第154話
「テメェら! 待ちやがれ‼」
叫び、直ぐにシュメルとザインたちラフィンスカルを追い掛けようとするケビン!
「あかん! ケビン‼」
そのケビンを、急ぎ呼びとめるミケ!
「でも、姐さん…ッ! 見す見す、ザインやシュメルたちを逃すのは…ッ⁉」
ミケに対してでも、食い下がって、シュメルたちを追おうと促すケビン‼
だが、
「ダメです、ケビン…ッ!」
急ぎ、マカロニが叫ぶ!
「何だよ…ッ⁉」
イラ付きながら、返すケビンに、
「まず、早くロクスリー君を助けないと、ポッドにまでダメージが及んでいて、最悪、彼の命の危険も有るんです…ッ‼」
切実に、ロクスリーの容体を、ケビンにマカロニが訴え掛けるが!
「じゃあ、そんなクズ野郎を、そんなに助けたきゃ、オマエが助けりゃ良いだろうが‼ オレはザインやシュメルたちを追うぜ‼」
直も、ミケを危険な目に遭わせたロクスリーに怒りが湧くらしく、ロクスリーを助ける事より、シュメルたちを追う事に想いが廻るケビン!
「ダメだって、ケビン! ソルファージュが、火災いっぱい、損傷いっぱいで、早く私たちで何とかしないと、私たちのお家が下手したら無くなっちゃうんだって‼」
必死に、ユリンが、ロクスリーの状態だけでなく、ソルファージュの現状を何とかケビンに伝えようとする。
「クッ…! スプリンクラーだけじゃ、艦内の全部の消火は無理か…! チッ…! ケビン=ブロッサム! 帰還する!」
無人のスプリンクラーだけでは、艦内の細かい消火作業は無理ッ!
スプリンクラーでの消火だけで消えない所は、人力で消火器などで消すしかない!
流石のケビンでも、ソルファージュが火の海で帰る所が無いというのは、何としてでも、避けたい事態だったようだ!
「ケビンも…やっと分かってくれた……けど…ッ! ヤバイって…コレ…ッ! ヤバ過ぎるって…!」
ケビンを説けたのは良かったものの、ロクスリーとソルファージュのダブルの惨状に、恐慌状態のユリン!
「ロクスリー君と、38さんのポッド、回収しました! ですが、ポッドにまで損傷が及んでいて、38さんは大丈夫そうですが、ロクスリー君にまでダメージが及んでいます! ロイド=ノーマン…! 二人を連れて、直ちに、帰還します‼」
ロクスリーと38の入ったポッドを、マカロニのフェストゥングが回収し、直ぐに帰還する!
「ユリン=エメラルド…ッ! 御飯10杯の、超絶カワイイ、ネコに…! 御飯10杯の、超絶カッコイイ、タチが…! ギシアンする直前って聞いた時の様な、スゴイ急ぎで…! スゴイ勢いで…! こっちも、ソルファージュに、直ぐに帰還します…‼」
相変わらず、発言の深い意味は謎だが、ユリンもソルファージュに、急ぎ、帰還する!
「クッ…! ロクスリー君…ッ! …クッ…ウゥゥ……ッ! …シュメル……ッ! …やけど…ッ! やけど…とにかく…ッ! ソルファージュを何とかせんと…ッ! ミケ=スターライト! 帰還する‼」
ロクスリーの生還を祈り、シュメルへの激しい怒りを燃やし、ミケのタイニーダンサーも、ソルファージュに帰還する!




