第47話
更に、そこに、一筋の閃光が駆け抜けるッ⁉
「クッ…遠距離からのスナイプだと⁉ ダメだ、脱出するッ‼」
ラーゼンレーヴェに陣形を崩された上でのスナイプで、前面に出ていたガトナスの人が被弾し、脱出ポッドを起動する。
「残念ながら、アナタたちは、既にボクのフェストゥングの射程圏内なのですよ。ダメージプラス。簡単な足し算ですね。」
オイラたちが向かっているGSの方から、さっきの、メガネのお兄さんの、重装甲で砲撃型っぽいKGが遠距離スナイプをしたんだッ‼
「チッ…砲戦型のKG⁉ あれがトロイメンカツェのフェストゥングか⁉ 野郎共、固まれば奴の良い的になる! 各機、散開して射線をずらしつつ、ラーゼンレーヴェを踊り狂わせて倒せ! 機動力だけじゃなく火力もデカくても、強襲機じゃ連戦はできんと教えてやれ!」
「あいさ、ボス!」
「いくら瞬間機動力と火力が凄くたってなぁ!」
ザインさんたちが散開しつつ、ラーゼンレーヴェに火力を集中。
でも、このくらい、ケビンさんのラーゼンレーヴェの超加速なら…って…えッ⁉
そこで、ラーゼンレーヴェの速度が減速し、ザインさんたちの攻撃の中の回避しきれなかった一部によって右腕部が被弾する。
「クッ…EN…レッドゾーンッ⁉ 姐さんに追い付く為に、出撃の時からずっと、アリーエルスラスターを使い続けっぱなしの上で、Aトライバレルだけじゃなく、オサフネも使ったのがマズかったかッ⁉」
今までの余裕の表情から一転して、何か聞きなれない名称を溢しながら焦りの表情でケビンさんが吼えるッ⁉
だけど、その間に!
「よし、ソルファージュに着いた。ロクスリー君! ブースター噴かしてカタパルトに乗り上げるで!」
「ハイっス!」
ミケさんと共に、空中をホバーリングしているソルファージュのカタパルトにゲズのブースターを噴かせてジャンプして上る!
「よし、到着や! ロクスリー君は、ソルファージュ内で待機!」
「了解っス!」
前線に出ずに、後方で待機できるのは、オイラ的に、とっても助かるところ。
「セリア、うちのタイニーダンサーの準備は?」
ミケさんがオペレーターのセリアさんに尋ねる。
「タイニーダンサー、オールグリーン! いつでも出せます!」
「よし! じゃあ、タイニーダンサーに乗り移る!」
ミケさんが、シュタイガーンバオアーから、タイニーダンサーと呼んだ真っ白い機体に乗り移る。
「タイニーダンサー。長い事、待たせたね。でも、そろそろ出番や!」
ミケさんが、シュタイガーンバオアーをどけて、タイニーダンサーをカタパルトのGハンガーに乗せる。
「ミケ=スターライト! タイニーダンサー! 出るで!」
Gハンガーが稼動し、タイニーダンサーが加速され射出される。