第164話
「ああぁぁぁッ⁉」
そのPBLHの展開時間の切れたタイニーダンサーへのミサイルの残弾を、
「斬!」
下方から1機のザヌスが現れ、白いレーザーセイバーを閃かせ、瞬く間に、全て斬り払った!
「な…なんだ⁉」
「誰だ、テメェ⁉」
ザインの部下たちが、口々に驚きの声を上げ、ザヌスのパイロットに問う!
「男共に名乗る舌は持たん!」
ザヌス……いや…ウンターザーゲン……そのパイロットがオープンチャンネルで答える!
オープンチャンネルに映る、その上下白一色で、ポニーテールの長い白髪のその姿は!
「レナスの兄ちゃん‼」
白の魔剣士レナス=アラインその人!
「あちらのお嬢様も大変な中ではありますが、こちらのお嬢様が、余りにも大変でしたので、急ぎ、駆け付けさせて頂きました。」
ユリンも大変だが、ミケが余りにも危なかったから、急いで助けたとのレナスと、
「ホンマ、助かったで、レナスの兄ちゃん!」
駆け付けてくれた、頼もし過ぎる味方に、大喜びのミケ!
「出たな! 奇術師野郎! テメェが出んのも想定済みなんだよ! 野郎共! 奇術師野郎は、ワザワザ狙うな! そいつは、アヴァドンを狙えば、勝手に自滅する! アヴァドンに向けて、ミサイル、一斉射撃! ミサイルを回避し切れなくなったタイニーダンサーは、PBLHで防ごうとするだろうが、そこに、レーザーライフルを掃射してやれ! PBLHは、出力は高けぇが、展開できる展開時間が短けぇ! それに、いくら奇術師野郎でも、レーザーは連続で何発もは、防ぎ切れねぇだろ‼」
「了解だ、ボス!」
「へへ…そういう事なら、アヴァドンを狙って、奇術師野郎も、アヴァドン共々、ボコってやるぜ!」
ザインの部下たちが、タイニーダンサーに向けて、ミサイルを掃射し、回避し切れなくなってPBLHで防ぐミケに、レーザーライフルを更に撃ち込む⁉
「て…展開時間が⁉」
そこに、ウンターザーゲンが、レーザーシールドじゃない普通の盾を構え、防御に現れるが、数が多いため、全弾防ぎ切れず、ウンターザーゲンも何発かライフルを受ける‼
「クッ…下賎な下男共が‼」
自身を狙って来るならともかく、こう、お嬢様を徹底狙いで、集中的に攻撃されては…‼




