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第3話

勇成輝彦「改めまして俺は勇成輝彦っていいます。テルと呼んでください」

ミルコ「僕はミルコといいます」

ティーア「ティーア=エーベルリンよ。ティーアでいいわ」

テル「ありがとうございます。それで、ここは日本ではないよね?」

簡単な自己紹介の後、テルは早速最も確認したいことを聞いた。


ティーア「ニホン?うーん。。。聞いたことないわねぇ。。。そこから来たの?」


テルは若干肩を落とし答える。

テル「来たというか多分つれて来られたんだと思う。だからさっきここに現れた方法も俺は説明できない。多分ティーアが聞きたかったのそのへんだよね?」

ティーア「そうなんだぁ。まぁ聞きたかったのはあの謎の現象の事が一番だったかなぁ」ティーアもテルと同じく若干肩を落とし答える


テル「でも本当にこんなことが起きるとはね」

そう言いと突然

テル「メニュー、ヘルプ、詳細、ステータス、目次、システム、コマンド」

テル「閉じる、ログアウト、サインアウト、退場、退出、帰還、帰る」

ティーアとミルコが不思議そうな目で見る中一人

謎の言葉を言いながらテルは指で縦や横に空を切るようにする。


ティーア「・・・何かの魔道の詠唱?」

テル「いや・・・・ちょっと友達から聞いた事を試してみただけ。でもダメっぽい」

ミルコ「よくわからないけどさっき言ってた『連れて来られた』ってどういうこと?」


テル「あーごめんごめん。多分だけど、俺はこことは違う世界から来たんだと思う。例えば、二人とも耳が尖ってるし、へんな・・・変わった服装してるけど、俺がいた所ではそんな人いなかったし、そんな服着てる人もいないんだよね」

