第46話
それらの集中攻撃をアリーエルスラスターとかいうので更に躱しつつ。
「アン? 相棒が決定力に欠けるだと?」
回避軌道は取りつつも、ラーゼンレーヴェのガトリングとミサイルが止み。
「ハッ! 良いぜ! そこまで言うなら、このラーゼンレーヴェの本気の火力って奴を見せてやるッ!」
右腰部から銃剣の様なモノを取り出し!
「挨拶代わりだ! Aトライバレル! バレット‼」
バズーカの様な大型の弾丸……なだけじゃない⁉
弾丸の周りをレーザーが覆っている⁉
そのまま、直近のゲズに向かって飛ぶッ‼
「し…盾ッ‼ ま…間に合え…⁉」
でも、流石に名の知れたTSさんたちなだけあって、何とか盾でいなす……事ができないッ⁉
「ば…バカなッ⁉」
ゲズが構えた盾に着弾したのに、着弾した瞬間、凄まじい爆風が起き、盾が木っ端微塵に爆砕し、盾の下の左腕まで粉々に爆砕したッ⁉
「な……何なんだ……この威力はッ⁉」
「め……メチャクチャじゃねぇかッ⁉」
「ど……どういう弾丸なんだッ⁉」
破砕させられたゲズの人は疎か、ザインさんの部下の方々が、口々に、慄きの声を上げるが‼
「どけ! やられた奴は引っ込んでろッ!」
更にアリーエルスラスターとかいうので加速し! 左腕の無くなったゲズに回し蹴りを食らわせ! 吹き飛ばし!
「次ッ! Aトライバレルッ! レーザーッ‼」
更に、さっきの銃剣の様なモノを構え、蹴り飛ばしたゲズの後ろにいたガトナスの頭部に向かって、今度は……レーザーを放った⁉
でも‼
「さっきの爆砕弾じゃなければッ‼」
意地を見せるとばかりに、ガトナスの人が、素早い動作で頭部を盾で守る…ッ‼ ……んだけどッ⁉
銃剣から放たれたレーザーが、ガトナスの盾を貫通して、尚も、そのまま威力を弱めず、ガトナスの頭部をぶち抜くッ⁉
「盾を貫通した上、威力を弱めないだとッ⁉」
「な…何て貫通力だッ⁉」
さっきのバズーカもメチャクチャだけど、このレーザーも、何なの、これッ⁉
「オマケだッ! Aトライバレルッ! レーザーソードッ‼」
ケビンさんが、そう言ったかと思うと、さっきの銃剣の本体が、レーザーを纏い、レーザーソードになったッ⁉
ああ…これ…バズーカと、レーザーライフルと、レーザーソードになるから、トライバレルって言うんだ……とか考えてる間にッ‼
さっきの頭部をぶち抜かれたガトナスを、右斜め上から左斜め下に、真っ二つに切り裂くッ⁉
「ひっ…ひぃーーーッ⁉」
何とかガトナスの人の脱出ポッドは作用した模様だけど……。
「い……いくらガトナスだって言っても…レーザーソードでFGを真っ二つなんて…ッ⁉」
「な…何なんだ…コイツッ⁉」
ラフィンスカルの皆さんの驚愕の声を余所に、更にラーゼンレーヴェが加速しッ‼
「ガトナス程度を真っ二つ程度でビビんなよッ? お楽しみは、これからだぜッ‼」
ラーゼンレーヴェがAトライバレルを右腰部に戻し、左腰部から……ちょい大き目の柄を出して握ったッ⁉ けど、柄を握ったまま、レーザーの刃を出さず構えてるッ⁉
「へッ‼ 見せてやるぜッ‼ ラーゼンレーヴェの最大火力って奴をよぉッ‼」
そのまま、更に加速し、ゲズやガトナスたちをワザワザ避けて突破し、後方のザヌスたちの前に出て、真一文字に、そのインパクトの瞬間だけ、レーザーの刃を出し、柄を振り抜くッ‼
インパクトの瞬間だけ、レーザーの刃を出すって事は、恐らく、レナスさんの使ってたのと同じでレーザーセイバー……だとまでは予測したんだけど…ッ⁉
な…何ッ⁉ あのセイバーの刃のレーザーの大きさッ⁉
ざっとラーゼンレーヴェの目の前のザヌスの全長の2倍はあるくらい、めちゃデカいんですけどッ⁉
「で…デカ過ぎるッ⁉」
目の前のザヌスを頭頂部から真っ二つ……だけじゃないッ⁉
「こ…こっちまでだと…ッ⁉」
目の前のザヌスの後ろに居た、もう一機のザヌスも一緒に、真っ二つになったッ⁉
ざ…ザヌスって……重装甲FGなんですよ…ッ⁉
それを2機同時に真っ二つなんて……ど…どんな威力と効果範囲なのよ…ッ⁉