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『アノヒトキタン』

「アノヒトキタン」

作者: 新開 水留


 世の中には、いろんなやつがいるよな。

 魔訶不思議な力をもったやつがたくさんいる。

 俺も他人をとやかく言えた義理じゃないが、本当に人間なのかを疑いたくなるやつだっている。

 巷じゃいまだに「この世に幽霊はいるのか」なんて議論が交わされたりするらしいが、おめでたいこったな。俺の周りにいるやつらと引き合わせれば、一体どんな反応するんだろうな?

 なんせ、生霊を飛ばすやつがいる。

 幽霊の通り道をこじ開けるやつだっている。

 中でも個人的に、こいつぁ文字通り抜群だと思うのが『治癒能力』を持った女だ。自分でも他人でも、肉体の損傷をたちどころに修復できる女がいるんだ。

 とびきり凄いのはその力だけじゃない。

 誰もが一度は心奪われる『超』のつく美人様と来た。

 世の中にはホントにいろんなやつがいるが、あのひとを越える存在は、まあ、この俺が死ぬまでには二度と現れないだろうな。




 夕暮れのビジネス街を、人気の少ない方へと向かって歩く。

 夜の帳に追いつかれ、辺りが暗闇に呑まれる頃、俺はその店に辿り着いた。古い雑居ビルの地下へと続く階段を下り、重たい木製の扉に右手を押し当てると、少しだけ開いた扉の隙間から珈琲豆の香ばしい匂いが漂ってきた。

「お疲れさまです」

 声を掛けながら店の中に足を踏み入れると、温かみのある間接照明の中でテーブル掃除をしていた一人の女性が身体を起こした。腰巻きエプロンがこの世で一番似合う女性だと思う。

「ああ、バンビ。お疲れさん」

「こんばんわ」と会釈。

 壁際にボックス席が二つ。入り口の正面にカウンター席が四つあるだけの小さな喫茶店だ。そして名前のないこの喫茶店を切り盛りしているのが、俺のことをバンビと呼んだエプロン姿の女性、秋月六花(アキヅキロッカ)さんである。

 俺の名は坂東美千流(バンドウミチル)。今年で四十二歳になるが、ここだけの話、秋月さんは俺よりも年上だ。見た目の話をすれば、誰がどう見たって二十代にしか思えない容姿であるにもかかわらず、だ。何を隠そう彼女は自分の持っている『能力』で、肉体の衰えすら克服しているのである。すでに二十年以上の付き合いになるが、出会った当時と全く変わらないのだから恐れ入る。

「相変わらず疲れた顔してるなあ」

「すんません姉さん、景気悪い面で」

「ふふ、まあ、座りたまえよ」

「うす」

 促されて俺がカウンター席のスツールに腰かけると、カウンター内へとまわった秋月さんは目敏く俺の手元を見つめ、「どした?」と聞いてくれた。俺は「仕事中のちょっとしたやつです」と簡潔に答え、包帯に滲んだ血が綺麗に磨かれたカウンターに付着しないよう、スーツのポケットにしまい込んだ。

「見せてみ」

「いやいやいやいや、いいっすいいっす。こんなものわざわざ姉さんに見てもらうような傷じゃないですから」

 俺は遠慮して答えるも、秋月さんは差し出した右手を引っ込めようとしない。俺はぺこりと頭の位置を下げると、おずおずと秋月さんの指に自分の汚れた手を乗せた。すると秋月さんは左手を顔の横に持って行き、おどけた表情で目を見開くと、

「ハンドパワーです!」

 と言い放った。

「ふ」

 古い、とは言えない。だが秋月さんの左手と顔に注目していた俺を嘲笑うかのように、何もされていない筈の俺の右手の傷が、…癒えた。実を言えば俺の右手は、割れたガラスの破片が人さし指と中指の間に入り込み、手の甲真ん中辺りまで裂けていた。そんな病院で手術が必要なレベルの怪我でさえ、痛みを感じる暇もなく完全に治ってしまったのだ。これが、秋月六花の治癒力である。

