第167話
と、そこで…ッ!
『マスター。シュタイガーンバオアー内に、CAPAZという特殊プログラムが起動しており、現在、CAPAZドライブという状態になって、マスターの脳波の初期サンプリングの許可を求めて来ています。』
急に、38が、何やら聞き慣れない言葉を羅列させる!
「良く分かんないけど、何でも良いから、早くしてくれ!」
とにかく、何でも良いから、早くさせる!
「フン! アクセラレートレーザーキャノンをPBLHで防ぎながら現れるから驚いたが、只のマグレか! やはりクズだな!」
そう唾棄してから、
「クライアント! コイツもトロイメンカッツェのKGですが、コイツだけは譲ってくれるなら、今日の契約の依頼料はナシで良いです! だから! だから、このクズは! クズの分際で、このオレのザ・パーフェクトの称号を汚した、このクズだけは! このオレにッ! クライアントッ‼」
オイラへの余りの怒りに、目を血走らせながらザインさんに懇願するシュメル!
「へ……仕方ねぇ! その代わり、ホントに依頼料はナシだぜ?」
ザインさんがGOサインを出すと同時に、
「OK、クライアント! さぁ! 踊れ! クズが!」
怒りを募らせながら、ミサイルを掃射し、アサルトレーザーライフルを撃ち込んで来るシュメル!
その怒りの篭ったミサイルとライフルの掃射をッ!
「あれ…⁉ 何だ…ッ⁉」
掠りながらだけど、回避できた…ッ⁉
な…何だ……ッ⁉
シュメルの攻撃の……軌道が…頭の中に流れ込んできて…ッ⁉
「な…何だ、一体⁉ あのクズが、オレのミサイルやライフルを回避しただと⁉」
カスリながらでも自分の攻撃が、オイラに回避されるのが、よっぽど悔しいのか、ミサイルの射出数を増やし、オイラのミサイルの回避位置に、すかさずライフルを撃ち込むシュメル!
「み…見えるぞ…ッ⁉」
撃ち込まれたライフルをPBLHで、すかさず防ぐッ‼
な…何なんだ…ッ⁉
脳裏に……何か…シュメルの攻撃の軌道の情報が……誰かに囁かれる様に…流れ込む様な…ッ⁉
まるで…見える様な……ッ⁉
「PBLHで受け切るだと⁉ あのクズのロクスリーが⁉」
カスリながらだが、オイラが、PBLHでレーザーを受け切った事に、驚愕の面持ちのシュメル!
だけど、ミサイルや、他の箇所のレーザーは、相変わらず、機体にカスッているっていう、超プレッシャーのオイラっていう!




