第153話
『マスター…ッ! マスター…ッ‼ 脱出ポッド、起動しましたッ‼ 何とか、ミケさんたちに回収して貰えるまで…ッ‼ 生き抜いて下さい…ッ‼ マスター…ッ‼』
必死にロクスリーに呼び掛ける38!
脱出ポッドは起動したが、ポッドの中にまでダメージが及んでおり、破壊された機体の破片が腹部に刺さり、大きな深い傷となり、意識を失い倒れるロクスリー‼
そこで、ソルファージュから4機のKGが全機出撃する!
「ロ…ロクスリー君…ッ⁉」
通信モニターに映る、破片が腹部に刺さった重傷のロクスリーを見て、ユリンが驚愕し…ッ‼
「アァァ…ッ⁉」
ミケが絶句する…ッ‼
『ミケさん…ッ! 皆さん…ッ! マスターを…ッ‼ どうかマスターを救って下さい…ッ‼ どうか…ッ‼ どうか…ッ‼ お願いします…ッ‼』
必死に、切実に、ロクスリーの救助を懇願する38…ッ‼
「分かりました…ッ! 急ぎ、ポッドを回収し、ロクスリー君をソルファージュの医務室に…ッ‼」
焦りの表情を浮かべながらも、ロクスリーを回収しようとするマカロニ!
「クッ…トニー…ッ! いや…シュメル…ッ! テメェ…ッ‼」
信じたくない、しかし、信じざるを得ない現実に、ケビンの怒りの炎が、瞳の中に熱く燃え盛るッ‼
「チッ…! ザコは倒したが……4機のKGが全機万全の状態で挑んで来るってのは不利だ…ッ! シュメル…ッ! 幕だ…ッ‼」
そう叫びつつ、ザインが右指を大きく鳴らす!
「OK! クライアント!」
そうシュメルが叫ぶと同時に、ソルファージュで、警報が多数発生…ッ⁉
更に、ソルファージュが、急な動きで不時着した…ッ⁉
「クッ…! どうした…セリア…ッ!?」
すかさず、バーダックがセリアに訊ねる‼
「ソルファージュ、メインエンジン、非常用エンジン、共に停止…ッ! シュメルにソルファージュ内も細工された様で、艦内で爆発多数…ッ! 各所で火災発生ッ‼」
焦り、状況を報告するセリア!
「何やと…ッ⁉」
ミケも、焦りの声を返す‼
「と…とにかく! セリアは、直ぐに艦内を消火だ‼」
早急に指示を出すバーダック‼
「了解! 艦内各所、迅速に、できる限り、消火します‼」
急ぎながらも冷静に務め、各所の消火を行うセリア‼
「メインエンジンが停止したから、とにかく何とか不時着したよ! でも、非常用エンジンまでも停止しているから、まず、今の状態だと、ソルファージュを飛ばすのは無理だよ‼」
急ぎ、迅速に報告するリッド!
「クッ……ここまでソルファージュが動けんようにされたら…ッ‼」
焦りの色を濃く顔に浮かべ、沈黙するミケ…。
そのミケに対し、
「アヴァドン…ッ! ここは一旦、引き下がる! だがなぁ‼ オマエたちは、もう動けねぇ‼ いつ襲われるか怯えながら、最後の時を過ごしな! へへへ…ッ‼」
そうザインが叫び、シュメルと共に、ザインたちラフィンスカルが、悠然と撤退して行く!




