トラックに轢かれて死んだ後、神様にチートもらって復活させてもらったけど思っていたのと何か違う
11作目です。
よろしくおねがいします。
いつもとちょっと毛色の違う感じです。
主人公最強もの。
「おお娘よ。死んでしまうとは情けない。」
気がついたら真っ白な空間にいた。そして謎のイケメンが現れて開口一番こう言われた。どうやら私は死んでしまったらしい。
「あなたは神様か何かですか?」
「まあそういう認識で問題ないな。」
喋り方はおっさんくさいけど見た目イケメンだから問題ない。仲良くさせてもらおう。
「私は死んでしまったんですか?」
「うむ。新商品開発成功の打ち上げで久々に飲み会に行って取引先のイケメンにアタックしようとつい飲みすぎた帰りにな。ふらついて車道に出てしまったところを通りかかったトラックに跳ねられて即死だった。」
うわ。これは私が悪いな。通りがかりのトラックの運ちゃんごめんさい。
「そうなんですね。」
「うむ。もっと気をつけておればのう。」
もともと私はお酒には強くないからね。男にも強くないからお酒の力を借りてと思ったのが良くなかったらしい。
「気をつけておけば?」
「実は大してイケメンではないと気がついたであろうに・・・・」
「そっちかい!酒量を減らしておけば助かったとかそういうのかと思ったわ!」
くっ!まあ元々喪女なので耐性がなかったからどうにもならなかったとは思う。今回の商品開発の成功で出世は確定だから次は恋をして人生を充実させてやるとハッスルしたのがまずかったらしい。好事魔多しとはよく言ったものだ。
「それはむりだ。なにせふらついた原因は酒もあるが儂が思わず思わず吹き出した影響で飛ばされたからだしな。」
「ってあんたのせいかい!」
見た目イケメンのくせに、どんだけ鼻息が荒いんだ。この神様は!
「コラ娘よ!あまり失礼なことを考えるでない!」
「あ、やっぱり心の声とか聞こえるんですね。」
「もちろんだ。なにせお前は魂だけの存在だし実際は念話で話しておるからの。考えていることなぞダダ漏れだ。」
これでは隠し事もできないわね。
「大体三十路手前の女がイケメンもどきからネクタイを奪って、はちまきにして鼻に割り箸突っ込んだ挙げ句、間抜け面晒して宴会芸などしているのが悪いのだ。見ている方の身にもなってみろ。あんなん吹くわ!実質貴様の宴会芸のせいではないか!わしは悪くない!」
「あの芸のせいで私は死んだのか・・・。黒歴史すぎる。忘れてください。お願いします。こんな死恥を晒したのでは死んでも死にきれません。」
そう言って土下座する。
「貴様は十分死にきってはいるのだが・・・。まあ貴様の死に私が関与してしまったのは事実だからな。詫びとして貴様を現世に戻してやろう。少し時間は経過してしまったが詫びついでに知識はそのままに少し若返らせておくからな。次はまっとうな人生を送るが良い。」
「おお!さすがは神様!心の有り様までイケメンです。」
「では達者でな。宴会芸は程々にしろよ。あれじゃ男が引くだけだからな。」
「わかりました。ご忠告痛み入ります。次こそはイケメン捕まえてみせますからね。神様ありがとう!」
そう言うと意識がどこかに落ちていくような感じがして気を失ったのでした。
*
神様ありがとう・・・・そう思っていた時期が私にもありました。
「不審なやつめ。動くんじゃないぞ!」
そういった警官が警棒を構えてにじり寄ってきます。
「私は全く不審な行動をしていないのですがどういった理由で私を拘束しようとしているんですか?」
「あなたが不審者じゃなかったら不審者なんて存在しません。逮捕します!」
婦警さんもにじり寄ってくる。
「ではどんな理由で逮捕するんですか?私はただ歩いているだけではないですか!」
「貴様は服を着ていないではないか。猥褻物陳列罪だ!」
確かに服は着ていません。隠すものもありませんからね。
「では伺いますがどのへんが猥褻なんですか?」
「そんなものは見れば・・・・ってどの辺だ?婦警。」
「ええと・・・・確かに猥褻なものは何もありませんね。なにせ骨ですから。」
そう現世に戻ったのはいいけど体は当然火葬済み。さらに散骨までされていたのでそれを念力で復活させるのに10年かかった。どうやらこの体は不死身になったようだが、消失したものは再生できる一方で分散してしまったものは引き寄せて接合するしかないようなのである。ママン・・・散骨するのはいいけど海流とかも考えてよ。そんな理不尽な文句を生きているかもわからない母親にぶつけてみる。ちなみに体は再生したけど肉は戻らなかった・・・。
それはともかくとして現在は警察に追い詰められている?
