雨、流れて
傘をさしても濡れるなら
傘をとじて踏み出そう
ずぶ濡れびっしょり
たまにはいいさ
今日は、何も守らない
何からも守られない
いつか見た映画の場面を
真似して口笛吹いて
から元気を気取って
全部受け止める
泣いてもいい
雨も涙もかわりない
流してしまえばいい
惨めなものか
すっきりして気持ちがいい
哀れなものか
かなしみは流れていく
誰かが傘をこちらに寄せてくれた
そのやさしさに手を合わせて
苦笑いでその場から離れて進む
世の中捨てたものじゃない
恵みの雨は親身になって
私を洗い流してくれた