「その左手なんだったんすか」

 俺が包帯を解きながら言うと、

「様式美だよ」

 と彼女は微笑んだ。

「っは!」

 俺は思わず声に出して笑い、そして「いつもすんません」とカウンターに額を付けて礼を述べた。




「昨日の話なんだけど」

 と、秋月さんは言う。「丁度今、バンビが座ってる席に、三十代くらいかな、若い見た目の男が座って…」

 今日、俺は秋月さんに呼ばれてこの店を訪れた。どうやら、その男性客の話が用件らしかった。

「さっきのバンビみたいに音もなくすーっと入って来て、そこに座って。何を注文するのかっていう段階でさ、急に言うわけ。……僕、体が物凄く柔らかいんです」

 黙って話を聞いていた俺は一瞬ぼーっとなって、「なんすかそれ」とだけ返した。

「分かんないだろ? 分かんないよね? 私もどう言っていいかさっぱりでさ。へえ……そうなんですねえって」

「…はあ」

「でさ、そのまま男は話し続けるんだよ」


 昔はそうでもなかったんですけど、体が柔らかい方が何かと便利ですし、色々試行錯誤して、柔軟体操とかして、今は物凄く柔らかいんですよねえ。


「あー、そうなんですかあ。もしかして、前屈で床に両手の平着いたりできます? って乗って聞いたら、『当たり前でしょ』って真顔でちょっと怒っちゃって。なんだこいつと思って。面倒だから聞いてあげたわけ。具体的にはどれくらい柔らかいんですか? なんか、ヨガマスターみたいなポーズ取ったりするのかなと思って」

「……はあ」

「したらさ、そいつこう言ったのよ」


 ……マンションの、玄関扉。あれについてる新聞受けからあなたの部屋に入れます。


「はあッ!?」

 思わず俺は声を上げ、腕組みしながら困った顔をしている秋月さんを見つめた。「そんなわけないじゃないっすか!なんすかそいつ!ストーカーかなんかですか! おお、俺がとっ捕まえてしょっ引いてやりますよ!」

 言い忘れたが俺はこう見えて一応警視庁の人間だ。一般的な刑事とはまた違った仕事をしているが、警視庁所属であることに違いはない。すれ違う誰もが百発百中で振り返る、この秋月六花に言い寄る変態野郎なんざぁ、俺がギッタギタのメッタメタのボンロボロのサンドバッグの中から砂がズザザザアーってしてやる!

「というか、その前にさあ」

 と、秋月さんは言う。俺とは違い、冷静な声だ。「どう考えたってあり得ないでしょ、そんなこと」

「あ、ああ、まあ、そうか、そうっすね」

「そうなのよ。確かに細い男の子ではあったけどね、せいぜい腕が入るかどうかでしょ」

「それだって普通は無理ですよ。それに新聞受けって、受けっていうくらいだからこういう、新聞が下に落ちないように受け皿みたいなのが設置されてるんで、手が入った所で袋小路ですもんね」

「そうそうそう。だからさ、言ってやったわけ。それは相当柔らかいね~って。これ完全に馬鹿にしてるでしょ。だけどその子、にやにや笑って、そうでしょ、ありがとうございますだって」

 気持ちの悪い話だった。

 人体の限界と新聞受けの構造上、柔らかければどうにかなるという問題ではない。それより何より、初対面の女性に対し、部屋の中に侵入できると自慢気に豪語する思考回路がまず異常じゃないか。出来る出来ないの話ではない。考えている事が気持ち悪いのだ。

 ところがだ。

「でさ、昨日の夜だよ」秋月さんは言う。「もうそんなのすっかり忘れて、寝てたらさ。耳元で声が聞こえて」

「……へ?」


 来ましたよ。僕、本当に柔らかいでしょ。


「飛び起きた。本当もうすぐ横、ここ、頭の横らへんに物凄く細い何かが立ってるんだよ。ヌメヌメとした光沢のあるどす黒い何かでさ、しかも鼻がひん曲がる程血生臭いんだ。私慌てて飛び起きて、振り返らずに玄関まで走って扉開けて、したらさ、……足元に人間一人分の生皮が大量の血溜まりん中に沈んでるわけ。本当に新聞受けから入って来た! と思って。しかもよ、それって柔らかいとかじゃないでしょ。あの狭い新聞受けから体をねじ込んで、皮膚だけ残して中身がズルンと入って来たんだよ。……息が止まった、ほんと。ゆっくり振り返って部屋ん中見たら、あいつはそこに立ってた。異常に細い、人間の中身だけの存在が、ニヤニヤ笑って私を見てるんだよ」

「……なんすか、……それ」




「ていう夢を見たんだよ」

「なんなんすかそれッ!」

 俺は身を捩ってスツールから飛び降りた。背筋が凍る思いだった。自分の呼吸まで止まっていたことに気づき、ため込んだ息を吐き出すと同時にぶわりと大量の汗が噴き出た。「ゆ、夢って、姉さん」

「ごめんごめん、びっくりしちゃった? バンビにも怖いものあるんだね。でも考えたら分かるでしょ、自分で受け皿の話しておいてさぁ」

 いや、怖いとかそういうんじゃない……あんただよ。

 あんたの身に異常な危険が差し迫ったことに俺は心臓バクバクさせてんだよ、それを、夢って!

