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第1話

ここは太陽が照らし、鳥がさえずり、草木は生い茂る、ごく穏やかな世界。

そんな中、一人の青年が森から血相を抱えて走って出てくる。


青年は背は少し小さいぐらいだが、足や手はどは細く、色も白い

着ているローブのような服で隠れてはいるが、まさにもやし体系。

顔つきは少し幼そうだが、特筆するのはその鼻と耳。

少し尖っているのだ。


この世界には複数の種族がある。

人族、エルフ族、ドワーフ族、獣族、妖精族、魔族。

その中でもエルフ族は人族に容姿が似ているが

鼻も耳が尖っているのだ。


しかしこの青年はエルフ族のそれよりは人族に近い形をしていた。

ハーフエルフ。

人族とエルフ族の間に生まれた混血児がこの青年だった。




その青年はなぜ血相抱えて森から出てきたのか・・・・

その原因が続いて森から出てきた牛を一回り大きくしたような魔族。

『ミノタウロス』と呼ばれている種類だ。


攻撃こそ単純だが角が鋭く、突かれるとただではすまない。

ましてやもやしっ子の青年では角に当たらずともただではすまない。


青年「・・ヒィーー・・・・タス・・ケテーーー」


青年は走りながら情けない声を上げる。



その時ミノタウロスの周りに突然白い杭のような物が出現した。

その杭は地面に刺さり、すぐさまミノタウロスの頭の上一点を中心に各錐型に膜のような物を作った。

ミノタウロスはその膜の中に閉じ込められるような形となり、出ようと暴れ始める。


??「そんなに持たないわよ!早くやっちゃって!」

青年「そんなぁ~~もう疲れたよ~ちょっとぐらい休憩させてぇ~」


森のほうから聞こえる声に青年は答える。

しかし、言葉とは逆に青年は持っている杖を構え呼吸を整える。

自分の要望が通らないとわかっているからである。


青年「ファイヤーストーム!!」


すると、ミノタウロスを中心に炎が渦を巻いて出現した。

ミノタウロスから悲鳴と思われる声がして、声が途切れると共に

泡のような物が出現し、弾けていった。

ミノタウロスが絶命した証だ・・・・。


青年「ぷはーーーーあーーーー疲れた~~~~」

それを見ると青年は倒れるようにへたり込んでしまった。


??「っんとにだらしないわね~」

いつの間にか青年のすぐ隣には呆れたような目で青年を見る見る女性がいた。

先ほど森から聞こえた声の主だった。


背丈は青年とほとんど変らず服装は青年とは異なり短パンとシャツというような服装である。

もっともデニム生地や化学繊維等がないこの世界では革のズボンと布切れというほうが適切かもしれないが・・・・。

顔つきは綺麗な印象を受けるが、ショートの髪型と相成って幼く見える。

そして青年と同じように耳と鼻が尖っているのだが、青年のそれよりも尖っている。

また、瞳の色が青年は黒いのだが、この女性は青くスカイブルーに染まっている。

これが純血のエルフの特徴である。


青年「だっていきなり突進攻撃されたら誰だってびっくりするよ~」

青年はへたり込んだまま首だけを動かし女性を見る。


女性「まぁミノタウロスはここら辺では強い部類だからねぇ~。しかもそれを詠唱短縮一発で倒しちゃうなんてねぇ~。さすが魔道士様ですこと」

青年「えっへん。すごいでしょぉ」

女性「そうやっておごるから、いざって時に失敗するのよ!」

青年「・・・・・ごめんなさい」

女性「わかればよろしい。はい、回復終わり。行くわよ」


話しながら女性の手からは緑色の光が出ており青年に当てていた。

青年は先ほどまで肩で息をしていたが、もう戻っている。

先ほどの緑色の光のおかげで回復したのである。


青年「はいはい。行きますかぁ」

そう言って青年が立ち上がろうとすると


??「うわっ!!」

ゴーン!!


それは何の前触れも何の音もなく、突然青年の上に出現し、重力に従い青年の頭の上に落ちた。

青年は何が起きたか理解出来ず、激しい痛みだけが把握出来る最大の事象だった。


女性も突然目の前に現れたそれに驚いていた。

何の前触れもなくそこに現れる事なんて信じられるであろうか。

魔力の揺らぎも感じなかった。元々そこにあったかのような感覚。


それは人だった。種族で言うと人族だろう。

そしてそれは

見た事もない服を着ていた。



この時、この出会いが後々全世界を巻き込む最初の出来事になるとは

誰も気付いていなかった。

ひとまず一話だけ投稿。

以降はしばらく開くと思います。

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