第61話
そんな風に、思わず鼻の下をデレデレと伸ばしまくっちゃうオイラを尻目に、
「っと、うちばっかし喋るのはあれやね、タイニーダンサーの説明も概ねしたし、そろそろ選手交代やな、ほい、じゃあ次は、おっさんや。」
ミケさんが笑顔のまま、艦長さんに振る。
艦長さんが、うおっほんと咳払いしてから、
「トロイメンカッツェの旗艦空母GS、ソルファージュの艦長をやっているバーダック=ホリスンだ。まあ、汚ぇとこだが、じき慣れる。よろしく頼む。」
と言って、威厳のある顔をほころばせ、微笑み掛けてくる。
「ほいさ。よろしくですよ、バーダック艦長。」
バーダックさんの、その微笑みに、オイラも自然と、笑みで返すと、
「じゃあ、次は私かしら?」
セリアさんが聞いて来る。
「ええ、お願いします。」
セリアさんに先を促す。
「トロイメンカッツェの旗艦空母GSのソルファージュのオペレーターを担当しているセリア=オードネスです。人手が足りなくて、医務も担当しているので、怪我をしたら言ってね、ロクスリー君。」
「はいっス! セリアさん!」
セリアさんが握手を求めて来たので、握手し返す。
「じゃあ、次はボクだね。」
と、マッシュルームヘアーの、もう一人の戦艦クルーのお兄さんが言って来る。
「トロイメンカッツェ旗艦空母GSのソルファージュの操舵を担当している、リッド=ステインです。これからよろしく、ロクスリー君。」
リッドさんも、人懐っこいニコニコ笑顔で握手を求めてくる。
「ええ、よろしくっス、リッドさん!」
リッドさんにも握手を返す。