ティーア「それでテルがいたのがそのニホンってところだったの?」

テル「そういうこと・・・・でも崖から落ちて死ぬとこだったからもしかしてここは天国なのかなぁ?」

ミルコ「もしここが天国なら僕たちは何?天使?そんなわけないじゃないか」

テル「だよね~まぁとにかく生きてるんだから気長に戻る方法探してみるわ」

テルは状況が飲み込めたような顔をして、回りを見渡した。


ティーア「何か当てはあるの?」

テル「ない!」

ミルコ「魔族に襲われたらどうするのさ?」

テル「魔族?・・・モンスター的な?」

ミルコ「もんすたー?何それ?おいしいの?」

ティーア「にほんではそのもんすたーってのが出るんでしょ。私たちでいう魔族みたいな」

説明が無くとも大体を理解するティーアに対してミルコの頭上にはハテナが出ている


テル「いやいや、日本にモンスターはいないよ。ゲームとアニメの中だけ。要はその魔族ってのが人間を襲ったりするんだね?それはまずい。俺武器とかもってないし」

ミルコ「じゃあ僕たちこの先にあるグウェンって村によるつもりだから一緒に行く?」

テル「いい?まだまだわからない事も多そうだし、いろいろ聞きながら教えてよ」

テルのまとめで理解したミルコの提案で三人はグウェンに行くことが決まった。




一向は森から離れ草原を移動する。

草原と言っても腰ほどまである草が生い茂るところに二筋の馬車の線と思われる獣道だ。決して歩けないわけではないが、逆に歩きやすいというわけでもない


テル「そういえば俺が装備出来る武器とかってある?」

ミルコ「そうび?」

テル「あー使える武器。魔族が出た時に戦いたいじゃん?」

ティーア「テルのジョブはなに?」

テル「ジョブ?職業的な?いや・・・・村人?」

ミルコ「村人ってなんだよそれ。村人ジョブなんて聞いたことないよ」

テルの発言を馬鹿にするミルコに対しティーアは


ティーア「こっちの世界ではジョブってのがあって、一人一人どういう素質があるか把握できるの。テルの世界ではそういうのなかったんだね」

テル「へー。。。。その人にとっての天職がわかるって感じかなぁ。でも御察し通りそんなシステムはなかったからわからないね」

住む世界が違う者同士、徐々に認識を合わせていく


テル「ちなみに二人のジョブは?」

ティーア「私は僧侶。でも後ろで回復ってのは性に合わないから、戦う時は前で殴ったり蹴ったりしてるけどね。もちろん回復の魔道も出来るけど」

ミルコ「僕は魔道士。体もティーアみたいに強くないから後ろでコソコソっとね」

ティーア「だからいきなりケンタロスが出てくるとびっくりして逃げちゃうんでしょ」

ミルコ「あの時は・・・・・もう~」

ニヤニヤとするティーアに困るミルコ。


テル「ジョブが僧侶でも別にそれに縛られる必要はないんだぁ、、、、じゃあファンタジーの王道、剣がほしいなぁ」

二人にはわかるはずないが、テルは現実世界で剣道を習っていた。有段者である。

また、趣味でボクシングもしていた。もっとも、持ち前の運動神経からボクシングの腕前も趣味というレベルではすでにないのだが・・・・


ミルコ「剣か・・・・ナイフならあるけどそれしかないなぁ。。。」

ミルコは後ろにかけているカバンからナイフを取り出した。

しかし、刃渡り5センチ程度でとてもではないが戦闘に使える代物ではなかった。


テル「まぁしばらくはこれで我慢するよ」

地面に落ちていた太い木の棒を拾ってブンブンと振りながら言った。


テル「・・・・・装備したからって何も変わらないんだな」

独り言のようにつぶやく、テル

テル「そういえばレベルとかHPとかMPとかってあるの?」


ティーア、ミルコ「????」

ティーア「レベルはハンターレベルのこと?でもエイチピー?エムピー?こっちはわからないわ」

テル「ハンターレベル?敵を倒したらそれが上がっていって攻撃力が上がっていくみたいな?」

ミルコ「討伐依頼とかが出てる魔族とか倒せば上がるけど、攻撃力?そんなもん上がるわけないじゃん。」

少し小バカにしたようにミルコが言う。

自分より物を知らない人に会い優越感に浸っているようだ


ティーア「ハンターレベルは協会が設定している物だから多分テルが言っているのとは違うわね」

そんなミルコを無視してティーアが説明する。


テル「そうかぁ・・・・じゃあHP・・・・うーんそれが無くなったら死んでしまう目安とか、力尽きるまで残り体力がわかるものは?」

ミルコ「そんなもんあったら寿命とか丸解りじゃん。超便利ぃ」

ティーア「いろいろと解らないんだからそんな言い方しない!」

少し強い口調で睨みながら言われミルコは泣きそうな顔をした。


ティーア「それも無いわね。多分エムピーってのないと思うわ」

テル「じゃあ魔法とかって使いたい放題?」

ティーア「まほうってのは魔道の事ね。それならエムピーってのは魔道力の事かしら。人それぞれの魔道を使い続けると魔道力がなくなって、そのうち発現しなくなるわ。でも目で見て解るものではないのよね・・・・解りやすくいうと体力と同じようなものよ。走り続けたら疲れてきて、バテルのが感覚として解るでしょ。魔道力も疲れはしないけど感覚的になくなりそうってのがわかるの」

ミルコ「さすが学年トップの才女。解りやすい」

一人感心するミルコ


ティーア「弱い魔道でも短距離みたいに魔道力を沢山使えば強くなる。でも無くなるのが早い。逆に少しづつ使えば長く持たせることが出来るの」

テル「へーところでその魔道は俺でも使えるのかなぁ?」

ティーア「練習が必要だからすぐは無理だと思うけどやってみる?」


ティーアが言い終わるかどうかというところで突然


ミルコ「ストップ!!あそこにゴブリンが3体いる」


一向の先にはテルが出会う初めての魔族がいた


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