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第4話 第4艦護衛隊旗艦

陸奥

身長 155㎝

体重 軍事機密です

見た目 14、5歳くらい

髪は背中にかかるくらいのロング

好きなもの 将、長門、甘い物

嫌いなもの 戦争、理不尽な命令、辛い物


戦艦陸奥の艦魂。第二護衛艦隊の新司令になった。

将に出会うまでは、一人で甲板にいることが多かったが彼に出会ってからは、彼と一緒に機関室にいることが多くなった。

だがそのことを長門や他の艦魂(人)に言われると真っ赤になる。

人の言うことを信じやすい。そのためよく騙される。




秋月将

身長 168cm

体重 61kg

17歳

好きなもの 船、寝ること、遊ぶこと、辛いもの

嫌いなもの 勉強、早起き、苦いもの


戦艦陸奥に配属された少年機関士。

日本の自衛官不足のため、17歳という若さで陸奥に乗り込むことになった。

艦魂を見ることができる。

7月10日



 陸奥ともがみは呉基地に入った。

港にはこれから陸奥が旗艦となる第4艦隊の艦艇が係留されていた。


「減速開始、接岸よーい」

245.3mの巨体が減速しながら岸に近付く。それに続いてもがみも減速を開始する

「機関停止。碇下ろせ!」

二隻はなんの問題もなく接岸した。




 機関室も無事に接岸できたことで、安堵に包まれていた。

「やっと着いたー!」

将のそんな様子を見て、近くにいた鈴谷は言う。

「早く終わらせて彼女んところ行きたいんだろ?」

鈴谷は意地の悪い笑みを浮かべる。

鈴谷は、陸奥と話している(普通の人には将が一人で話しているように見える)将を目撃し、問い詰めたため、艦魂の存在を知っている。

将はそんなことを言った鈴谷に言う。

「そんなんじゃないですよ」

「ハハハ、冗談だ」




陸奥ともがみは呉基地に入った時から戦艦陸奥の甲板の上にいた。

「そろそろいくよ」

「秋月二士はいいんですか?」

普通なら一緒に行ったほうがいいのかもしれない。

だが彼は機関士であり本来はかなり忙しいのだ。

だから陸奥は紹介するのはまた今度でいいと考えた。

「いいよ。忙しそうだしね」

そして二人は消えていった。




イージス艦『きりしま』甲板


 イージス艦『きりしま』の甲板上には、六人の少女が一列に並んでいた。

そこに光が現れ、二人の少女が出てきた。六人は二人に向かって一糸乱れぬ敬礼をする。

二人が答礼をし、二人のうちの一人が口を開く。

「私は、第2護衛艦隊新司令になったイージス戦艦陸奥の艦魂、陸奥です」

陸奥が言い終わると、隣の少女も言い始める。

「私は第護衛艦隊の新副司令、重装護衛艦もがみの艦魂、もがみです」

もがみも自己紹介が終わると、次は六人もはじから紹介を始める。

一人目は20歳くらいで髪が腰くらいまでのロングの女性。

「私はイージス艦きりしまの艦魂、きりしまよ。よろしくね!」

二人目は16、7歳くらいでポニーテールの少女。

「俺は護衛艦さざなみの艦魂、さざなみだ。よろしくな」

三人目は20歳前半くらいで、ちょうかいより若干短い腰より少し上のロングの女性。

「護衛艦みねかぜの艦魂、みねかぜだ」

四人目は16、7歳くらいで髪が肩までの少女。

「……」

なにも喋らないので、みねかぜが言う。

「こいつは護衛艦さわかぜの艦魂、さわかぜだ。おい、なんか言ったらどうだ」

みねかぜが言うと、さわかぜは渋々と言った感じで口を開く。

「…ただの艦魂には興味がない。宇宙人、みら「やめろ!」」

若干やばそうなことを言ったさわかぜを、みねかぜが殴って止める。

「全く…」