「だいたいこんな美しい女を前にして猥褻とはなんですか!モザイクかけるところも皆無ですよ!」
「ってお前は女だったのか!」
失礼な警官ですね。
「当たり前じゃないですか。警察官なら骨格を見て気が付きなさいよ!」
「俺たちは科捜研でもないのに無茶言うな!」
「こんなピチピチの体を見てそのセリフとは、女を見る目がありませんね。これだからロリコンは・・・・。」
神様は約束通り若返らせてくれていたようです。まあ骨年齢だけですが・・・・。
「誰がロリコンだ!くっ。罪状は後で考えるがとりあえず逮捕する!」
ロリコンということを認められないようですね。ちなみに後ろでは婦警が「警官さんて真面目な人だと思ったのにロリコンだったんですか?」とつぶやいている。
「ほほう。罪状もないのに逮捕するとかとんだお巡りね。逮捕権の濫用ね。だいたい私を逮捕するということだけど私に人権は認められているのかしら?そのへんをはっきりさせてから逮捕するのが筋じゃないかしら?」
「婦警!どうなんだ。法律関係はお前のほうが詳しいだろ。」
警官が理不尽な話を婦警に振っている。
「そんな話を私に振らないでください。前例もないのにわかるわけ無いでしょ。スケルトンの対処法とか警察の管轄じゃないですよ!高僧とか陰陽師とか科学技術庁とか自衛隊の出番ではないんですか?」
「科学技術庁は実力行使するだけのものがない、逆に武器も所持していないのに自衛隊の出動は無理だろう。」
警官がなにか言っていますね。できなくはないでしょうが上の方の根回しがないと難しそうではあります。
「これだから縦割り行政はだめなのよ。良いことを教えてあげるわ。被疑者死亡につき」
「「不起訴!」」
声が揃いましたね。
「そうです。死んだ人間は罪に問えないし裁判にもかけられないんですよ。そして私はもう死んでいる。」
「北斗〇拳みたいなことを言いやがって、自分にかけるとは貴様はア〇バか!」
「いやいや、奴はまねごとをしているだけで北斗〇拳は使えませんから。せめてト〇と言ってくださいよ。セッカッコー!命は投げ捨てるもの(キリッ」
「本当に投げ捨てるとはヤム〇ャしやがって・・・。」
ノリがいいなこの警官。
「それはともかく人権を認められているのは生者のみ。というわけで弁護士もつかないので任意同行も拒否させていただきます。」
「クッ。人権がないのなら物として対処させてもらう。証拠品として確保だ!」
男性に熱く迫られるのは嫌いではないですがちょっとこれは違う気もします。
「越権行為だと思いますが、そういうことであれば実力行使に移らせてもらいます。」
「ほほう。抵抗するのならば公務執行妨害で・・・・」
横暴警官の十八番が出ましたね。それではこちらも得意技を・・・
(警官さん。私は今貴方の心に直接語りかけています。なので他の人には聞こえません。)
神様とやった念話ですね。というか今までの会話も全部念話です。念話の相手を絞っただけです。なにせこの体に声帯はないですから。
「何っ!何のつもりだ?」
(声を出されないほうが良いかと。美代さんという方に心当たりがございますよね。あなたの小学校の同級生です。そしてあなたの実家の押し入れには彼女のリコーダーがしまってあります。彼女が小学2年生のときに紛失したものです。なぜそれがあなたの家にあるのでしょうね。)
(しっ、知らんぞ。何を言っているのだ。)
(念話ができるということはあなたの心も記憶も丸見えということ。あなたが過去にあれを盗んで事あるごとにペロペロしていたことも丸わかりなのですよ。)
(クッ。しかしあれはすでに時効のはずだ。)
随分と焦っている。もう一歩かな?
