第60話
っと、このやり取りで、逆に、オイラも、ちょっと冷静になって。
「あ、でも、ちょい、いくつか聞きたいんスよね?」
と、ミケさんに伺ってみる。
「なんや? なんや? やっぱし、うちが、余りにも大人の美人過ぎて、この大人の美人さの秘密が知りたくなったとかか?」
と、ニシシと、『冗談や』、と言わんばかりの笑みを浮かべるミケさん。
「いや…えとですね…、まず、あのタイニーダンサーってKG、飛行の為の外付けの追加ブースターユニットも無しで飛んでましたけど、あれは、アリーエルクラフトを…それも、GS用とかの大型のじゃなく、小型軽量化されたのを積んでるんスよね?」
オイラの、その当然の疑問に…。
「そやで! タイニーダンサーは、アリーエルクラフトをGサイズにコンパクトにカスタムして搭載運用する事に成功した、高速飛行型KGなんや! やから、かさばる外付けの追加ブースターユニットなんかも要らん上に、出力も断然に上! その上、安定した飛行が可能な、超高性能KGなんやッ!」
えっへん、と、そのナイ胸を張り上げるミケさん!
「おお! やっぱりアリーエルクラフト機だったんスね! Gサイズでアリーエルクラフト搭載なんて、タイニーダンサー、メチャ超性能ッスね‼」
大いにタイニーダンサーを称えるオイラ!
けど、そこで更に、
「でもな、ただ飛べるだけやないで? うちのタイニーダンサーは、機動性だけやなく、攻撃も、防御も、ピカイチなんやから!」
と、更に、その魅惑のナイ胸を、エッヘンと張り上げッ‼
「攻撃では、トライバレルって言うてな、高威力レーザー射撃のレーザーと、燃費が良い実弾射撃のバレット、更に、銃身の先端に形成するレーザーソード、これら3つの基本攻撃ができる万能武器や! その上、専用に出力調整されて開発されとるから、レーザーは高威力! 火薬を調整した専用の高威力弾を使っとるから、低燃費が売りのバレットでも、相当な威力や! その上、レーザーソードも出力調整のお陰で、レーザーソードやのに、並みのレーザーセイバーくらいやったら、楽勝で勝てる程なんや! その上、レーザーはチャージできて、そのチャージレーザーは、威力を高めた上で、偏光レーザーとして、複数の敵機を同時に攻撃できるんや!」
と、熱を込めて、あのトライバレルってのの超性能さを熱弁する!
「ふへぇ~~。」
確かに、さっきの戦闘でも、凄い性能なのは分かってたけど、一つの武器で、そこまでの攻撃方法ができて、そんな威力も高いなんて、何てマルチウェポンなんだ⁉
「で、ラーゼンレーヴェの使っとるAトライバレルっちゅうんは、燃費を悪くした代わりに威力を強化したトライバレルの強襲型! エンジェルシードの使っとるLトライバレルっちゅうんは、逆に威力を抑えた代わりに弾数や速射性を上げて、オートロックオンのロックオン精度を上げて命中率も上げた、使い回しを良くしたバージョンの、軽量型のトライバレルなんや!」
そう、トライバレルの多様性を熱弁するミケさんの、その魅惑のコンパクトボディーから更に張られたナイ胸も、超絶的な性能なんだけど…!
「その上、エンジェルシードのLトライバレルやったら無理やけど、タイニーダンサーのトライバレルと、ラーゼンレーヴェのAトライバレルのレーザーを同時にチャージして、敵陣に突っ込んで背中合わせになって、回転しながらチャージレーザーを同時に放つ事で、単発でチャージレーザーを撃つ時よりも、更に広範囲の敵を、一気に殲滅する事ができる、合体攻撃! ガンスリンガーパレードが使えるんやッ!」
と、さっきの超絶合体攻撃の事もレクチャーしてくれる!
「ホント、あの合体攻撃、凄かったっスもんね! 見る見る、ラフィンスカルさんたちが被弾して行きましたし!」
範囲も、もちろん凄いけど、威力だって、ホント凄かったもんね!
「フフフッ……でも、さっきも言った通り、タイニーダンサーは、防御かて凄いんやから!」
『これも言いたかったんや!』とばかりに、ミケさんの目が、キラッと光る!
「あのPBLHとかいうレーザーシールドの事っスよね? あれ、メチャ、凄い出力っしたよねッ?」
「そや! PBLHは、正式名称を、『ピンポイント・ブロック・レーザー・ハンド』言うてな! 範囲は、左手の平だけやし、レーザーシールドと同じで、発動してから数瞬間の展開時間内でしか展開できひんのやけど、並みのレーザーシールドなんか目やない出力でな! レーザーライフルどころか、レーザーバズーカとか、レーザーランチャーとか、実弾かて簡単に防げるし、こう、戦艦の主砲かて、完全に相殺はできへんけど、受け流す事で軌道を変えて逸らす事くらいやったら、いくらでもできる程の瞬間出力なんやでッ! どや、ホンマ、防御もピカイチやろ?」
すっごい、『言いたい事を言えて満足!』と言わんばかりに、ミケさんは、デラ笑顔だ!
でも、その笑顔のまま、ちょっと頭を掻きつつ、
「まあ、ホンマは、あのシュタイガーンバオアーいう子にも、なんやPBLHがあったんやけど、あの子はホンマ、乗ってたら気分悪なるし、ホンマ使い難い子やったから、瞬間展開式のPBLHを、あの子の時に使うのは、ちょい自信のうて、使われへんかってんけどな。」
と、少しバツが悪そうに目を泳がせるが、
「まあ、でも、もう、あのシュタイガーンバオアーいう子に乗る事も無いやろうし、タイニーダンサーの凄さは、これから一緒にやって行ったら、もっと、も~っと、分かって行くやろから、バシバシ頼ってくれてええで?」
っと、再度、満面の笑みになり、そのデラキュートな笑顔のまま、ウィンクして来るミケさんッ‼
そのコンパクトボディーから放たれる超絶的な魅力に、もう、オイラのハートは、キュンキュンっスッ‼