【修正版】2
色々な神話の生物の名前が出てきますが
これから登場するのかは未定です
《なんだ、喋れるではないか……お主らに聴きたいことがあるのだが、ちと聞いてはくれぬか》
目の前の生物は微動だにせず、こちらを見ている
いや、微動だにせずというのは間違いだろう、よく見ると手に持っている鉄の塊がカタカタと音を立てるほどに目の前の生物は小刻みに震えている。
何故だろう、自分がいた時は強者を前にすると己をその強者を踏み越え存在を示そうとする為に挑んでくる
しかし、この目の前の生物は何故震えている?何故額に汗を滲み出している。
待てよ?…昔、グリフォンのジジイから聞いたことがある。圧倒的過ぎる者、天変地異が起きても超えられない壁を前にしたとき、弱き者は"恐怖"という現象に襲われるという。その現象は今の目の前におきている事を言うらしい。
成る程、これが恐怖か…… "くだらん" ………ただの弱者の喘ぎではないか
この世界において弱過ぎる者は必要としない、強者に狩られるだけの餌だ…いっその事目の前の生物を殺してしまおうか……、いや待て落ち着け、此処をどこか聴きだす為に呼びかけたのだろう、殺すと言うのは現状況において"愚か"なことではないか?…
まぁ、ただ思考の海に浸っていても仕方ない、話を進めるか…
自分は今度は相手が恐怖という状態異常だとするならば、直せばいい。
《【グレーターオールリセット】》
【グレーターオールリセット】このスキルは"ありとあらゆる物"を指定したところだけ、異常な部分を元の状態にリセットするスキルだ、今回の場合は目の前の"生物"の"恐怖"をリセットした
「は……俺たちは、何を…」
やれやれ、ようやく治りおったか
《ようやく、治ったか、では先の答えをおしえてはくれぬか…》
「…………ッ!!??…【エレメンタルバハムート】ッ!?…みんな!俺がこいつを止める時間を稼ぐ!その間に逃げろ!」
「そんな!貴方を置いていけるわけないじゃない!私も戦うわ!」
「馬鹿!!此奴に勝てるわけないじゃないか!?2人でいったって結果は同じだぞ!」
「クソッ!"レミィ"!ギルドにこの事をワープで行って伝えてくれ!!」
「私……は…逃げたく…ない」
「なんでだよ!!」
「なんでかってか?…俺たち…今までなんのために4人で冒険者してきたんだよ」
「クッ………みんな、一緒に戦ってくれ!」
なんだ…この"生物"は 弱者が何をほざこうか…この【覇王種 スラング】と戦うだと?冗談は程々にしとけよ…愚か者め…
《静まれ、愚者供、我は聴きたいことがあると申しておるのだ…下手な茶番は止め我に付き合え》
「なに………?」
リーダーっぽい雄が喋った
この雄が言った『なに?』は色々な意味が込められているのがなんとなくわかる
しかしそんなこと自分は知らん
《まず一つ、此処はどこだ?見た感じだと東ドルン平原だと思うが、此処まで、離れた覚えはないのでな、詳細を知りたい》
「東ドルン平原?…神話の平原の事を言っているのか…?」
「やっぱり…こいつ……危険…」
「待て待て、せっかくどうにかなると思っているのに危ない事するんじゃないわよ」
「此処は交渉得意な俺がしゃべるよ、リーダーは下がっとけって」
「あぁ、頼んだ」
「此処はナルデワ草原だ」
《ナルデワ草原?聞かぬ地名だな…グリフォンの老者がデマを言ったとは思えないし、どうするかのう》
「そのバハムートさんよぉ、東ドルン平原は神話の世界の地名だぞ…?」
《神話…?神なら我は数度戦った事はあるが、そいつらが作った話なのか…?》
あの戦いは楽しかった、『我々は"神族"だ』とか言って天から降りてきた不思議な形をした生物に急にこの地を支配することになったとかゆうから……む?この目の前の生物、神に姿が似ているな、羽こそないし、神々しい防具などつけてはいないが…
「まさか……いや…ない…はず」
なんか呟いてるけど…
《お主ら、神に姿が似ているが…神の族なのだろう?》
「え、いや、神は天に存在して俺たちを創り出した存在って伝わってるから…んー…族ではないと思う、そんなことよりも、貴方のいた所には、【覇王種 スラング】というキマイラはもしかしているのか?」
男が何かを確かめるように問うてきた
キメラ…?お通に自分はスライムだが
ここは自分じゃないふりわした方が話が早い気がする。
《あぁ、いたな…軽く地面を叩いただけで、大穴が出来ていたな…》
「やっぱり…貴方は神話生物……バハムート…龍王?…でも龍王はフェンリルとニーズヘッグとヨルムンガンドに殺されたって書いてあったはず…」
なにやら1人でブツブツ呟いてるが
その呟やきすら自分の耳は聞き取る。しかし自分が友と決めた龍王がフェンリル等の中強種族に負けるわけがなかろう…
《我の友の龍王があのようは中強種族に負けるわけがなかろう…何を根拠に言うておるのだ》
「え、という事は貴方は龍王ではない?」
あ、しまった…んーじゃあ面倒いし竜王でいいや
《我は竜王だ、すまんな今は龍王の姿を借りていたのをすっかり忘れてしまっていた》
どうするか…竜種はいたけど竜王なんていなかったからな…あいつでいいや、竜の族長
そして俺は【変幻】を使う
俺の身体は銀の身体から純白に変化し、二足で立つ、そして銀色の鱗は純白の羽毛になる。
そして俺は言う
《これが竜王だ》
続く
次回、スライム出てきます