気を取り直して、五人目は14、5歳くらいのショートカットの少女。眠そうなに欠伸をしてから喋る。

「私はおきかぜ。よろしく」

六人目は13、4歳くらいでツインテールの少女。

「私はミサイル艇おおたかの艦魂、おおたかだよ~。よろしくね~」

全員の紹介が終わったところで、きりしまが言う。

「じゃあ今日は陸奥の歓迎会をしなきゃね」

きりしまが言うと、みんなのテンションがさらに上がった。

そんな中、陸奥はちょうかいに少し尋ねる。

「あの、その時一人連れてきたい人がいるんですけど…」

陸奥は恐る恐る聞いてみたが、きりしまは、

「ん?別にいいわよ。なにその人、彼氏?」

あっさりと許可してくれた。ついでになんかとんでもない事を聞いてきたので、陸奥は真っ赤になって否定する。

「ち、違いますよぉ。秋月ニ士とはそんなんじゃないですよ」

しかしきりしまは陸奥をからかうのをやめない。

「ふうーん。秋月ニ士って言うんだ」

「もう、きりしまさん…」




 その頃、将は、

「ヘックショーン」

大きなくしゃみをした。

「…風邪でもひいたかな」




 甲板の上では、歓迎会をやる事を決めた後、解散となった。

「じゃあ後でね」

みんな瞬間移動で消えていった。

陸奥も最後に消えた。




 将は機関室から部屋に帰るところだった。

当分出撃はなく、当直もないので、部屋で休むつもりだ。

そんな彼を後ろから呼び止める声があった。

「秋月ニ士、ちょうどいいところに」

振り返ると、陸奥がこっちに向かってくるところだった。

「陸奥、どうした?」

「今日第4護衛艦隊のみなさんが歓迎会を開いてくれるらしいんです」

陸奥はさっききりしまの甲板であったことを伝えた。

「それで、秋月ニ士にも出ていただきたいんです!」

「うーん、俺は遠慮するよ」

帰ってきた予想外の答えに、陸奥は驚く。

しかし陸奥は諦めないで言う。

「そんなこと言わないで行きましょうよ」

しかし帰ってくる答えは遠慮する、ばっかりだった。

「なんで行かないんですか?」

陸奥は理由を尋ねる事にした。

「だってみんな艦魂ばっかりだろ。その中に俺が入るってのは良くないだろ?」

理由はそれだけだった。

「それなら大丈夫ですよ。きりしまさんの許可は貰いました」

「うーん、本当にいいの?」

陸奥はやっと考えてくれたと思いながら答える。

「もちろんですよ!」

「わかった。それなら行くよ。で、どこでやるの?」

そう聞いた瞬間、陸奥の動きが止まる。

「まさか?」

将が言うと陸奥は笑って、

「聞いてくるの忘れました。てへっ」

なんかもうその笑顔に怒る気もなくす。

「はあ…」

将は大きなため息をつく。

これでよく司令が務まるなと思いながら歩く。

「きりしまさんに聞いてきます」

陸奥は瞬間移動の光と共に消えていった。




 数分後、陸奥はきりしまから帰ってきた。

「どうだった?」

将が聞くと陸奥は今度はちゃんと答える。

「私の予備会議室で二一○○からだそうです」

二人は将の部屋へ向かいながら話す。

「わかった」

「あと、明日上陸したときにお土産忘れないでくださいね」

将は頷く。しかしその目は覚えていたのかとでもいいたげだ。

それはそうだろう。陸奥の言ったお土産を全部買えば、財布がからっぽになってしまう。

まあ、自分が悪かったことは一応分かっているのだが。

将は部屋のドアを開けながら言う。

「まあ、それは明日だな。明日じゃないと上陸できないし。」


 余談だが、陸奥は大型なので、艦内は結構余裕のある作りになっているため居住区が広い。さらに自動化も進んでいて人が他の護衛艦よりも少ないため将のような階級の低い人でも、狭いながら個室が与えられる。


