第5話
まあそれらは置いといて、オイラが今できる仕事といえば、WGでの、防壁の工事や農作業や漁業などの日雇いの仕事程度。ぶっちゃけ、それすらも怪しいワケであり……。
『このネーミングセンスと、認証完了までに掛った操縦時間を鑑みるに、マスターの操縦技術を補佐するのは一苦労しそうだという懸念が湧きます。』
「いやぁ、ズバっと言ってくるね、38は。」
そもそも、38のゾンドへの接続の前の段階。
二度手間になるからと、家でではなくゾンドに乗り込んでからやったけど、主操者認証を父さんからオイラに替えるだけで精一杯という惨憺たる有様……。
ちなみに38はボーリングの玉の指穴すらない丸型で、外部接続している時や、PC代わりとして運用する時だけ、下方のカバーが開いて半円形の土台となって安定させる。
そして、上方カバーが開いて円錐形になって、操縦画面のモニターが上方の円錐形の奥から伸びる。
そして、真ん中辺りに何か良く分からないけど使った覚えのない装置がある。
その右側に各種機器のソケット。
左側にペタバイトディスクなどを入れるディスクソケットがある。
で、手前の部分に充電型無線コントローラーが2つ付いている。
まあ、普段は、ほぼ、ただのボーリング玉な見た目だね。