第85話
「まあ、未確認の相手ってんなら、どうなるかは出たとこ勝負だが、こっちからワザワザ負けてやる気はねぇってな! ケビン=ブロッサム! ラーゼンレーヴェ! 出るぜ!」
ケビンさんが開口一番、出撃する。
「だいじょぶ、じょぶ! ユリンちゃんのエンジェルシードがサポートに入るんだから、ロクスリー君も、どーんと、大船に乗った気でガンバちゃってよね! ユリン=エメラルド! エンジェルシード! 行っくよ~!」
ユリンさんも勢い込んで出撃して行く。
「やれやれ。メカニックとしては、ボクも、ロクスリー君の言うように、無駄な戦闘は避けて頂きたい……」
「おお、マカロニさんは話が分か……」
「……ところですが……。TS一家トロイメンカッツェのメンバーとしては、彼我の力量を図り違いして挑んできた半端モノは、叩き潰す事にしているので悪しからず! ロクスリー君も、ガンバって下さいよ?」
マカロニさんが、にこやかな表情で、眼だけが笑ってないっていう、ちょっとしたホラーな雰囲気を醸し出しています!
怖いよ、ソレ!
「では、ロイド=ノーマン! フェストゥング! 行きますよ!」
と、マカロニさんも出撃して行く。
「こういう時こそ、恩返しをしないとですね。トニー=スミス! アウスブレンデン! 出撃します!」
トニーさんも、アウスブレンデンで出撃する!
「ほら、殿は、うちがやるから、ロクスリー君も出撃や!」
ミケさんも、にっこりしつつも、目が据わっている恐怖状態!
これ、逆らったら、ここでデッドループじゃね?
うわ、マジであり得そうで、マジ勘弁なんだけど!
「えーい! こうなったら出たとこ勝負っス! ロック=ロクスリー! ゲズC²! 出撃するっス!」
ソルファージュのカタパルトから出撃するオイラ。
でも、最前線は怖いので、中衛のユリンさんの更に後ろの位置に着地して、まずは様子見!
いくら何でもオイラがいきなり最前線は人生無理ゲー過ぎる!
「フフフ……どんな敵か分からないんだから、オイラはこの位置から絶対に前には行かないぞ! こんな時の為の、追加装備のザヌスの遠距離用バズーカですよ! もう、遠距離で芋る事しかオイラしないかんねッ! フフフ……フフフフ……ッ!」
『マスターの姑息さは、ある意味で輝いていると判断します。』
38の正しい評価に、うんうんと頷くオイラ。
「うわー。ロクスリー君って、こういう時、そうなっちゃうんだ……。まあ、でも、人間、そこまで開き直れたら、強いもんよね……。」
前に居たユリンさんから、ある意味の褒め言葉を貰うオイラ。
照れちゃいますね!