 ……夢って。

「なんか、嫌な感じっすね」

 俺はそう言いながら再びスツールに腰かけた。「世の中にゃあ、本物の予知夢を見るやつだっていますからね」

 俺の言葉に秋月さんは頷き、神妙な顔つきでこめかみを指で押さえた。「ねー。夢で終わってくれたらいいけど」

「どっからが夢なんすか?」

 と、俺は聞いた。「その三十代くらいの細い男がこの店に来たのは、間違いないんすか?」

「それは、……まだ」

 来てない、のか。

「何だ、そこからもう夢なんですね? なら良かった。夢ってのは意外な部分で現実と繋がってたりするもんなんで、実際そいつの存在が確かなものなら、何かある前に探し出して身柄押さえんのもやぶさかじゃないっすけどねえ。じゃあ、まあ、とりあえず、そんなバケモノ野郎は存在しないってことで、それでいいっすね?」

「うーん。まあ、そうだよなぁ」

 釈然としない顔つきではあったが、秋月さんもそう答えざるを得ない様子だった。夢の中で起きた事象に心当たりがあるとか、あるいはその男性客の存在が現実と結びついているならば、用心が必要なケースだと俺も思ったことだろう。だが男の存在自体が怪しいとなれば、もはや夢は夢でしかないのだ。

 悪夢を見た当人である秋月さんにとって不服だろう。その恐怖自体は本物なのだから。だが、秋月さん自身も相当な力を持った霊能者だという事を、忘れてはならない。「悪夢にうなされたー。やだー。こわーい」。……そういう事を考える人ではないことだけは、間違いないと断言できる。

 



 また何かあったらいつでも呼んで下さい。

 ひとしきり思い出話を交わし、美味いコーヒーを飲んで店を出た俺は、人気の絶えたビジネス街をとぼとぼと歩いた。…気持ちの悪い話だった。そう思いながら、吹き付けるビル風に冷たさを感じて首をすくめた。その時だ。

「はい、坂東」

 上着の内ポケットで振動する携帯を取り出し、耳にあてる。

 ザザ、というノイズの後に、

『今どこだ?』

 と尋ね聞く声。電話口から離れた場所で話しているのか、相手の声はやたらと遠かった。

「え、何?」

 俺は立ち止まり、反対側の耳の穴を携帯を持っていない方の手で押さえた。

『坂東、今どこだ』

「あ、椎名さんですか?」

 仕事の上司だった。「どうされました?」

『都内か?』

 と更に居場所を聞いて来る。

「はあ、椎名さんこそ今どこです? なんか音が遠いっすけど」

『そうか? まだ署から出とらんのだが?』

「あ」

 声が戻って来た。今は通常通りの音量として聞こえる。

「そうでしたか。いや、俺も都内ですよ。急用ですか、戻った方がいいですか?」

「いや」

 と椎名さんは答え、先程入って来た通報内容を話して聞かせた。それは次のようなものだった。

 都内某所に、通報者が先祖代々管理して来た祠があるのだという。その祠が何者かによって荒らされ、さらには祠の深部で奉って来たご神体が失われている、というのである。そのご神体は強い霊力を有しており、単なる希少価値狙いの盗人が不用意に触れようものなら、たちまち霊障を受けてしまうだろう、という話だった。

「あー、まー、よくある話っすねー」

 言ってなかったが、俺の仕事は警視庁内部で秘密裏に組織された、心霊現象専門の捜査員だ。『広域超事象諜報課』、通称・チョウジと呼ばれる部署の職員である。

 椎名さんから聞かされたような事件は、正直なんの驚きも感じない程日常茶飯事だ。墓荒らしという言葉があるように、祠荒らしも存在する。動機は色々考えられるが、実はそのほとんどが、気の大きくなった酔っ払いが引き起こすはた迷惑な事故だったりする。

「で、ご神体ってなんなんです? 地蔵かなんかですか?」

『…ザザザッ…だ』

「え?」

 まただ。ノイズが入って聞き取れない。

「椎名さん、もう一度お願いします」

『ザザッ、ザザザッ…だ、坂東!」

 その時だった。

 電波への影響を気にして高いビル群を見上げていた俺の足元を、何かが物凄い速度で通過した。一瞬だけ目の端で捉えたそれは、黒く細長い何かだった。

「なんだ、今の…」

『坂東ッ、聞こえるか!』

「あ、はい、えっと…?」

『蛇だ! 坂東、祠から姿を消したご神体は、蛇神だッ!」

「……ヘビ」

 復唱し、細長い影が走り去った方角を振り返った俺の全身が粟立った。

 やばい。

 そっちの方角はやばい。

「…姉さんッ!」




 秋月さんの喫茶店へ舞い戻った俺は、携帯電話を握ったまま重たい扉を開けて中に入った。

 そこで見たものは、脱皮したばかりの皮がまだ体にこびりついている黒蛇を、片手で掴み上げて笑っている秋月六花の姿だった。

「姉さん、そいつぁ…」

「いいもん捕まえたー。ただの蛇じゃあ、ないみたいだねー」

 そりゃあそうだろう。祠から抜け出し、この世へ発現した蛇神のご神体そのものだ。人間が素手で触れていいわけがない。そもそもが、一見して小学生ぐらいあると分かる馬鹿デカい蛇に絡み付かれて、この人怖くないのかよ…?

