04 知らない人ですが
小規模の天の川が、黒髪の少女へと襲い掛かる。それなのに彼女は毅然としていて、避ける素振りも逃げる素振りも見せない。
(もしかして、対抗策があるのか?)
黒髪の少女は右手を赤い光に向けて上げる。
「ヘミスフィア!」
黒髪の少女がそう叫ぶと、彼女を守るように半透明の大きな円が現れる。円は歪曲していて、さながら巨大なコンタクトレンズのようだ。
(ヘミスフィアは、半球体か)
その半球体はスケボー女子へと人が歩くほどの速度で近づいていき、やがて小規模の天の川とぶつかり激しい爆発音を出す。半球体は小規模の天の川をすべて爆散させ、それでもなおスケボー女子へと近づく。だが半球体は攻撃としては致命的に遅いため、スケボー女子にひょいと躱される。
「・・・・ん?」
「あ・・・・・」
黒髪の少女と目があった。壁から身を乗り出しすぎたようだ。
「珍しいな、お前の仲間か?」
黒髪の少女はスケボー女子へ質問する。スケボー女子は黒髪の少女の視線を追ってこちらを見る。
「・・・・いえ、知らない人ですが・・・・」
スケボー女子は首をかしげる。
「え!?それなら・・・・!」
「そういうことですか・・・・!」
二人とも、俺への視線を鋭くする。
なんか怖いや。俺は顔を引っ込めて、再び壁に身を隠す。
「あ、逃げた!」
「待ってください・・・!」
いや、まだ隠れただけで逃げてないけどね。
自分でも思います。投稿一回分あたり、どんだけ少量だ。