17 予想的中
掛道がスケボーを持って俺の部屋の窓をぶち破り外に出る。この窓、時間が動き出しても直ってなかったらキレる。
特に理由はないが、掛道に続き俺も窓から飛び出す。掛道が外で浮かせていないスケボーに乗っていたから俺も掛道の後ろに無理やり乗る。
「ちょ、先輩!? 高度が保てないんですが!?」
「努力でカバーしろ。やりたいことがあるんだろ? さっさと出発しろ」
訳知り顔で告げてやる。掛道はハッとした表情を一瞬浮かべ、前を向く。
「はいっ!」
雰囲気に騙されやすいやつだなあ。どんな誤解をしたんだろう。
「ちゃんと掴まっててくださいね!」
掛道はそう言うとスケボーを浮かせる。
────ポスポスポスポス
あ、あの音だ。ポスポスだ。
ポス一回につき、足に突き上げるような弱い刺激を感じる。
「行きますよ!」
浮いたスケボーが前進する。足元を見ると、赤い、野球ボールくらいの大きさの何かがスケボーの下周辺で小さく爆発していた。小規模の天の川を少し大きくしただけのような見た目だ。小規模の天の川に似るこの赤いのを推進力にしているようだ。予想的中、小さな喜び。
というか遅っせ。何が掴まってろだ。なめんな。
週末っていいですよね。趣味に没頭できます。
逆の意味で終末は嫌いです。オヤジギャグだよっ。