(もちろん法的な処罰はないでしょうが社会的制裁はどうでしょうね。ロリコン窃盗犯のそしりは免れないでしょうね。それにあなたのイチオシのエロゲキャラの紗夜ちゃんというロリキャラもどことなく当時の美代ちゃんに似ていますよね。どうなんです?このロ☆リ☆コ☆ン!公務員のくせに結婚しないのはそういうことなのでしょう?このことを同僚や親御さん、それにかわいがっている姪御さんが聞いたらどう思うだろーなー(棒))
「やめろ・・・・もうやめてください。これ以上されたら死んでしまいます。」
そう言って敗北を認めた警官さんは土下座してきた。
(むしろ姪っ子のためには暴露したほうがいいのか?)
(決して変なことはしていません。お許しください。)
(身内だからってイエスロリータノータッチも守れない男が何を言うか!)
(あんなにかわいいんだから仕方ないだろ!頭なでなでくらいは許せよ(号泣))
(お巡りさんこいつです。というかこいつがお巡りさんです。このペド野郎が!(ペッ))
(泣)
「警官!急にどうしたんです。」
「すまない。俺にはとてもこいつを逮捕することなどできない。本当に。本当に申し訳ない。」
涙を流して同僚の婦警に謝っている。
「なっなら私が!」
(婦警さん。私は今貴方の心に直接語りかけています。なので他の人には聞こえません。)
「何っ!何のつもりですか?」
(あなたは今4年にもなる水虫と格闘中ですね。しかも月に2回は脱毛エステに通っている豪毛。)
(そっそれが何だって言うのよ)
(しかもあら?あなたの彼氏って親友の元カレなんですね。しかも付き合い出したのって元カノと別れる1年以上前ですか?これNTRってやつですよね。女って怖いわー(棒))
(そっ、そんなことまで・・・。)
(さらに寝取れた原因は制服プレイ!逮捕しちゃうぞ☆って、手錠プレイまで!引くわ~。申し訳ありませんがあなたの手錠で拘束されたくありません。)
(ベッ別に違法行為ではないわよ。)
(この件はたしかにそうですね。でも彼氏いるのに既婚の上司と不倫してますよね。しかもうわっ勤務中に交番でとは、いやドン引きですわ。)
(え?え?)
(流石にこっちは不法行為ですよね。いや~署内に流れたら懲戒免職、いや職場は甘いから依願退職かな?逮捕されて警察署に連行されたらついポロッと喋ってしまうかも。)
「私が悪かったです。偉大なる御方には二度と逆らいません。ですのでどうかお慈悲を賜りたく・・・・。」
そう言って土下座してきた。ちなみに手錠かけられても関節外して逃げられるんですけどね。
「貴様わかっているのか?これは警察官に対する強迫行為だぞ。」
「ですから被疑者死亡につき」
「「不起訴!」」
わかっているじゃないですか、あなた方の負けなのですよ。
「こうなったら物理的に完全に粉砕するしか・・・・」
警官が独り言をつぶやいている。
「ちなみに私は再生能力があるので粉々になっても復活しますよ。なにせ現世に戻ったときは火葬された後に散骨されてバラバラでしたから。頭蓋骨だけでも戻ったらあなた方の身内の枕元に立ちますね。姪っ子さんの枕元とかは、いの一番に向かいます。」
「「本当に済みませんでした。俺(私)のことは下僕と呼んでください。」」
こうして二人揃って私の軍門に下ったのだった。
その後もやってくる警官をちぎっては土下座させ、居丈高な警察官の取調べ書の偽造や県会議員の殺人教唆などもバラしたりしていたら周りが大分おとなしくなった。
そして私は今警察の独身寮に住んでいる。寮費は無料だ。たまに被疑者の面談などでお金をもらっている。過去の行動や記憶が丸見えなので情報屋に払うよりは遥かに有意義で、警察も機密費からなんとか費用を捻出しているらしい。
あと婦警さんたちの恋愛相談に乗ってバイト料をもらっている。特に結婚を考えている相手の素性や属性とかは重要だからね。フハハハハ!私の前ではプライバシーなどないのだよ!