将が機関作業服を脱いでベッドに転がろうとした時、一瞬早く陸奥がベッドに飛び込んだ。

「おい!なに人のベッドに寝てんだよ!」

将が怒鳴るが陸奥はベッドからおりない。

部屋で怒鳴れば外の人に聞こえそうなものだが、幸い外に人はいなかった。

しかし陸奥は、

「少し寝させてください。今日は朝が早かったので眠いんです」

と言って寝てしまった。

「はあ…。まあ、しょうがないか」

さすがに寝ている人を起こすわけにはいかないので、将は第1種夏服に着替え、音を立てないように部屋を出た。




 将は艦内の廊下を歩いていた。

夕食まで暇だ。

機関室に行けば手伝いをさせられる事は間違いない。

将がぶらぶら歩いていると、後ろから声がかかった。

「おう秋月、暇か?」

声をかけてきたのは鈴谷ニ尉だった。細長いケースを持っている。

その後ろには機関長もいた。

将は敬礼をする。

「何かご用ですか?」

将は敬語で答えるが、いつもはただの丁寧語なので少し変かもしれない。

「固くなる必要はないぞ?暇なら釣りでもしないか?」

「釣り、ですか?」

将は意外な誘いに驚く。

それに艦の上で釣りをするのは禁止のはずだ。

「艦の上で釣りは禁止のはずですよ?」

しかし鈴谷は笑みをうかべてポケットからカギを取り出す。

「内火艇のカギだ。さっき艦長に頼んで借りてきた」

将は呆れる。釣りをするためだけに内火艇を用意するとは。よく艦長も許可したものだ。

まあ、将は暇なので付き合う事にした。

「まあ、いいですよ。それで、何を釣るんですか?」

すると今度は機関長が答える。

「少し沖に出てキスを狙う。たくさん釣れたら今晩は天ぷらだ」

機関長の敷島拓海三等海尉は少し楽しそうに話す。

この人が笑った顔は初めて見た。釣りが好きなのだろう。

「秋月、お前も早く機関服に着替えてこい」

「了解」

そう言うと将は部屋にダッシュで戻った。




 数分後、三人は内火艇の上にいた。

内火艇は陸奥からどんどん離れていく。

「鈴谷ニ尉、燃料使ったのがばれれば大変ですよ?」

将のそんな言葉に鈴谷は笑って答える。

「なに、問題ない。書類には内火艇を使った救助訓練と書いてある」

そんな事を言う鈴谷に将はため息をつくしかなかった。

機関長も何も言わないので同じ考えなのだろう。

もう将は何も言わないでおくことにした。


 キスは海岸近くの砂底に生息する魚で、大きくても30㎝ほどである。釣りの対象として人気が高い。また食用にもされ、塩焼きの他に天ぷらや刺身にもされる。


 三人を乗せた内火艇は釣り場に着いた。

三人は早速釣りの用意を始める。竿に糸を通して仕掛けをつけ、餌つける。

キス釣りの仕掛けはオモリのついた針がねから糸がでていて、そこに針が2個ついているものである。

餌に使うのはアオイソメと言う虫で、ミミズのように長いが足と口がついている。口にある歯は結構力があり、噛まれると少し痛い。

アオイソメは長いので、短くちぎって使う。

最初に用意が終わった機関長が竿を振り、仕掛けを飛ばす。それをゆっくり巻いてくる。

やがて竿の先まで仕掛けが戻ってきたが、魚は釣れていなかった。

今度は将と鈴谷が投げ、ゆっくり巻いてくる。

すると鈴谷の竿先がプルプルと小刻みに振れた。

「来た!」

鈴谷は急いで、かつ慎重にリールを巻く。

釣れていたのは20㎝くらいのキスだった。

「まあまあだな」

すると将の竿にもアタリがきた。

将も慎重にリールを巻く。

しかし、針には餌もついてなかった。逃げられたのだ。

「畜生!」

「ハハハ!」

将は隣で笑う鈴谷を軽く睨んで再び竿を振った。


結局、2時間程粘って釣れたのは20匹くらいだった




 陸奥に戻った鈴谷は、釣れた魚を補給長に持っていった。その時補給長は、

「これしか釣れなかったのか、ハッハッハ!」

と言ったらしい。




 一方部屋に戻った将は陸奥に、どこに行っていたか聞かれた。

釣りに行ってたと言うと信じてくれたが、しつこくキスの天ぷらを食べさせろと言ってくるので仕方なく妥協した。




 将と陸奥が食堂にいくと、すでに鈴谷と敷島機関長が座っていた。

二人はすでに食べ始めていた。

