第152話
「クッ…! シュメル…ッ‼ アンタは…ッ‼」
とにかく、皆が出撃できる様になるまで、シュメルだけでもオイラだけで足止めしないと!
「でも……ッ! オイラが…ッ‼ オイラがァ…ッ‼」
まず、ミサイルをラフィンスカル達に放つ…ッ‼
次に、大型バズーカをシュメルに向けて連射…ッ‼
「まだ、こっちにも撃って来やがる…ッ⁉」
「このクズが…ッ⁉」
ラフィンスカルたちには、幾つかミサイルが当たった…ッ‼
けど…ッ‼
「この程度で……ッ! この程度だというのに……ッ! オレの…オレの経歴を…ッッ‼」
大型バズーカは、シュメルに、ことごとく、回避されるッ⁉
そして、オイラを見据え!
「ロクスリー! オレがKG達に細工した事も! ゴミ機体のゲズC²にだけ細工しなかった事も! オレがシュメル=ウェインである事までもッ‼ 何故、オマエの様なゴミクズが見破れた…ッッ⁉」
ここまでのオイラへの疑問を一気に吐き出し、問い詰めるシュメル…ッ‼
「分かんないッスよ…ッ! 1回死んで……ッ! 何が在るか見て生き返って…ッ! それで分かっただけで…ッ! 何で、そんな事が起きるのかまでは……ッ! オイラにも分かんないんスよ…ッッ‼」
とにかく、体験した事を、そのまま伝えながら、更に大型バズーカをシュメルに向けて速射するが…ッ!
「き……キサマァ…ッ‼ ムチャクチャな話で、オレを混乱させて、オレを愚弄する気か…ッ⁉」
お…オイラの放ったバズーカの連弾を、全弾、アサルトレーザーライフルで……う…撃ち落として来る…ッ⁉
「クッ…! 良いだろう…ッ! このTKG……グラオザームリヒターと…ッ! ザ・パーフェクトだった…このオレの力…ッ! キサマの…そのゴミ機体に…ッ! タップリと刻んでやる…ッ‼」
そう叫んだかと思うと、グラオザームリヒターと呼ばれたTKGが、KGモードから、飛行機形態のCGモードに変形し、アサルトレーザーライフルを掃射して来る‼
「しゅ……シュメル…ッ‼ グッ……ァァァ…ッ⁉」
アサルトレーザーライフルを何とか盾防御しようと試みるけど…ッ!
ダメだ⁉ オイラの腕じゃ防ぎきれない…ッ⁉
頭部がヤラレて、メインカメラが…ッ⁉
「オレのクライアントから今回受けた依頼は、トロイメンカッツェの全パイロットとGを直接クライアントの手で全て撃墜できる様にする事ッ‼」
素早い動きで間近まで飛んで来て、KGモードに戻り、前からゲズC²の胸部を蹴り飛ばして来る⁉
「クッ……ウゥゥ…ッ⁉」
何とか両手を地面について、こちらも素早く起き上がり距離を取るッ‼
「全パイロットとGという事だから、前回オマエが、情報屋の上手い話にホイホイ乗った時は、オマエに勝手に野たれ死なれると依頼失敗になるという事で、嫌だったが、あの時は、依頼の為に嫌々助けた‼」
きょ……距離を取ったら……ッ⁉ ミサイルポッドを…撃たれた…ッ⁉
「アァ…ッ⁉ こ…こんな…ッ⁉」
盾で逃げながら、ガトリングで落とすが、幾つか被弾するッ⁉
「そんなイレギュラーな事態でも、オレは依頼遂行の為に、あの偽装戦闘機アウスブレンデンのままでも、オマエの様なクズでも助けれたッ‼」
ミサイルポッドを更に射出するシュメルに、何とかレーザーガトリングを返し、こちらもミサイルを射出するがッ‼
「こ…こんな…ッ⁉ アァ…ッ⁉」
あ…アサルトレーザーライフルで……ッ⁉
ミサイルを迎撃されて……ッ⁉
更なる掃射で……ッ‼
み……右腕が…ヤラれる…ッ⁉
「他の今までの仕事でも、どんな依頼だろうと、オレは何であろうと、完璧にこなして来たッ! だから、オレは、今まで、ザ・パーフェクトの名を欲しいままにして来たッ‼」
急接近して来て、レーザーソードを振るおうとするグラオザームリヒターに、残った左腕のガトリングで牽制しつつ、更に、左手の甲から起死回生でスタンアンカーを放つ…ッ‼
……けど……ッ⁉ こ…これすら……見切られた…ッ⁉
「あァァ…ッ⁉ ひ…左腕まで…ッ⁉」
左腕まで、レーザーソードで切り落とされてダルマにされた…ッ⁉
「なのに…ッ! ……なのに…ッ‼ ……このクズが…ッ! ……キサマのせいで……オレの完璧な経歴は汚された…ッ‼」
何とか背部ミサイルで牽制しようとするが、素早い動きで、横っ腹から蹴り飛ばされ、吹っ飛ばされ、倒される…ッ⁉
「アァ…ッ⁉ う…動けない…ッ⁉」
両手の無いダルマ状態の為に、起き上がれない…ッ⁉
「だから…ッ! ロック=ロクスリー…ッ‼ このクズが…ッ‼ ……このグラオザームリヒターの…ッ‼ ……アクセラレートレーザーキャノンで…ッ‼」
グラオザームリヒターが、背部から右肩に、アクセラレートレーザーキャノンと呼ばれたキャノン砲をジョイントさせッ‼
「キサマの存在を…ッ‼ オレが…この手で完璧に抹殺してやる…ッ‼」
地面に転がって倒れているゲズC²に向けて…ッ‼
「速く逝け…ッ‼」
必殺の一撃を…放つ…ッ‼
「う…動いてくれ…ッ‼ 動いてくれ…ッ‼ ゲズC²……ッ‼ ……アァ…ッ⁉」
ゲズC²に着弾し…ッ‼
そこで……オイラの意識は……。




