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第一話 都会は規模がでかいが神様は小さい

俺は今日、田舎から都会に引っ越してきた。

元いたところは小さい住宅地がありそこから少しでも外に出るとほとんど田んぼが広がっているところだった。

放課後はいつもみんなで近くの田舎にしてはでかいショッピングモールに遊びに行っていた。

ほかの学生たちもみんな放課後は行くところがないのでそこにしか来ない。

なので夕方は学生でいつも溢れかえっている。

ほかに一切特徴がない。

そんな何もないど田舎から俺は大都会へと引っ越しをしてきた。

「さすがに人が多いな……」

見慣れない群衆、道路も車だらけ。

おまけに電車も1時間に一本ではなく5分で一本。

すれ違う人々、緑といえばきれいに整備された街路樹がきれいに並んでいるだけ。

土などはほとんどなくコンクリートにおおわれている。

そんな中俺は家族のだれよりも先に新しい我が家に行きたいといい一人で来た。

しかし目に入るものすべてが予想以上で俺はびくびくしながら人ごみに流され歩いている。

「こんなに人がいるなんて予想できなかった……」

こんなに人が歩いているのはショッピングセンターが有名アイドルを呼んだときより多いのである。

「あんな群衆を見るのはもうないと思ったが毎週末あれ以上の人が町を闊歩するのか……」

少々後悔しながらもめげずに進んでいく。

人にもまれ時々ぶつかりながらも人々は振り返りもせず進んでいく。

「田舎だったら絶対立ち止まって謝るのに……」

携帯の誘導に従いながら目的地を目指すと途中でゲームセンターが目に留まった。

「やっぱり都会はゲーセンまでも丸々ビル一つ使うんだなー」

少し気になったので入ってみることにした。

案内の張り紙を見てみると各階にゲームの分野が分かれていた。

「えーと音ゲーのブースは三階か」

三階に上って目的のゲームの近くに行くまで人がプレイしているところを遠目から見てみるとうまい人がほとんどだった。

「やっぱり都会はすごいな……」

田舎では少しうまい人がプレイしているときには人が群がっているものである。

※音ゲーマーは比較的変人が多いので注意しましょう。

しばらくしてプレイを終え満足して外に出てみると少し通りを歩く人が減った気がしたので急いで我が家へ向かった。

   ▼   ▼   ▼

新しい我が家へ着いたのは二時間後だった。

「あまり道のりはないのに信号の多さや怪しい宗教勧誘など手間取ることばかりで時間がかかってしまった……」

都会怖い。

しかし我が家の周りは人が少なく比較的過ごしやすかった。

「それでは家で疲れた体を癒すとしますかー」

ドアを開け我が家に入り風呂の準備をしようと脱衣所に入り風呂場の曇りガラスのドアに手をかける。

するとなぜか風呂場のドアが開かない。

「ここ少し古い物件だけどここまで立て付けは悪くないはずなんだが……」

どんなに引いても押しても蹴ってもバットで叩いてみても開かない。

「おいおいこれはどうなってんだよ……」

戸惑いながらもおろおろしてると中にうっすら影が見えた。

「おい!誰かいるのか!?ここ俺の家だぞ」

正確には俺の親が買った家を我が物顔で主張する。

さっそく泥棒でも入ったのか?

すると中から返事が返ってきた、それも手紙で。

「私の家から即刻立ち去れ……?ってここは俺の家だぞ!!」

俺の親が金出して買った家だが。

ドアをドンドンと叩くとなんにも反応がなくなった。

突然背後に殺気を感じた。

「お、おっかしーな~俺以外には誰もいないはずなんだが……」

恐る恐る後ろを振り返ってみる。

しかし誰もいない。

一安心して顔を元の位置に戻す。

すると風呂場のドアが開いていた。

そこで俺は数十秒固まる。

なぜなら中には無精ひげを生やした中年のおっさんが全裸でいたからだ。

俺は何とか体を動かし急いでドアを閉める。

「いやー……初めて都会に来たんだ……幻見るくらい疲れているんだろ……」

意を決してもう一度ドアを開けてみる。

「あ……」

まだいる、つか目あってる。

しかもこっちをまじまじと見てる。

急いでドアを閉める。

「よし今日はもう寝よう……明日はいろいろ大変だしなー」

急いで風呂場を離れ俺の部屋に行く。

「今のだれだ……?俺の家?人間はおかしなことを言うなぁ……」

   ▼   ▼   ▼

しばらくして俺は簡単に敷いた布団で寝ていた。

すると何か気配を感じる。

体を起こしあたりを見回してみる。

部屋の隅に白い靄がかかっていた。

「なんだあれ?」

布団からゆっくり起きて近づいてみるとどうやら人の形をしているらしい。

「泥棒か!?」

つい大声で言ってしまったのが間違いだった。

その瞬間から動けなくなってしまった。

「あれ……体が動かない……」

白い影はゆっくりと立ち上がり近づいてくる。

一歩ずつ近づいてくるたびに形がはっきりしてきた。

「……」

息をのむ。

このまま身体が動かなければ何をされるかわからない。

怖くて目を瞑る。

「誰が泥棒だって?あん?」

聞こえたのは女の子の声。

恐る恐る目を開けると目の前にはしかめた顔をした少女。

巫女服を着ている。

「へ……?ロリロリ巫女な泥棒だ」

少女はこぶしを握りはぁーと息をかけて一発。

「ぐはぁ!」

みぞおちにクリーンヒットと同時に体が自由になる。

「どぁれが泥棒だバーカ!」

随分とご立腹らしい眉間がピクピクしている。

「私はこの家の守り神だぞ!なのに人を泥棒扱いしやがって!」

「へ?守り神?」

なんだ……そのロリっ子が守り神……?

「なんか疑いのある顔をしているな。そんなに信じれないのなら証拠を見せてやろう」

そういうと少女は宙に浮き上がった。

「どうだ?少しは信じたか?」

「おおー最近の子は空も飛べるようになってるのかー俺も昔空飛ぶ練習してたっけなー、しっかしみぞおちがいてーや」

「こいつアホだな」

「アホとは失礼なこう見えても成績優秀、無遅刻無欠席、彼女なしどっからどう聞いても完璧だろ!」

「いや最後のはどうかと思うが」

少女はあきれ返ってしまったのか地面に下りてきて俺の布団を占領する。

「私は疲れた寝る」

「おい!それ俺の布団!神様頼みます俺に布団を譲ってください!」

「やだ」

「どうかお願いします!どうかご慈悲を!」

神様は無視して毛布を頭までかぶる。

「俺の布団が占領されてしまった……」

諦めて床に直で寝ることにした。

「あ、そういえば風呂入るの忘れた。まあいいや明日の朝入ろう」

ここから波乱万丈な家族を巻き込んだこの家の守り神様との日常が始まるのだった。


物語を書くこと自体久しぶりなのでいたたまれない点が多々あると思いますが生暖かい目で見守ってください。

かなり不定期更新ですので上がっていたら見てやるかぐらいでお願いします。

コメントとかいただけるとモチベが上がります。

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