第104話
「実弾は、切り払われ易い! でもレーザーなら行けるはずや! A・Jは、レーザーも切り払って軌道を逸らすみたいやけど、数撃ってアイツの手を塞いだら流石のアイツでもレーザーの切り払いは出来んはずや! 行くで! トライバレル! レーザーや!」
テキパキと指示を出すミケさん。
オイラが指摘するまでもなくレーザーも切り払らわれて軌道を変えられる事に気付いているって事は、オイラたちが追いつく前に、既にレーザーを撃って切り払われたのか。
ミケさんが、トライバレルのレーザーをフェアダイディゲンに撃つ!
しかし、そのレーザーを、フェアタイディゲンが盾防御する!
「そう来るのは分っているんだから! Lトライバレル! レーザーよ!」
エンジェルシードがLトライバレルのレーザーを放つ!
そのレーザーを、フェアタイディゲンがAトライバレルのレーザーソードで斬り、軌道を逸らす!
更に、反撃とばかりに、Aトライバレルのレーザーが、エンジェルシードを襲う⁉
「うわっ⁉ Aトライバレルはヤバいってば‼」
エンジェルシードの胴体部を狙って放たれたレーザーを、ユリンさんが、左腕を盾にする事で、何とか胴体部への被弾を防ぐ!
でも、そのお陰で、またしても左腕の修理装置が壊れちゃいましたよッ⁉
被弾したエンジェルシードを尻目に、
「アウスブレンデンは実弾兵器しかないですが、ボクも、少しでも!」
トニーさんのアウスブレンデンがミサイルを射出する!
しかし、そのミサイルを、フェアタイディゲンが背部垂直ミサイルで迎撃する!
ミサイルでミサイルを相殺したっての⁉
「そ…そんな……⁉」
驚愕の表情を浮かべるトニーさん。
「ですが、畳み掛ければ!」
マカロニさんが、遠距離用大型レーザーキャノンを撃つ!
その直撃コースのキャノンの一撃を、フェアタイディゲンが、Aトライバレルのレーザーソードで斬り、軌道を逸らす!
更に、返す刀と言わんばかりに、垂直ミサイルとAトライバレルのバレットを、Aフィールドバリアで防がれない様に、敢えてレーザーを纏わないノーマルバレットにしてフェストゥングに向けて放つ!
その胴体部直撃コースの弾道を、フェストゥングが、左手で防ぐ!
しかし、盾を装備してない剥き身の左腕が、悲鳴を上げる!
レーザー攻撃なら無敵のフェストゥングだが、重装甲でもあるとはいえ、ミサイルの実弾兵器のオンパレードに加え、ノーマルバレットとはいえ、Aトライバレルのバレットの一撃を食らい、左腕が火花を放つ!
「クッ……なんて反応速度なのですかッ⁉」
マカロニさんが、何とかフェアタイディゲンから距離を取る。
「そんだけ暴れりゃ、こっちの攻撃まで手が回らねぇだろ⁉ アリーエルスラスター全開だ!」
ラーゼンレーヴェがアリーエルスラスターを全開にし、爆ぜる!
「食らえ! オサフネだ!」
その超機動の一撃にも、フェアタイディゲンが、きっちり盾を重ねてくる!
ただ盾を重ねるだけなら、オサフネの圧倒的出力で捻じ伏せられる所を、前にレーザーブレードの時にオサフネをいなした時の様に、盾を滑らせて、ラーゼンレーヴェの横に回り回避したッ⁉
更に、盾で回避した瞬間に、近距離で、両外脚部に装備しているグレネードランチャーをラーゼンレーヴェにお見舞いする!
「マジか⁉ クッ……脚がやられた⁉ 脚部のアリーエルスラスターが使えねぇだと⁉」
形状が変わるほど損傷したワケでは無いとはいえ、脚部のアリーエルスラスターやブースターが使えない程に損傷させられた為、何とか背部ブースターを噴かして、急ぎ逃げ切るラーゼンレーヴェ。




