表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双槍の風走り  作者: 骨の和
風は止まるか
11/12

『拾えない一本』

戦場は泥と血で光っていた。

風走りは、右手にジャベリンを握り、左手に短槍を持つ。

しかし、目の前に落ちたジャベリンは、敵の足元に阻まれ、手を伸ばしても届かない。

「あれが拾えない…か」

ほんの数秒の差で、戦局が変わる。

回収できなければ、投擲のリズムは崩れ、戦術の自由度が失われる。

仲間の息遣いも、緊張に引き締まっている。

■ 焦燥と判断

風走りは視線を巡らせた。

敵は前に出る者を狙って集中する。

拾いに行けば自分が倒される。

置き去りのジャベリンは、まるで誘惑のように輝いて見える。

しかし、決断は早かった。

道具を諦める。

速度と判断力を武器に、前に出るしかない。

短槍で突き、敵の間合いを切る。

ジャベリンは投げられずとも、威嚇と牽制で戦線を維持する。

■ 連携の妙

仲間も同じ判断をしていた。

無理にジャベリンを取りに行かず、互いの間合いを補完する。

盾列の角を突く

敵の隙間に滑り込む

必要なら突撃と撤退を即座に切り替える

暗闇と混乱の中で、動きだけが頼り。

意思とリズムが小隊の武器になる。

■ 限界の先

ジャベリン一本を諦めたことで、戦術は限定される。

だが、風走りはそれでも動く。

短槍で突き、間合いを支配する。

仲間を守りつつ、敵を揺さぶる。

「物に頼らず、意思で戦う――これが本当の自由だ」

夜戦は続くが、焦燥を突破するたびに、風走り隊は小さな勝利を積み重ねる。

■ 最後の一文

拾えない一本に焦がれても、前に出る意思は誰にも奪えない。

道具ではなく、動きと決意が戦場を駆け抜けるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