「姉さん、いや、それ」

「扉も開けずに飛び込んで来たんだ。この世のものじゃない。見ろよ、バタついてる体のそこここから霊気が逃げ始めてる。下界に出るのは久し振りなのかな?」

「あ、いや」

 秋月さんに捉えられたその蛇は、胴体をのたうち回らなせなが彼女の右腕を締め上げようと必死だ。その身体のいたるところから、しゅーしゅーと音をたてて黒煙が立ち上っている。

「ボロボロの身体してるわりになかなか強い霊力を持ってるみたいだけど、はぁん、なるほど、こいつが夢の正体だったわけだ」

「いや、そうかもしれないっすけど」

 秋月さんは目を輝かせて口角を上げる。突如侵入してきた蛇に纏わりつかれながらも、楽しくて仕方がない、という顔をしていた。

「どこぞの名のある霊体なのかもしれないけどさ、私にちょっかい掛けてきたこと後悔させてやろうじゃないか」

「いやいや、姉さんそれはマズイっすって!」

「バンビ、私さあ、一度でいいから試したかったことがあるんだよ」

「え、ええ? 何言ってんすか!」

「この世に妖怪とかバケモノの類が本当にいるんならさあ、そいつらひっ捕まえて限界まで修復してみたかったんだー」

「い、いや!」

 秋月さんの頬は紅潮し、彼女の手の中でのたうつ黒蛇のあえぎに、うっとりしているようにすら見えた。

「丁度いいじゃん、ここには私とあんたしかない。どうだろう! 邪なこいつを修復し続ければ悪霊、霊体、妖怪の類から一気に最古の原始生物にまで戻せたりすんのかなァッ!?」

「姉さんやばいっす!この件もう既に椎名さんの耳にも入ってます!それにそれ、この土地の蛇神様です!」

 両手を前に突き出して必死の説得を試みる俺の健闘も虚しく、秋月さんは肩を揺すって笑い、こう言い放った。

「……上等じゃん?」

 煙を上げていた黒蛇の身体から眩い閃光が放たれた。



 世の中には、いろんなやつがいるよなぁ……。

 たまたま自分の店に侵入してきた不運な蛇神を握り締め、秋月さんは全力で治癒能力を叩き込んでいる。その間、彼女はずっと声を上げて笑っていた。魔女の高笑いにしか見えなかった。

 ずっと手に持ったままだった携帯電話が震える。俺は秋月さんとその蛇を見つめたまま、電話に出た。

「…坂東」

『ど、どこにいるんだ坂東! 何やってる! 相手は数年前にも一度祠の封印を破って逃げ出したことがあると分かった。蛇神だなんだと言われちゃいるが、その時は死人も出てるんだ。相当厄介な化け物だぞ!』

「…椎名さん?」

『どうした!?』

「椎名さん、こいつァもう、…どっちがバケモノか分りませんよ」

『なんだと!?』

 俺は自分が見ているものが信じられなかった。

 真っ直ぐに体を伸ばせば、二メートルはありそうな大蛇だった。とぐろを巻いて丸くなれば、小学生一人分くらいの存在感だ。その蛇が、大声で笑う秋月さんの手の中でのたうち、黒煙を放出し、眩い閃光に飲み込まれた後、最終的にはただの土くれとなってバラバラと床に落ちた…。

「つ…ち?」

 秋月さんは手に残ってた砂埃をパパンと叩き落とし、冷静な表情で俺を見つめ返して来た。

「土ってこたぁ、こいつは最初、信仰対象としての土偶か何かだったんですね?」

 そう尋ねる俺に、秋月さんはつまらなそうな顔でこう答えた。

「所詮は人間が作り上げた偽物の神だ。ひとの部屋に夜中侵入しようなんて企む程度の低い神様なんざァ、いない方がマシってもんさ」

 頷く俺から緯線を外して、秋月さんは小声で呟いた。「本物の妖怪やバケモノなんて、そうそういるわけないよな…」

 なんでがっかりしてんだよ、俺はそう思いながらも怖くて口には出せなかった。

 ぶるっと体が震えて背を向けた所へ、秋月さんの遠慮のない声が浴びせられた。

「帰るまえに片付けて、その砂。あ、そうだ、記念に持って帰れば?」

 甲子園か!

 そう思いながらも、やはり怖くて口には出せなかった。




         『アノヒトキタン』 了




 


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