表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/177

第13話

 あまり覚えてないが、38(さんぱち)にはオイラが3歳の時から、ゲストユーザーで遊び相手になってもらっていたらしい。



 でも、主操者マスター権限けんげんは、ずっと父さんだけが持ったままだった。



 まあ、一応は伝説のTH(トレジャーハンター)と言われた父さんが発掘したトレジャーだと言っても、58(ごっぱち)が出回っているので、38(さんぱち)を欲しがる人は余り居ないだろうとは思う。

 

 



 微かな記憶の奥で、実は父さんがKG(ナイトギア)を所持していた気がするが、確か、母さんが亡くなった時に、しちに出していた様な気がする。



 普通なら、それでかなりの大金持ちになるはずのところだが、父さんは戦争の被害にった各地の人たちの為に寄付をして回ったりした上に、先に言った様に、このファトス村も最初は父さんの出した寄付金から作られたらしい。



 ファトス村の人々の話だと、父さんは、そういう慈善事業を自分の儲けを鑑みる事なく世界の全土で行っていたらしく、その偉業から前述の様に伝説のTH(トレジャーハンター)と称えられ、ティアナ全土に広まっているんだそうな。





 しかし、その後についた、ここファトス村で、WG(ワーカーギア)での工事作業をして生計がやっとという状態になっていたのは、荒稼ぎができていたTH(トレジャーハンター)時代のとき同様どうようの突飛な金銭感覚だった為かもしれない。





 あるぇ~?

 父さんってKG(ナイトギア)どころかGS(ギアシップ)も売っていた気がするけど、オイラ、いま、働かないといけないよね?



 どんだけ、お金使ったの?って感じ。






 まあ、ぶっちゃけ、世界各地に寄付をして回ったり、このファトス村とかでも、村1つ作る基盤を築いたりしたらしいし、まあ、そりゃ使うかもしれないけどね。



 そして、オイラが自分を食わすのに働かないといけないのは変わらないから、ぶっちゃけ、仕事とかしたくないけど仕方ない。





 そして、オイラにはWG(ワーカーギア)の操縦なんて全く教えてくれなかった父さんが、何故なぜか急に38(さんぱち)主操者マスター権限けんげんをオイラに譲渡じょうとすると言い出して、その為の操縦を教えて貰ったと思ったら、いきなりポックリってしまって、葬儀やら何やらで、ごった返しで諸々(もろもろ)とあったのが1か月ほど前。



 で、何の仕事もせずに過ごせるか試した結果、父さんの残した資金がそろそろ底を尽きそうになって、さすがにヤバいと思いだして、先日のオイラの誕生日を自分で祝う金銭的余裕も無くなり、今日に至り、何の特技も無く育ったオイラが自分の生活費を自分で稼がなくてはいけなくなってしまったという……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