第87話
しかし……、
「オマエらがトロイメンカッツェなのも分かってんだよ! その上で、勝てると踏んだからケンカ打ってんだよ! さぁ、大人しく自慢のKGのタイニーダンサーやラーゼンレーヴェを置いてって貰おうか?」
謎の強気の姿勢を崩さない!
「アンタら、おバカですか⁉ ミケさんたちがアンタらの様な雑魚FGの集団に負けるワケないじゃないっスか!」
余りのワケ分からなさに、ついついオイラも、口を継いで出ちゃったっていう。
「オマエら、集団で夢遊病にでも掛かって昼間から夢でも見とんのか⁉ あんまりうちらを舐めとると、地獄見したるで‼」
ミケさんも辛抱堪らんという感じで怒鳴り付ける。
「フッ……後悔するぜ、オマエら! なんたって、オレたちのリーダーは、G²に乗っているんだからな!」
「じぇ…G²ッ⁉」
その一言で、戦々恐々とするオイラ。
だって、G²って、父さんの話だと、KGより断然強い最高傑作機体って話なのよッ!?
「この人たちの変な自信の源は、それみたいですね……。」
トニーさんも、驚きの声を上げる。
「クッ…パイロットは、こいつらと一緒で三下やろうけど、G²っちゅうのは、モノがモノだけに厄介やな……。」
ミケさんも、苦しそうな声を上げる。
そこで、満を持して、レッドバイソンたちのGSのカタパルトから、これまた真っ赤なGが出撃した!
その機体が、最前線に陣取り、通信で声をかけて来る!
「あ~。コホン。オレ様がこのレッドバイソンのリーダーのジャド=ユーリ様よ! オマエら! 直ぐに降参して、そのKG共を寄越しやがれ! 抵抗は無意味だ! なんたって、オレの愛機は、G²だからよ! 恨むなら、この最強G²に乗ったオレに出逢った不運を恨めよ、オマエら! さぁ、とっととKGを寄こしやがれ!」
と、ジャドとかいう人が言っている……んだけど……?
あれが…ジェネラル……ギア……なの?
だって…だって…あの頭……?
「いや、その頭、どう見てもジーナやんッ⁉」
ミケさんが、当然の疑問をぶつける。
「っスよね。どう見てもジーナっすよね、あの頭……。」
うん、どっからどう見ても、ジーナの頭なんだよね…?
「なんだよ、G²って話だから驚いたのに、パチモンかよ!」
ケビンさんが率直な感想を述べる。
「やっぱりパチモンなのか⁉」
「オレもあの頭はオカシイと思ってたんだよなぁ……。」
と、あろう事か、レッドバイソンのメンバーたちから疑問の声が上がる。
大丈夫か、このTSチーム⁉