将は別にもらって部屋で食べることにした。

「じゃ、皿は後で返しにきます」

そういうと将は食堂を出た。

「何だったんだ?あいつ」

不思議そうに首を傾げながら天ぷらを食べる敷島に鈴谷は、

「いろいろあるんですよ」

としか言わなかった。




 部屋に戻った二人は、早速食べることにした。

「いただきまーす」

陸奥はキスを一匹一口で頬張る。その表情はとても幸せそうだ。

「あんまり食べるなよ。俺の分が無くなる」

そう言って将も一匹口に運ぶ。

「うん、うまい」

数は少なかったがなかなか美味しかったので二人は満足のようだ。

将はベッドにねっころがる。

「晩飯までまだあるし、少し寝るかな」

そう言うと、陸奥に夕食の時間になったら起こすよう頼んで目を閉じた。

陸奥はしばらく彼を眺めていたが、やがて彼の机の上にあった本を手にとると読み始めた。

ちなみにその本のタイトルは『戦艦武蔵の最期』である。




 数十分後、陸奥に起こされた将は、皿を持って食堂に向かっていた。

食堂にはすでに何人か座っていた。

将も皿を返してから席についた。




 夕食を食べた将は、部屋に戻った。

「ただいm…」

将はそこで固まった。

陸奥は第1種礼装に着替えているところだったのだ。

「あっ、悪い」

将は謝るが、陸奥は顔を真っ赤にして叫ぶ。

「早く出てってくださーーーーい!!!」

次の瞬間、将の頭には何か硬い物が当たって彼の意識はブラックアウトした。




「うう…」

30分程してから、目を覚ました将は、あたりを見回す。

「ここは…、俺のベッドか」

すると隣にいた陸奥が、申し訳なさそうに謝ってきた。

「…その、さっきはすみませんでした」

その言葉に、将も謝る。

「俺も悪かった。ちゃんとノックしてればよかったんだ」

そして沈黙が訪れる。

二人とも話すことが見つからず、黙ってしまう。

その時、陸奥が口を開いた。

「あ、あのー、えっと、み、見ましたか?」

とんでもない事を聞いてきた。

将にはなぜそんなことを聞いてくるのか分からなかった。

「い、いや…、見てないよ」

本当は見てしまったのだが、言うわけにはいかないだろう。

部屋の中を再び沈黙が支配する。

かなり気まずい。

将はなんとなく顔を上げ、時計を見た。



8時42分



 歓迎会は9時から始まる。そろそろ行ったほうがいいと将は考えた。

「なあ陸奥、そろそろ行ったほうがいいんじゃないか?」

その言葉で陸奥も顔を上げた。

「そうですね、行きましょう」

二人は部屋を出て予備会議室に向かった。

将「遅い…、暑い……」

長門「確かに暑いわね。…。もう九月よ」

将「暑い!クーラーを…」

サムライ「青森県民はそんな気の利いた物ありませんよ…」

陸奥「冷た~い」

長門「陸奥はなにをやってるの?」

将「アイス食ってる、ってどっからだした!」

陸奥「冷凍庫にありました。1個だけ」

サムライ「それはっ、さっき食べようと買ってきた奴!せっかく買ったのに…」

長門「一人で食べようとするからよ」

将「この暑さは普通じゃないだろ。9月だぞ9月」

サムライ「全く、暑さは彼岸までですよ。というか青森県民からすれば暑さはねぶたまでで十分」

陸奥「さっきから暑い暑い言ってますけど、それ以上に問題なのは更新の遅さだと思いますよ?」

将・長門「あっ!」

サムライ「ギクッ!」

将「更新、遅すぎだろ」

サムライ「それしかネタはないのか!」

将「だからさっき暑いって言ったじゃん」

長門「いい加減私も出たいんだけど?」

陸奥「どうせまたネットでもやってたんですよね?」

サムライ「それはそうだが…。でも今回は長かったんでしょうがないんですよ、授業中も書いてたし」

将「そうか、ならいいや。で、今更なんだけどなぜに戦艦なんだ?」

サムライ「それは、戦艦を書きたかったけど歴史を書く自信がなかったからです!」

陸奥「堂々と言わないでください」

長門「もう結構な時間ね」

陸奥「そうですね。じゃあ…」


陸奥・長門「意見、感想待ってます!」

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