身体強化とスピードアップもかける。
お互いは認識できるようになってるけど、時間がもったいないから説明なしで走り出す。
女の子についていく事五分ほど、開けた視界には、高さ二メートルほどの火の壁が見えた。
火の壁のこちら側にフォレストウルフがいて、あちら側を狙っているように見える。
それだけ確認すると、俺は即目を閉じた。
「もういいですよ」
マックスの声で目を開ける。
いや、なんか女子みたいだけど!
気にしない気にしない。
視界の端に、さっきまで立っていたフォレストウルフが倒れている。
「すご……」
女の子はぼそりと呟いたと思ったら、ハッと気が付いたように大声で呼び掛けた。
「リズ!火を止めて!助けを呼んできた!フォレストウルフは倒してもらったよ!」
一瞬で鎮火。
火の向こう側には女の子が二人見えた。
「ジュディ!本当に!助けがきてくれるなんて!」
返事をしたのは、ローブを着ている見るからに魔法使い。あの火の壁を作っていた子だろう。
その後ろには座り込んでいる女の子。剣を持っているから剣使いか。
二人ともすごい恰好をしている。
いや、助けを求めてきた子もふくめて、三人ともずいぶん壮絶に戦っていたようだ。
助けが来て安心したのか、座り込んでいた女の子が崩れるように倒れてしまった。傷だらけの中でも、特に足が真っ赤に染まっている。
ケガしてるじゃん!慌てて走り寄る。
「「マギー!」」
「マギー!やだ!ちょっと!」
「すみません!回復薬持ってませんか!お金は払います!持っていたらゆずってください!」
「俺、回復魔法が使えるから回復薬は持ってないんだ。そっちでよかったら助けられるんだけど」
「「お願いします!!」」
了承を得たので、毎度強く思い込む。
ハイヒールの上は思い出せてないので。
“完全回復!”
マギーと呼ばれている子の、ザックリ切れていた足の傷は塞がった。
血の気の引いていた顔色もよくなったように見える。あの傷じゃ、だいぶ出血していただろう。
「おねーさんもケガしてるね」
一回りも下の女の子におねーさん呼びはどうかと思うけど、十五歳よりは年上に見えるからな。
リズと呼ばれていた魔法使いの女の子にも回復魔法をかける。
“回復!”
「え? あれ? 魔力も回復した…」
え?魔力もって…?
体力とか魔力とか、別に考えないで回復させてたわ。
「そういえば、私もどこも痛くないし、身体が軽い!もしかして?」
ジュディと呼ばれていた、助けを求めに走って来た子が俺を見た。
「うん、あのケガじゃ走るのきつかったでしょ?」
「ありがとう!本当に助かった!」
女の子三人に盛大にお礼を言われまくられる。
やめて!すげぇ照れるわ!
ちなみにこのやり取りをしている間、マックスは何も言わず周りの警戒をしていてくれた。
渋いね!マックス男前だな!
暁の星登場☆




