第78話
「ありゃ? うちが帰る前に終わったか?」
ミケさんのタイニーダンサーが、ソルファージュへの戦闘機のエスコートを終えて戻って来た。
「よし、オイラでも戦えるって分かったっスし、追撃してボコっちゃいましょう! いやぁ、こんなに戦闘が楽しいのは初めてっスよ!」
オイラがニタリ顔で言うと、
「あかん! ロクスリー君は、今日乗ったばっかしのゲズC²で慣れてへんねんし、深追いは禁物や! それに、助けた子の状態や事情も気になる。格の違いは十分に見せ付けた。これ以上、追い掛けて、窮鼠に喉笛咬まれる事態に陥ったらアホらしいしな。」
ミケさんが、諭す様に言って来る。
「まあ、あの戦闘機は無事だったみたいだし、救出は成功したんだから、このくらいで良いんじゃない?」
ユリンさんが冷静に言って来る。
「まあ、調子に乗るなって事だ。兄弟は、今回の戦闘で、支援攻撃はできるのが分かったけど、まだまだ単騎駆けは無理だろ? そんな状態で深追いしようってのはダメなんじゃねぇのって事だ?」
ケビンさんも冷静にオイラを諭して来る。
「了解っスよ。じゃあ、ソルファージュに戻って、さっきの戦闘機の人から事情を聞きましょうか。」
「ですね。どうしてラフィンスカルに攻撃されていたのかは、聞いておかないといけませんね。」
「よっし、全機、ソルファージュに帰還や!」
ミケさんの号令の下、オイラたちはソルファージュに帰還した。