あるときはファミレスの後ろの席で様子をうかがい、あるときは占い師のふりをして彼氏を誘い込んで一緒に占わせたり。探偵雇うよりも早い安いうまいの三拍子揃っているので引っ張りだこだ。最初は骸骨怖いって叫び声を上げてたのに今ではすっかり活用されている。慣れれば理科室の骨格標本と変わらないらしい。女ってたくましいよね。
最近はイケメン警視正に捕まって仕事の手伝いをすることも多い。まあ結ばれることはないだろうからきっちり有料だ。それでも眼福ですな。
戸籍がないので税金もないからお金は貯まる一方だ。逆に身分証明書がないので銀行口座は作れない。なので現金と電子マネーを使っている。良い時代になったものだ。
不便なこともある。しゃべれないので携帯やスマホでの通話はできない。メールしかできないのだがポケベルかよと思う。ちなみに生前はポケベルだった。ちなみに契約できないので警察からの貸与品だ。もはや警察組織は私の下僕ですな。出世するやつほど悪いことやっているしね。
生活費も食費と住居費がないので極めて少なくてすむ。冷暖房費もいらない。私の体は一体何を燃料に動いているのかと思うこともあるが、神様がいるのだから科学で説明できない超常のこともあるだろうと深くは考えていない。とはいえイケメンと結ばれないことを悟った結果、電子の国のイケメンにつぎ込むことにした。一部のソシャゲコミュでは石油王とあだ名されているらしい。心の闇をほって金脈を引き当てているのであながち間違ってはいない。
そして今日私は国会の答弁に参考人もとい参考骸骨として呼び出されていた。私の有用性に気がついた一部議員が国の意向で使えるようにスケルトン特別法なるものを作ると息巻いているらしい。
「今日は君の活用に関しての意見を聞くために呼ばせてもらった!」
活用って何様だよ・・・・。与党議員がそんな事を言ってきたので
「わかりました。では実際に私の能力を証明するため、ここにいる方の情報をお知らせしますね。」
そう言って何とかを見る会や、贈収賄で捕まった議員の選挙資金のながれ、中抜企業との随意契約決定までの口利きなどの話を口真似などを交えながら延々とさせてもらった。私の声は視聴者に届かないがメディアの方で国会中継用に声優さんを事前に呼んでもらっていたので通じたと思う。
「まてええええええええええええええええ。何を勝手に喋っているのだ。やめろ!やめんか!」
そう叫んでいたような気もするが、耳もないので聞こえない。心の声は任意にシャットアウトできるのだ。
結果、国会はスケルトンどころの話ではなくなり大騒ぎ。落ち着いてからもこの法案は永久にお蔵入りになったらしい。二度と国会には呼びたくないらしい。与野党問わず、脛に傷のない議員などいないのだろうね。
出てこさせなければやられなかったのにw
結果的にイケメンと結ばれることもないが穏やかな生活が送れている。生活ではなく死活なのかもしれないが神様に言われたように宴会芸もしなくなった。
鼻もないしね。
死んでからお騒がせしているのでママンには私のことを知らせていないけど、私は今日も元気です。死んでるんだけどね。
そして気になる人がいるとたまに囁きかけている。
(わたし、お姉さん。今貴方の心に直接語りかけています。)
~おしまい~
お姉さん「あなたの投稿した作品を朗読します。ご近所様にも聞こえるように。なお念話のため耳栓や手で耳をふさぐ等の行為は無意味です。」
作者「ヤメテクダサイ。シンデシマイマスorz。」
懸念していた通り婚約破棄もざまぁも絡まないとPV10分の1ですね><
物語としては過去最低のPVと評価です。
まさか週初めに投稿したエッセイにも届かないとは・・・
題名とあらすじも悪いのかもしれませんが一番悪いのは実力のない作者ですね。
まあ別作品用のアイディアは得たのでそのうちリベンジします。
とはいえ闇堕ちしたのでシリアスを書き始めました。
一月以内には公開します。中編になりそうです。




