第163話
「ケビン! ユリン! マカロニ! クッ…! こっちを研究して来とる⁉ でも! 大将首さえ取ってしまえば!」
全体を一気に叩くより、大将首をまず叩いて、相手を崩す!
奥に陣取って構えてるザインのブッサルトに、トライバレルのバレットを叩き込み!
更に、回避軌道で逃げる位置に、レーザーを打ち込む!
その会心の射撃を!
「レーザーラウンドバックラー!」
見慣れないCFGっぽいGが、ザインのブッサルトの横から、いきなり現れ、レーザーシールドにしては大きめな盾で、普通のレーザーライフルのレーザーならともかく、トライバレルのレーザーを相殺した⁉
「なッ⁉ トライバレルの一撃を防ぐやと⁉」
「アヴァドン! オマエのタイニーダンサーは、機動、攻撃、共に優れたGだ。オマエ自身にも、特に弱点はねぇ。だがだ。オマエの本当の強みは、仲間との連携攻撃だ。 どうだ? 逆に連携されて攻撃を防がれた気分は?」
「クッ…なら、チャージレーザーで‼」
ミケのタイニーダンサーが滑空し、攻撃をかわしながらチャージし、チャージレーザーをザインのブッサルト周辺に叩き込もうとするが!
「いくらチャージしようが!」
さっきのCFGが、さっきの盾を構えて、こっちに特攻して来て、チャージレーザーを拡散前に相殺した⁉
「拡散前にチャージレーザーを相殺しに突貫しに来るやと⁉」
「そのジーナシールドナーは、武装は、丸っきり何も無しだがなぁ! 代わりに、徹底して盾にENを廻せる様に改造してて、シールド出力は、アヴァドン! オマエのタイニーダンサーのPBLH並みの出力で、シールドカバー範囲は、ラウンドシールド並み!」
ギラ付いた目でミケを睨みつつ、
「その上、パイロットも、選びに選んだ、シールドガードの得意な玄人で、攻撃行動は、からっきしだが、盾でのガード行動なら、見ての通り、アヴァドン! オマエの攻撃だろうと、余裕で防ぐ! ラーゼンレーヴェは、補給切れ! エンジェルシードは囲まれてボコられてる! フェストゥングは、死角からアンカーを撃たれてボロボロ! 頼みのテメェも、ジーナシールドナーに防がれて、手も足も出ねぇ!」
そう言ってから舌なめずりをし、更に、そのギラ付いた目を強め、
「良し! 野郎共! アヴァドンに向けてミサイル一斉射撃! 追尾弾を一斉に四方から撃たれりゃ、タイニーダンサーだって避けれるものかよ!」
部下たちに指示を送るザイン!
タイニーダンサーへの、その四方からの雨の様なミサイルを回避軌道で避わせるか、まず試みるが、数が多過ぎる!
「クッ…PBLHで防ぎ切れるか⁉」
PBLHの出力なら、防げるが、ミサイルの数が多過ぎて、全て防ぐには、展開時間が足りない⁉




