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境界のクロスシティ  作者: 空廻 永遠
第二章-境界的日常生活『始まり』-
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図書館競争『迷子発生』

今回は白亜視点に戻ってお話が進みます。

それを把握のうえどうぞお楽しみください。

スタート、とは言われたものの迷うな。

俺は冥夜さんとペアになったわけだけど、まずはここにはないとみて、動くべきだろう。


「さて、白亜君はどうするかな?」


冥夜さんが試すような目で問いかけてくる。


「とりあえずはここにはないと見て、入り口付近にあった地図でも見に行こうかと思います。」


「ほう、よく見ていたね、俺は最初に来たときにはまったく地図の存在なんて気付かなかったよ。」


冥夜さん、冷静で丁寧イメージだが、もしかしたら意外とそうでもなかったのかもしれないな。


「いえ、ただ集中力が無いだけですよ、ついワクワクしてしまってずっと回りを見ていたからつい目に入っただけですよ。」


そんなたわいもない話をしながら来た道を戻り、地図の元までたどり着く。


「んー、地図には特には書いてないですね。とりあえず携帯できるものは手に入れたのでもう少し調べようと思うのですがどうでしょう?」


「あぁ、君の好きにしていいよ。俺はあくまで保護者的なポジションだからね。」


冥夜さんは本当に静かで冷静な人だ、でもどこか、なぜかこれが本当の冥夜さんじゃないような気がする。自分でもなんでこんな感覚が湧くのかは分からないけど、そう思えてしまうのだ。


椅子に座り、地図をもう一度念入りに見直す。


「んー、なにかヒントがあるとは思うんですよね。」


「そういえば、白亜君のお父様は『水瓶アクエリアス』だったよな?」


冥夜さんが少し声を落として問いかけてくる。


「そうですね、残念ながらずっと教えてくれなかったので知ったのがつい昨日の話ですけどね。」


「そうか……ならば後で君のお父様の話をするべきかもな。知らないままでは恐らく学校とかで大変になる。」


なぜ大変になるのかはまったく分からないが、自分の父親の事を知らないで居るのも嫌だし、是非聞かせて貰うことにしよう。


「はい、是非お願いします!あ……このQRコードずっと関係ないと思ってたけど、もしかして……。」


読み取ってみると、ひとつのアプリが出てきた。


「正解を導けたようだね。そう、そのアプリ『大図書館』が答えになる。そのアプリがあれば大図書館内の様々な情報が入手出来る。そして、そのアプリにある階層移動。それが別のフロアに行く鍵になる。」


アプリをダウンロードして階層移動のメニューを開くと様々な階のボタンと軽い情報が出てきた。


「これで2階に行けば良いんですよね?」


「あぁ、では行こうか。」


ボタンを押すと一瞬目の前が真っ暗になったかと思うと次の瞬間には違う光景が広がっていた。

そこにはもうすでに着いていたヴァンのペアと、大量の本棚が円形のドームに広がっていた。


「おや、どうやら2位だったようだね、他の2ペアを待つとしよう。」


そういってヴァンと愛龍さんのもとへ移動すると、丁度そのとき後ろからヒカルとルーニャさんが出現する。


「あらら、残念ながら3位だったのね。」


ルーニャさんが微笑みながら歩いてくる。

ヒカルも俺と一緒にヴァンのもとへ移動する。


「遅かったな二人とも、まぁ、ルースが一番遅いのは予想通りだけどな……。」


ちょっとの時間しかたっていないのに、何故かものすごい懐かしい感じがする。


「まぁ、お互い色々あっただろうし、楽しく来れたから良かったんじゃないか?」


そういって再開して楽しく話しているところに、焦った様子の千里さんが現れた。


「皆、すまない、ルースちゃんが迷子になってしまった。」


その言葉で楽しさ等がすべて吹き飛び、その場は一瞬にして凍りついたのだった。

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