第40話
「野郎共、一斉ミサイル射撃! KGごと撃墜してやれ!」
ザインさんが一斉攻撃の指示を部下の方たちにする。
「ヒャハッ! 了解だぜ、ボス!」
「KGの首はオレが貰うぜ!」
ザインさんの部下の皆さんが、下卑た笑いを浮かべながらミサイルを発射して来る。
「クッ…盾で耐え切れるか⁉」
ミケさんがシュタイガーンバオアーの盾を構える。
無理っしょそれ⁉ さすがに物量が違いすぎるっしょ⁉
「ああぁぁぁぁ……。」
オイラが恐怖と絶望から目をキュッと閉じた時に、
『マスター、左舷よりミサイル以外の熱源、こちらに急速接近。』
と、38が報告して来る。
「うぇっ⁉」
その38の声に、オイラが瞼を開けると、目の前でザヌスとおぼしきFGがオイラたちに向かって飛んできたミサイルをレーザーブレードで切り払っている場面だった。
「なっ…ッ⁉」
ミケさんも驚愕の表情を見せる。
ザヌスが、こっちに飛んできたミサイルを全弾切り払った。
「な…なんだコイツ⁉」
「ど…どうなってんだ⁉」
ザインさんの部下の皆さんが口々に驚きの声を上げる。
「テメェ、一体、何モンだ⁉」
ザインさんがザヌスのパイロットに問う。
「男共に名乗る舌は持たん!」
ザヌスのパイロットの人が淡々と答える。
その声は、透き通っている感じで耳に残る青年の声。
通信で姿も見せており、そこに映る、その姿は、ロングの白髪で長い髪をポニーテルに結っている、上も下も白一色の服を着た端正な顔の超イケメン。
「この人が、ミケさんの言っていた、お仲間さんなんスか?」
オイラが、助かった安堵と共に、ミケさんに聞く。
しかし…、
「いや? 始めて見る相手やで? ロクスリー君の知り合いやなかったん?」
と、逆に聞かれる。
「え…? あれ…?」
オイラが悩んでいると、
「大丈夫ですか、お嬢様?」
と、白髪の人がミケさんに言ってくる。
「ああ、ピンピンしとるで。まあ、アンタが来てくれへんかったら、ヤバかったけどな。」
と、笑顔でミケさんが答える。
「お助けに参るのが間に合って良かったです。男の方は、まあ適当にな。」
「何か扱い違わなくないっスかッ⁉」
何か、ミケさんにだけ丁寧で、オイラ、ぞんざいに扱われてないッ⁉