第70話
「ハイ、もう良いですよ、ロクスリー君。ザヌスから降りて下さい。」
パンパンと手を叩いて、マカロニさんが、オイラに下乗を促す。
「は…はいっス…。」
失意に埋もれながら、下乗するオイラ。
「う~ん…これは、あれですね。ゲズをベースにザヌスとガトナスのパーツを使って組む方が良さそうですね。」
マカロニさんが、うんうんと何か納得した感じで一人頷く。
「うん? ゲズをベースに…なんスか?」
オイラがオウム返しに聞くと、
「まあ、見てのお楽しみですよ。今から少し作業しますので、少々お待ち下さい。」
と、メガネを中指でクイッと上げながらマカロニさんが言う。
それから、直ぐに、マカロニさんが、Gデッキ内で、作業用メカっぽいモノを複数操作して、ザヌスとガトナスを1機ずつ、解体して行った。
そして、オイラのゲズカスタムに、分解して確保したザヌスとガトナスのパーツを組み込んで行く。
両手の甲に、ガトナスのスタンアンカーを内蔵。
左腰部にガトナスのレーザーソードを装着。
右腰部にザヌスの大型バズーカを装備。
両外腕部にザヌスのレーザーガトリングガンを搭載。
脚部にザヌスのホバースラスターを増設。
各所に別々のFGのパーツが使われている為、赤と白と黒と緑と深緑と多彩色のボディーカラーになって行った。
「完成です。」
マカロニさんが作業を始めてから、モノの10分ほどで、ゲズの改修作業が終わった。
凄まじい作業の速さに声も出ない。
「ロクスリー君の操者適正を鑑みて、Gのベースをゲズにし、ザヌスとガトナスを1機ずつバラして、それらのパーツを流用して、ザヌスとガトナスの装備を搭載したCFGのゲズに改修しました。元からアンテナを増強されていてライドブレードを増設されていたCFGだったゲズを更に改修しましたから、呼称は、ゲズC²と言ったところですね。」
一仕事やり終えた後の良い笑顔でマカロニさんが、言って来る。
「す…凄いっスよ、マカロニさん! このゲズC²なら、オイラも少しは頑張れるかもです!」
感激に、マカロニさんの手を取ってブンブン振るう。
「そう言って貰えるとメカニック冥利に尽きますね。」
ニッコリ笑顔で答えるマカロニさん。