第66話
「さぁ、一通り、自己紹介も済んだとこで、そろそろ乾杯と行こうか!」
ミケさんが右手を突き上げて言う。
「よぉ~し、酒だ、酒! 酒持って来~い!」
バーダックさんが、まだ飲んでないのに、もう酔っぱらった様な体で言ってくる。
この人、お酒好きっぽいね。
「艦長、あんまり飲みすぎないで下さいね。艦長が、また酔い潰れたら、介抱するの、ボクなんですから。」
リッドさんがバーダックさんに釘を刺す。
「ハイ、ロクスリー君、どうぞ。じゃんじゃん飲んで。今日は、君が主役なんだからね。」
と、セリアさんが、コップを渡してくれる。
「これは?」
「シャンメリー。シャンパン味のジュースね。まあ、お酒は20歳になってからで。でも、パーティーの雰囲気は出るわよ。いっぱいあるから、じゃんじゃん飲んでね。」
「ハイっス!」
「よーし、特攻隊長、ケビン=ブロッサム! 駆けつけ一杯、一気行くぜ!」
ケビンさんが、ビールと思われる黄金色の液体をコップについで、一気にあおる。
「クゥー! 効くねぇー!」
喉に一気に流し込んで、満面の笑顔のケビンさん。
「こら! ケビン、オマエも未成年やろが⁉ 未成年が、勝手に酒を飲むんやない‼」
ミケさんがケビンさんを咎めると、
「あ…姐さん! イイッ! イイですッ! もっと叱って下せぇッ! ハァハァッ‼」
と、ケビンさんが、身震いしつつ、何か口走ってらっしゃるッ⁉
「もっと! もっと、激しい言葉で、お願いします! 姐さんッ‼ ハァハァ‼」
息も荒く、何か良くわからない懇願をミケさんにするケビンさんッ⁉
KGパイロットメンバーの中でも、アナタだけは、ミケさんと並んでマトモだと思っていたのにッ⁉
「フフフ…ケビンをネコで、ロクスリー君、立ちってのもアリアリだね! うはっ! これもイイッ!」
と、ユリンさんも、早くもお酒が回っているご様子⁉
「内部は弄ってはいけないとの事ですが、外装の修理を任されたという事は、シュタイガーンバオアーの、あのスレンダーボディーの全身を、舐めるように調べ尽せるという事! ああ、あの曲線美に隠された秘密が、もう直ぐ、ボクの手で‼」
何やら、マカロニさんも、酒が回った様で、興奮気味ですよッ⁉
「姐さん! もっと! もっとなじって下せぇッ!」
ケビンさんも、ノリノリなんですけどッ⁉
「え~い! ここは、どこの変態博覧会やねんッ⁉ うち一人じゃ捌き切れんッ‼」
ミケさんも、変態3人衆に苦戦気味のご様子…ッ⁉
天国の父さん、母さん、成り行きで入ったTSチーム、トロイメンカッツェは、変態さんたちの巣窟です…。
濃すぎて、どう対処して良いか分かりません!
こんなところに入って、オイラ、これから、どうなっちゃうんでしょうかッ⁉